『R-1グランプリ』ファイナリストインタビュー⑤寺田寛明「お笑い愛をモニターにすべて込めている」

2024.3.7
寺田寛明

編集=QJWeb編集部


3月9日(土)夜6時30分から生放送される、史上最大の“ピン芸日本一決定戦”『明治プロビオヨーグルトR-1presents R-1グランプリ2024』。エントリー資格を変更し芸歴制限を撤廃した今大会では、過去最多の5457人がエントリー。決勝戦には9名が進出した。

決勝まで残り2日に迫り、ファイナリストのインタビューが到着。今回は寺田寛明のインタビューを公開する。

今年こそ、片想い卒業へ

寺田寛明

僕は芸歴制限が設けられた年から決勝に行ってて、芸歴制限のない『R-1』では決勝に行ったことがなかったので、今年は厳しいのかなと正直思っていました。しかも、去年が決勝3位で自分の中で一番いいネタを作れた感覚があったので。今年はそもそもネタができていなくて厳しいかもな、と思いながらどうにか間に合わせた状況でしたが、決勝に進めて本当にホッとしました。

準決勝のネタは2週間前から作り始めてギリギリ間に合わせた感じだったので、出番前は本当に不安でした。でも、やり始めたらめちゃくちゃウケて“これはいけたな”という感覚が明確にあったので、ネタが終わってからは正直あまりドキドキしなかったです。やる前が一番緊張しました。

決勝だけは慣れないですね。予選はライブだから慣れてるんですけど、過去3回の決勝は緊張しっぱなしでした。なんなら去年の決勝が一番噛みましたね、3、4回くらい(笑)。自分の紹介VTRが流れてから、生放送でネタをやることにいつ慣れるのかっていうのは一番大きな課題です。やっぱり今年も緊張しますね。

うれしさと“そうか……”っていう気持ちが半々でした。『R-1』に出たくて芸人を始めたので、これからもずっと出場できるんだ、今年が最後にならないんだっていうのはうれしかったです。一方で、優勝するまで終われなくなってしまった、しかも強い人たちが帰ってくる中でっていうところもあります。でもやっぱり、そのほうが『R-1』盛り上がるなとも思うので、本当に複雑ですね。

すごくいいメンバーで盛り上がりそうです。サツマカワRPGやトンツカタンお抹茶は一緒にライブ出てる友達ですし、事務所の先輩のルシファー吉岡さんと初めて一緒に決勝に行けたことがうれしいです。マセキ(芸能社)はまだ賞レースの王者がいないので、ふたりで進めたのは激アツ! どっちかは優勝したいです。ルシファーさんは決勝6回目、僕も4回目で『R-1』に残り続けてるので、どっちかが卒業できるように。

お抹茶が決勝に来たらヤバいなとはずっと思ってたんですけど、出番順のくじを引いたら僕の1個前がkento fukayaで。直接比較されると思うので、kentoには絶対に勝たなきゃいけないと思います。一番のライバルですね。

僕には文字しかなく、それ以外のフィジカルの部分がありません。正直、僕を人間として見たときに、芸人に向いていないというのは自分の意識としてあります。ただ、それを全部お笑いが好きということで飛び越えてきました。その思いを文字に、モニターにすべて込めているので、そこに注目して観てほしいです。

僕でいうと一番ノイズなく、文字のおもしろさを見てもらえるのはピン芸人かなと。自分のやりたいことに合っていたのがピンでした。あと、コンビだと自分以外の人生も半分背負わなきゃいけなくて、僕は怖いので。相手に迷惑がかかることもあるだろうし、ひとりが一番楽。自分の性格にも合っていると思います。子供のころからピンネタばかり観てきて、一番好きなのがピン芸人だったので、やっぱり僕はひとりでやるのが一番好きですね。

いや~……これが怖くて。優勝したいだけなんですよね。こんなこと言ったらダメなんですけど、バラエティにめっちゃ出たいというわけではなく。『R-1』王者として呼ばれるトーク番組が怖いので、自分に向いている番組がいいです(笑)。大喜利とか『IPPONグランプリ』(フジテレビ)には出てみたいです。

難しいな……。【お笑いオタクの執念】ですかね。

当然、優勝が目標ですけど、過去3年間で10位、6位、3位と、最下位から『R-1』の全部を経験してきているので。ここで優勝するのがきれいですし、2本目にめっちゃやりたいネタがあるので、どうにか2本観せられるところまでは絶対に行きたいです。

ずっと愛してるけどなかなかいい返事がもらえない【片想い】。今年こそは、と思っています。

寺田寛明

『明治プロビオヨーグルトR-1presents R-1グランプリ2024』
3月9日(土)夜6時30分~8時54分(カンテレ・フジテレビ系全国ネット)※生放送
MC:霜降り明星(せいや・粗品)、広瀬アリス
審査員:陣内智則、バカリズム、小籔千豊、野田クリスタル(マヂカルラブリー)、ハリウッドザコシショウ
ファイナリスト(決勝戦ネタ順):真輝志、ルシファー吉岡、街裏ぴんく、kento fukaya、寺田寛明、サツマカワRPG、吉住、トンツカタンお抹茶、どくさいスイッチ企画

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