映画『DUNE/デューン 砂の惑星』のキーワード<香料>を考察。巨万の富を生む<惑星アラキス>は実在する

2021.10.22
©2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

文=ツヤマ ユウスケ 編集=アライユキコ
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大ヒット公開中の『DUNE/デューン 砂の惑星』を天文大好きライター・ツヤマユウスケが、映画のキーワード「香料」を軸に解説(ネタバレを含みます)。

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原作好きも旧映画版好きも大満足できる序章

現在から約8000年後、人類が太陽系を飛び出して宇宙帝国を築いた時代──。映画『DUNE/デューン 砂の惑星』(監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ)は、希少資源<香料(スパイス)>をめぐる戦争の物語である。2021年10月15日から劇場公開中だ。

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』日本版本予告 2021年10月15日(金)全国公開

原作はフランク・ハーバートの同名SF小説(1965年)。舞台となる惑星アラキスの文化、宗教、生態系が緻密に描写されている。これまで何人もの監督が映像化を試みたものの、1本の映画にまとめるのは困難だった。1984年のデヴィッド・リンチ監督版はラフ編集が4時間に及び、映画後半部が大幅にカットされて公開となった。

『デューン 砂の惑星』<上巻>フランク・ハーバート 著/酒井昭伸 訳/早川書房(新訳 全3巻)
『デューン 砂の惑星』<上巻>フランク・ハーバート 著/酒井昭伸 訳/早川書房(新訳 全3巻)

対してヴィルヌーヴ監督版は、原作の世界を描き切るために2部作に分けられた。今回は作中のタイトル表記にあるように「PART ONE」という位置づけ。原作前半部分のエッセンスが抽出され、リンチ版で削除された設定説明も盛り込まれている。

非常にテンポよく進み、かつ、頭にスッと入ってくるシナリオ。すぐにでも続編を観たくなるラストのワクワク感。これぞ『DUNE/デューン 砂の惑星』好きが大満足できる序章だ! 原作ファンはもちろん、読んでいない人にもオススメしたい。

『DUNE/デューン 砂の惑星』の世界には宇宙皇帝が君臨し、忠誠を誓う大領家たちが各惑星を支配している。そのひとりのレト・アトレイデス公爵(オスカー・アイザック)が、辺境の惑星アラキスの統治を命ぜられるところから物語は始まる。

アラキスの砂漠には大量の香料が眠る。非常に高価な天然資源なので、アラキス統治は巨万の富を得るチャンスに見えた。しかしこれは罠で、アトレイデス家の宿敵ハルコンネン家と皇帝が結託し、戦闘部隊を送り込んできたのだ。

主人公のポール(ティモシー・シャラメ)はアトレイデス家の後継ぎ。ハルコンネンらの襲撃を受け、母・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)と砂漠へ逃れる。そんななか、アラキスの大気にも含まれる香料の作用でポールは秘められた能力を開花させていく。この香料が、『DUNE/デューン 砂の惑星』を読み解くキーワードだ。

ポールとジェシカは灼熱の砂漠へ逃れる。©2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
ポールとジェシカは灼熱の砂漠へ逃れる。©2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

巨大生物「サンドワーム」が襲ってくる


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ツヤマ ユウスケ

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