HANAがKアリーナ横浜に凱旋!Creepy Nuts、YOASOBIも出演の3日間8万人超を動員した都市型フェス『CENTRAL』

2025.4.10
HANA/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

文・編集=Quick Japan編集部


2025年4月4日(金)〜6日(日)にわたって横浜で初開催された都市型フェス『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』(以下、『CENTRAL』)が、3日間で8万人を動員して終了した。

ここでは、Kアリーナ横浜にAwich、Creepy Nuts、YZERR、HANAの4組が登場し、「Echoes Baa」ではトップバッターをスペシャルゲストのFRUITS ZIPPERが飾り、トリをYOASOBIが務めるなど盛り上がりを見せた、『CENTRAL』最終日のオフィシャルレポートをお届けする。

横浜から新たなフェスが始まる

HANA、YZERR、Awich、Creepy Nutsが登場した「CENTRAL」ステージ

Kアリーナ横浜で行われた「CENTRAL」ステージのオープニングを飾ったのはHANA。「BMSG」×「ちゃんみな」がタッグを組んだガールズグループオーディション『No No Girls』を通して結成された7人組が登場すると、割れんばかりの歓声が会場を包み、その注目度の高さを感じさせた。

そして「Drop」「Tiger」と連続で披露。クールでパワフルなユニットパフォーマンスに加え、ソロパートで見せる個性でも観客を圧倒する。一方、MCでは柔らかい口調で観客への感謝を述べ、そのギャップも印象的だ。ラストは4月2日にリリースされたデビュー曲「ROSE」。HANAのポテンシャルの高さをしっかりと示した。

HANA/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
HANA/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
HANA/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

続いて登場したのは、ラッパーのYZERR。2024年の東京ドーム公演で解散したBAD HOPのリーダーであり、起業なども通して多角的にHIP-HOP界を牽引する彼のライブは、ソロアルバムのタイトル曲「Dark Hero」で開幕。

“今日のアーティストのように、いろんなHIP-HOPがあって刺激を受けている。そして俺は、クソみたいな環境で育ってきた”と語り、「Million Road」や「TEIHEN」などを通して、彼自身が見たストリートや育った環境、現在の成功、そして未来への展望を歌い上げる。“今日は横浜なのでこの曲をやります”と、横浜のHIP-HOPの礎を築いたDS455の楽曲「Miss Luxury」をカバーし、シーンへのリスペクトも表現。ラストは、自身のルーツである川崎を描いた「South Side」を、観客の合唱に包まれながら披露した。

YZERR/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
YZERR/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
YZERR/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

『コーチェラ 2024』への出演など、国内外で高い注目を集めるAwichは、スポットライトに照らされ、自身のキャリアを象徴する「Queendom」でライブをスタート。ダンサーとともに展開されたダンサブルな「ALI BABA」、“Kアリーナ、飛び跳ねまーす!”という呼びかけとともに、会場全体がジャンプで一体となった「Remember」など、会場を一気にAwich色に染め上げた。

「WHORU?」や「Bad Bitch 美学」では、ハードな言葉と強いメッセージを観客に刻み込む。さらに同じ沖縄出身のOZworldやCHICO CARLITOとの「RASEN in OKINAWA」、JP THE WAVY、YZERRを迎えた「GILA GILA」などカラフルなライブを展開。最後は、アメリカのレジェンドプロデューサー・RZAと制作した新曲「Butcher Shop」を披露し、圧巻のステージを締めくくった。

Awich/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
Awich/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
Awich/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

このイベントのトリを飾ったCreepy Nuts。最新アルバム『LEGION』収録の「中学22年生」から始まり、観客の手拍子とジャンプで会場が揺れた「doppelgänger」「ビリケン」とライブを展開していく。

そして「よふかしのうた」「合法的トビ方ノススメ」と、Creepy Nutsのクラシックにはオーディエンスが大きく手を上げ、さらにその一体感が強まる。DJ松永のターンテーブルプレイから「Bling-Bang-Bang-Born」と、世界でその名前を高めたパフォーマンスと楽曲で会場の熱気は最高潮へ。“間違いなく世界で一番盛り上がりました”とR-指定が観客に呼びかけた。

