ExWHYZ・mikinaが生活の中で降り立ったなじみの駅で、自分なりの新たな好きや自分自身の知られざる一面を探して散歩する連載「自分開拓さんぽ」。
愛猫家のmikinaは今回、招き猫発祥の地として知られる豪徳寺へ。目的地にたどり着くことはできなかったが、街には素敵な出会いがたくさんあった。
“運命的”だった、保護猫出身の3匹との出会い「尊い存在が、危ぶまれるなんて…」/mikina(ExWHYZ)【この子と暮らして〜Life With Animal〜】
目的地は謎の駐車場?
ホットを頼んだら、アイスが来た。

しかも今日に限って、アイスに耐えられないお腹をしている。でももう行かなきゃ、乗りたい電車に間に合わない。
こういうとき。店員さんに言っても言わなくても、結局アイスを飲むことになる。と、何も言わずに店を出た。
でも、その瞬間の「言えばよかったナァ」はなんなんだろう。あの言いたくなっちゃう感じ。
わたしはそんなことで、半日くらいは頭が埋め尽くされてしまうような仕様でできている。
ネガティブなことに限らず結果的には無意味なんだけど、言いたかったこととか。
言われたかったこととか。
そういうので、ずっと引きずっちゃうよなぁ。
でも、そうじゃない人からしたら、なんら他意もなく「別に無意味じゃない?」で終わること。それは別に悪じゃないこと。
ね。
また別の晴れた春。お腹の調子もいい日。
豪徳寺駅に行きました。


小田急線の各駅停車しか停まらないこの駅は、ホームが穏やかだ。ベンチに座ると、わたしひとりと、鳥の鳴き声だけがそこにある。

豪徳寺という寺、招き猫が有名らしい。
猫好きならわかるでしょう、猫要素ってだけで行く理由になるのです。
地図で調べて向かってみる。
到着したのは、謎の駐車場。どうやら地図アプリ上に「豪徳寺」と書いてあっただけの場所に来てしまったらしい。
しかも調べ直したら、寺は閉門していた。


やれやれである。
まあこんなのはよくある。
まったく引きずることなく、ぷらっと歩いているとよさげな本屋があった。
最近、まゆちゃんが「買った本を読みきれずとも家を図書館だと思えばいい」みたいなことを言っていたのが革命的だった。
わたしの本に対するハードルもかなり下がったものだ。
そもそもなんとなく前より本屋に興味がある気がして素直に入ってみたのだけど、本当に興味が湧いてることに気づく。我ながらびっくりする。
なるほど。本屋に興味がなかったんじゃなくて、自分の興味がよくわからなかっただけなのかもしれない。
こんなに自分のことを知っている気になっているのに、まだだいたいそんなことなかったりする。
そうだ! その本屋は詩集をたくさん置いていたけど、わたしは詩が好きみたいだ。
空想癖があるから、想像が得意だと思っていたけど、意外と物語は苦手で。
余白が多すぎても読めない。
余白のある人間には憧れるけど、好きなものはもっと自分の体温に近いものだった。
人が人を好きな目とか、熱のある想いとか。そのへんに住んでいそうな人の話とか。
そういうものに惹かれて、選んだ。
それにしても繊細な店だ。細かい「好き」を集めすぎている。特別すぎる。
また来よう。

何冊も欲しくなったけど、3冊で終わり。また来ればいいね、と思った。


スペシャルデーが引き寄せた縁
またぷらっとして古着屋を見つけた。
ここがもうとんでもなく、すごくよくて。
手に取るもの全部似合うもんだから。
もう言いきれちゃうくらいなんだから。
お店の人とキャッキャ言いながらファッションショーをして、話して。
したら、共通点……うーん、偶然がすごく多くて。
なんなら仲のいい友達が常連だった。
しかもちょうどその友達から、この古着屋さんがおすすめとメッセージが来て。

その友達がすぐ来ることになった。
展開が早すぎる、ついていけない。
その日は一粒万倍日の何倍となんとやら。みたいなスペシャルデーだったらしいが。
これかもなと思った。
その友達とは久々に会えたのもあって、うれしくて軽くご飯を食べた。

話してる中で、友達は人でお店を選ぶと言っていた。
その人に接客してほしいから、その店に行くらしい。「そこが好きだから行く」っていう感覚はすごくいいのかもね、今日散歩して思ったよ。
期待とか残念とか、そういうのを考えなくなる場所を、日常にポンポン置く。
生活に心地よく好きなものしか集めないのだ。
そんな友達は、すべての会話の終着を「アツい」にしがちだった。
好きなラジオを聴いたり、仲よしたちと会話し続けてそうなってしまったらしい。
好きなものだけを置く弊害、それですかね。
ふふ。
ほろ酔いで、ひと駅歩いて帰った。


今月は、ほろ酔いの中で人といた。
楽しかった。なによりだ。
ね。
それでは。


Quick Japan presents『ExWHYZ・mikina Photo&Essay「ぶらみきな」』
2026年4月24日(金)発売予定
判型:A5判/並製/84ページ(本文80ページ)
予価:2,530円(税込/本体2,300円)
※内容は予告なく変更する場合があります
QJストア特典:ミニカード(全3種うち1枚/すべてアザーカット)封入
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