外出自粛期間に救いをくれる、Amazon Prime Video 『よしもとお笑いセレクト』おすすめ作品6選

2020.5.6

Amazon Prime Video

『よしもとお笑いセレクト』おすすめ作品6選

文=かんそう 編集=鈴木 梢


緊急事態宣言が5月31日まで延長になり、「いよいよ自宅で楽しめることがなくなってきた」と悩む人は多いかもしれない。今回は、芸人たちの珠玉の映像コンテンツが楽しめる『よしもとお笑いセレクト』(Amazon Prime Video)から、かんそうがおすすめ作品をピックアップする。

『よしもとお笑いセレクト』

外出自粛期間、いかがお過ごしでしょうか。自宅で終わりの見えない無限の刻を過ごさなければいけない状況でもAmazon Prime Videoは救いをくれる。

特に『よしもとお笑いセレクト』は単独ライブやオリジナル企画など、80を超える吉本興業所属芸人の映像作品が観放題でお笑い好きにとってはもう「1000年が1秒」。

というわけで、今回はそんな最高の『よしもとお笑いセレクト』から特におもしろかった作品をピックアップしてご紹介します。

5upよしもとネタ全集2012~本ネタ&裏ネタコレクション~

『5upよしもとネタ大全集2012 ~本ネタ&裏ネタコレクション~』

ジャルジャル、かまいたち、見取り図、和牛など全56組75本の珠玉の本ネタと裏ネタが収録されている貴重なネタ集。

芸風も見た目も今とまったく変わらないコンビ、「だ、誰……?」ってくらい何もかもが変わったコンビなど芸人たちの「変遷」を窺い知れる。

おなじみのネタを披露する「本ネタ」パートは間違いないおもしろさだが、ぜひ観てもらいたいのが「裏ネタ」パート。田中のサイコ120パーセントのスーパーマラドーナ、ほのぼのコントかと思いきや村本の思想を窺い知れるウーマンラッシュアワー、スタンドマイクまで自転車を漕ぎながら来る天竺鼠(これはある意味通常運転)と、芸人の狂気がダダ漏れで脳がトリップするおもしろさ。

今では「決して」観ることができないであろう和牛の下品過ぎるコントが衝撃。

YAKARA!

『YAKARA!』

西と東のストリート芸人、トータルテンボスと千鳥がさまざまな企画に挑戦する。まだゴリゴリにトガり切っているふた組の絡みを観ることができる貴重な作品。

  • 1ミリも縁もゆかりもない長崎県で架空の地を巡る「おもいで夢紀行」
  • この世に存在しない球技「アクティブシューティング」
  • ベロベロに酒に酔った状態でバスケや走り高跳びをする「酔いどれスポーツ大賞」

など、観ていると頭がおかしくなるような企画が満載。特に「酔いどれスポーツ大賞」ではトータルテンボス藤田の「ダメな酔いっぷり」がハンパじゃなく、まさに「恥部」を観ているような不思議な気分になる。

タカアンドトシ単独ライブ in 日本青年館 勝手に!M-1グランプリ

『タカアンドトシ単独ライブ in 日本青年館 勝手に!M-1グランプリ』

「どうしてもM-1グランプリに優勝したい。それなら自分たちで開催しよう」というコンセプトのもと行われたタカアンドトシの単独ライブ。

M-1グランプリと言ってもほかの芸人は出場せず、「タカアンドトシ以外の8組の芸人はすべてタカアンドトシが演じる架空の芸人」。さらにネタだけでなく、出番前のインタビュームービーや敗者復活発表の中継、合間のCMなど、なにもかもを再現するイカれた徹底ぶり。

Wボケコンビ「貰い飯」、歌ネタコンビ「姫かぐや」、アマチュア年の差コンビ「ジージーマゴマゴ」などいろんな方面から怒られろと言いたくなるコンビばかりなのだが、形だけのやっつけネタかと思いきやクオリティが異常に高く、特に絵本ネタの「グリル童話」、夫婦コンビ「夢けん太・きく代」は、タカアンドトシの発想力と器用さを改めて実感した。

西野亮廣独演会

『西野亮廣独演会』

西野亮廣が500人の観客の前でたったひとり、演出も仕掛けも使わずに100分間ノンストップでただひたすら「しゃべる」だけの作品。

今でこそ絵本作家・実業家としてのイメージが強い西野亮廣だが、この『西野亮廣独演会』は彼の「芸人」の部分だけを100パーセント堪能できる。トークとトークの継ぎ目が違和感なく、流れるようにつながっていく。見どころは後半に西野のテンションがヒートアップしていき汗でどんどんベチャベチャになるTシャツ。

相方・梶原との話も多く、キングコングの「コンビ愛」を感じられるのもファンにはたまらないポイント。これを観る前と観たあとでは西野の印象が180度変わってくる。

論論ブーツ

『論論ブーツ 上』

ロンドンブーツ1号2号が「ふたりだけ」でトークや即興コントをする「今」だからこそ観たい作品。年月が経っても少しもブレることのない関係性をつづけるふたりによるトークは本当に安心する。

キャラのせいでエロいイメージを持たれてしまうが本当はエロいことに全然興味がないまじめな淳、反対に普段全然しゃべらないから爽やかな青年のようなイメージなのに実は誰よりもエロくそれを指摘されても少しも否定せずにすべて受け入れる亮など、観れば「ロンドンブーツ1号2号」というコンビの印象がよい意味で変わるはず。

凹base(ボコベース)〜baseよしもと水泳大会2010

『凹base(ボコベース)〜baseよしもと水泳大会2010〜』

30組を超える芸人たちが全力でぶつかり合い、裸、下ネタ、意味不明、3時間弱ノンストップで好き放題暴れまくる「密の権化」と言わんばかりの狂企画。ここでしか味わえないコンプライアンスの鎖から解き放たれた芸人たちの魂の闘いを観よ。

見どころは、冒頭のスーパーマラドーナ武智の逮捕寸前の水着ボケと、地獄のようなプラス・マイナス岩橋のせいでエゲツないスベリ方をしてしまった銀シャリ鰻の哀愁。

以上、6作品紹介しました。この機会にぜひ気になったお笑い作品を観て「刻の開放」をしてみてはいかがでしょうか。……刻の開放ってなに?



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かんそう

1989年生まれ。ブログ「kansou」でお笑い、音楽、ドラマなど様々な「感想」を書いている。

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