アカペラとフリースタイルで再構成された「生業」、ヒット曲「二度寝」「オトノケ」に続き、“この光景を通常にしたい”というメッセージからラストは「通常回」を披露し、拍手に包まれてイベントは幕を閉じた。

Creepy Nuts/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
Creepy Nuts/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
Creepy Nuts/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
Creepy Nuts/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

FRUITS ZIPPER&YOASOBIらが登場した「Echoes Baa」DAY2

赤レンガ倉庫 赤レンガパーク特設会場では、2024年4月に設立された新レーベル“Echoes”がキュレーションする「Echoes Baa」DAY2が開催。前日に続き、YOASOBIをはじめとするEchoes所属アーティストを中心とした豪華ラインナップによるライブパフォーマンスに加え、DJフロア、アートウォール、数量限定のEchoesオリジナルグッズを販売する初のポップアップショップ「Echoes Maaket」の出店。

さらにYOASOBIと移動式書店・BOOK TRUCKのコラボレーションによる「旅する本屋さん YOASOBI号」や、シルクスクリーン体験やタフティング体験といった、ここでしか参加できないワークショップも出店。集まったオーディエンスが、音楽に限らない新しいエンタテインメント体験を楽しんでいたEchoes Baa。

DAY2のトップバッターとしてメインステージに登場したのは、スペシャルゲストのFRUITS ZIPPER。あいにくの小雨模様ながら、超満員のオーディエンスの拍手と歓声に迎えられた7人が、「NEW KAWAII」で賑やかに派手やかにDAY2の幕を開ける。

メンバー紹介ソングの「うぇるかむとぅ〜ざ♡ふるっぱー!」、ライブ定番曲の「ぴゅあいんざわーるど」と続き、“かわいい”を存分に振りまくと、MCでは8月にさいたまスーパーアリーナで3周年記念ライブを行うことを告知。ラストは代表曲「わたしの一番かわいいところ」で、オーディエンスの心を撃ち抜いた。

FRUITS ZIPPER/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
FRUITS ZIPPER/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

雨も上がり青空が広がる中、続いて登場したのはLuov。「大脱走計画」「透明シャボン」で勢いよくライブをスタートすると、「Louvって“自由な”って意味があって。みんなにも自由に楽しんでほしいと思います」とHALDONA(Vo)があいさつ。

今年2月に結成されたばかりと思えない伸び伸びしたステージングで「DIVE」「ラッキープラザ」を披露すると、「ちょっと楽しすぎません? 晴らしたよね、私たちが」と笑うHALDONA。ラストに披露したバラードソング「てんつなぎ」は、伸びやかで透明感ある歌声が青空に溶けていくようだった。

Luov/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
Luov/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

北海道札幌市からやってきたChevonは、「ノックブーツ」でライブの幕を開けると、重厚かつ独創的なロックサウンドと谷絹茉優(vo)の胸を刺すハイトーンボイスでオーディエンスの心をつかむ。新曲「さよならになりました」、「サクラループ」と春ソングを届けると、MCでは「今年からChevon第2章。派手な動きをしていきます!」とここからの“大行侵”を宣言。ラストは「ダンス・デカダンス」で会場中を踊らせて、ハイトーンシャウトを高らかに響かせた。

Chevon/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
Chevon/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

続いての登場は、スペシャルゲストのTOMOO。「Ginger」で軽快にライブをスタートすると、オーディエンスと対話するようにライブを進めていく。アニメ『アオのハコ』のEDテーマとして描き下ろしたエピソードを語り、「空の青、海の青。この雰囲気に似合うな」と鍵盤を奏でてしっとり歌い上げた「コントラスト」や、「私から見えるこの平和な景色にピッタリかも」と軽やかに届けた「Present」とこの日のステージによく映える楽曲たちを披露し、ラストは代表曲「Super Ball」で一体感を生んだ。

TOMOO/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
TOMOO/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
TOMOO/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

