3月8日(土)夜6時30分から生放送される、史上最大の“ピン芸日本一決定戦”『R-1グランプリ2025』(カンテレ・フジテレビ系全国ネット)。
過去最多5,511人のエントリーの中から見事決勝戦に駒を進めたのは、ヒロ・オクムラ、チャンス大城、田津原理音、ハギノリザードマン、ルシファー吉岡、吉住、さや香 新山、友田オレ、マツモトクラブの9人(※決勝戦ネタ順)。芸歴3年目の超新星(友田オレ)から決勝戦7回目のベテラン(ルシファー吉岡・マツモトクラブ)までがそろい、23代目王者の称号と優勝賞金500万円をかけて激突する。
大会に向けて、ファイナリスト9人に特別インタビューを実施。第6回は、芸歴35年目・50歳にして初の決勝進出を果たした、チャンス大城が登場。『R-1』史上最年長ファイナリスト、史上初となる50代での王者奪取を狙うチャンスが、今大会にかける思いを語った。
“地下魂”を見せつける
──決勝戦進出が決まった瞬間を振り返ってみていかがですか?
本当に今も夢を見ているみたいです。あの日から半分寝ているような、半分起きているような……仮想現実みたいな不思議な感覚で。決勝に行くなんて本当にあり得るの?って。ひとりの人間がお笑い芸人を目指して、賞レースの決勝に行ける確率って、不可能に近い“欠片”みたいなもの。そこに自分が入れたというのは、今でも信じられないですよ。こんな“どポップ”な、ど真ん中、王道を。決勝に行けたというだけで、もう“おもしろいですよ”って宣伝されているようなものですからね。
──発表の瞬間は、驚いた表情をされていました。
子供のころから思い込む癖があって。自分のエントリー番号は5000番台だと思っていたんですよ。だから、“3205番”って言われても、絶対僕じゃない、間違いだと思ったんです。そのあと“衣装にエントリー番号のシール貼ってるんで!”ってカバンを開けて、“ほら!”って出して……そのまま土下座をしました(笑)。
──『R-1』史上最年長、50歳でファイナリストとなりました。『R-1』にかける思いを教えてください。
50歳なんて、もう基本は賞レースとか出ないですよね。体力もそうですし、どうしても若い子にネタで勝てなくなるし。奥さんや子供もいて、責任とかいろいろな“重り”が背中に乗っかってくるので、年を取れば取るほど賞レースって出にくくなると思うんです。2021年から3年間は、“芸歴10年以内”というエントリー制限もありました。僕は、“売れていないおじさん・おばさん芸人はいらないんだ”と、そう言われたような気がしたんです。でも、ちょっと待ってくれよ、と。俺たちはまだネタができる。ちゃんと4分のネタができる!それを証明したかったんです。
世の中にいる50代・60代の、芸人・俳優さん・ミュージシャンさん・サラリーマンさん……すべての方に見てもらいたいんです。若くてすごい発想をするやつらの中に、おじさんが飛び込んでがんばっている姿を。自分のために出るのは当たり前なんですけど、自分のため“だけ”に出るのはやめようと思ったんですよ。かっこつけすぎかもしれませんけど、世の中の50代・60代の人を背負う気持ちでがんばります。“まだやれるんだぞ!”というところをアピールしたいです。あと、劇場の出番も欲しいので(笑)。チャンス大城、『R-1』の決勝でがんばってるやん!っていうところを見てもらいたいですね。
──ファイナリスト9人を見て、特に意識する方はいらっしゃいますか?
友田オレくんが芸歴3年目(23歳)……若いですね。3年目で『R-1』の決勝行くなんて、本当にすごいと思います。僕が3年目のころなんて、ほんまにカスみたいなネタやって1回戦ですぐ落ちていたので。
そういえば、僕の中学校時代の親友の息子が「伝書鳩」というトリオを組んでいて『キングオブコント2023』で準決勝まで進んだんですよ。友田オレくんとほとんど同い年で。だから今回は、自分の息子くらいの年の子と戦うことになる。それはもう“発想”では勝てないと思うんですけど、お父さん・お母さんくらいの年のやつでも、やれるんだぞ!というところを見せつけたいですね。あと、ヒロ・オクムラは地下(劇場の)ライブで一緒に戦ってきたので、“あのころ”を思い出してアツくなってくれる人もいるかもしれないです。(決勝戦のネタ順)1番ヒロ・オクムラ、2番チャンス大城で、“地下魂”を見せつけたいです!
──“これだけはファイナリストの誰にも負けない!”と誇れる強みはありますか?
音マネ、音のクオリティは誰にも負けないですね。“起承転結”はファイナリストの中で一番苦手ですけど(笑)。“なんじゃこれ?”というのは、見せられると思います。もうファイナリストのみなさん、天才ばかりですよね。高校野球にたとえると大阪桐蔭、天理、智辯和歌山、履正社……最強軍団。そんな中で僕は……いや、いらんこと言わんとこ(笑)。でも、とにかくがんばります!
──決勝戦のネタで注目してほしいところはどこですか?
マニアックなネタで取っつきにくいと思うんですけど、ちょっと我慢して向き合ってみてほしいです。“一回この人の映画を観てみようか”というような気持ちで、だまされたと思ってじっくり観てください!
──視聴者のみなさんに伝えたいことはありますか?
ギャグ・モノマネ・ひとり芝居・小話……全部入っていて、“幕の内弁当”みたいにしています。色は悪いですけど(笑)。一回口にしてみてください! よろしくお願いします。
──決勝戦に向けて意気込みをお願いします!
天才ばかりに囲まれていますが、関係ないです。あの人がウケたとかも気にしない。敵が誰であろうが、僕はただ4分をやりきる。それだけです!
──最後に、チャンス大城さんにとって『R-1グランプリ』とは?
【おっさんも出れる甲子園】です。甲子園は高校を卒業したら出られないけど、おっさんになってもまだ目指せる、青春できる、そして自分の力を証明できる場所。世間のみなさん、業界のみなさんに自分の力を見てもらいたいですね。

『R-1グランプリ2025』
3月8日(土)夜6時30分~8時54分(カンテレ・フジテレビ系全国ネット)※生放送
決勝戦のネタ尺は4分。ファイナリスト9人が争うファーストステージは、審査員による得点審査。ファーストステージの上位3人が進むファイナルステージは、審査員による決選投票。その結果で、優勝者が決定する。
決勝戦のMCを務めるのは、5年連続のタッグ・霜降り明星&広瀬アリス。審査員は、4年連続の顔ぶれとなる陣内智則、バカリズム、小籔千豊、野田クリスタル(マヂカルラブリー)、ハリウッドザコシショウに加え、新たにふたりを迎えた7人体制へ。まだ明かされていないふたりの詳細は、決勝戦当日3月8日(土)午後3時から放送の特番『霜降り明星のR-1グランプリを100倍楽しく見るTV』(※一部地域を除く)内で発表予定。
関連記事
-
-
「奪われたものは取り返すつもりで生きていく」FINLANDSが4年ぶりのアルバムで伝える、新たな怒りと恥じらい
FINLANDS『HAS』:PR -
牧場バイトからアイドルへ、かてぃが歩んだ多彩な仕事遍歴
求人ボックス:PR