1曲目「アパシー」からフィールドを埋め尽くすオーディエンスがかけ声やクラップを合わせ、会場の熱気を急上昇させたのはAooo。コール&レスポンスでオーディエンスと心をつないだ「ネオワビシイ」から、「横浜、もっとブチアゲていくよ!」と石野理子(Vo)が煽り始まった「BAQN」と前半戦を駆け抜けた彼女ら。

MCでは秋にツアーを開催することを発表し、アニメ『ウィッチウォッチ』のEDテーマとなる、4月16日にリリースされる1st EP『Fooocus』収録の新曲「魔法はスパイス」をライブ初披露。ライブ終盤は「イエロートイ」「水中少女」「リピート」と続く人気曲で大いに沸かせ、ラストは「サラダボウル」でフィニッシュ。オーディエンスの熱気は、終始冷めることがなかった。

Aooo/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
Aooo/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

そして、2日間にわたって開催された「Echoes Baa」のアクトもいよいよラスト。陽の落ちた会場に響くオーディエンスの大歓声に迎えられ、ステージに登場したYOASOBI。派手やかなライティングに照らされて歌う姿が神々しくさえ見えた「アイドル」でライブの幕を開けると、「Echoes Baaラストのステージ、全員で全力で楽しんでいきましょう!」とikuraが力強く告げる。

新曲ながら会場中がクラップや歌声を合わせた「PLAYERS」、みんながスマホの光を掲げて心つないだ「優しい彗星」とたくさんの魅せ場を作った中盤を経てのMCで、「日本の音楽は世界に絶対届いてる。もっと誇ったほうがいい!」と熱く語ったAyase。

YOASOBI/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
YOASOBI/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
YOASOBI/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

「祝福」では横浜港に花火が上がり、“花火と音楽のコラボレーション”という凄まじすぎる演出が施され、オーディエンスのボルテージは最高潮。ラストは会場中が歌声を重ねた「群青」の大合唱で、「Echoes Baa」は美しすぎるエンディングを迎えた。

YOASOBI/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より
YOASOBI/『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』より

HANAがバックカバー&17ページ特集に登場した『Quick Japan』vol.177が発売中

ちゃんみなプロデュースによるオーディションプログラム『No No Girls』によって誕生した7人組ガールズグループ「HANA(ハナ)」。彼女たちがバックカバー&17ページにわたる特集「私だけの声、私だけの物語」に登場する。

『Quick Japan』vol.177 バックカバー/撮影=YURIE PEPE
『Quick Japan』vol.177 バックカバー/撮影=YURIE PEPE
『Quick Japan』vol.177 HANA特集「私だけの声、私だけの物語」
『Quick Japan』vol.177 HANA特集「私だけの声、私だけの物語」
【HANA特集17ページ掲載!】『Quick Japan』vol.177の購入はこちら

Quick Japan主催の新しい音楽イベント『CrossFlow』Vol.1の開催決定

『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』の「Echoes Baa」DAY1、4月5日のステージに登場したNOMELON NOLEMON(ノーメロン ノーレモン)も出演するQuick Japan主催の新しい音楽イベント『CrossFlow』が、5月24日(土)にZepp Shinjuku(TOKYO)で開催!

『CrossFlow』Vol.1

公演名:Quick Japan Presents『CrossFlow』Vol.1
日程:2025年5月24日(土)
時間:開場14:15/開演15:00/終演20:00 予定
会場:Zepp Shinjuku(TOKYO)/東京都新宿区歌舞伎町1-29 B1F-B4F
出演:NOMELON NOLEMON、4s4ki、三月のパンタシア、上坂すみれ、Suupeasほか
チケット料金:一般6,000円(税込)/U-22特別割引4,000円(税込)※限定数販売
※入場時には本人確認を行います。【顔写真つきの身分証明書1点】を必ずお持ちください
主催:株式会社TSTエンタテイメント、Quick Japan
協力:株式会社TWIN PLANET(ツインプラネット)
制作:株式会社リーディ

【チケット販売スケジュール】
<第一次先行抽選>2月19日(水)18:00〜3月10日(月)23:59
<第二次先行抽選>3月15日(土)12:00〜4月7日(月)23:59
<一般発売>4月12日(土)12:00〜

チケット販売ページ 『CrossFlow』公式ページ

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