「メリハリのある身体作りや腹筋を6つに割ることに注力しました」『スト6』レイヤーに聞いた“コスプレのこだわり”

2025.1.20
(左から)biscoさん、ramiさん、キャシーさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


世界最大規模のゲーム見本市であり、2024年9月26日~29日の4日間で27万4739人が来場した『東京ゲームショウ2024(TGS2024)』。幕張メッセで行われた同イベントで、『ストリートファイター6』のキャラクターに扮したコスプレイヤーたちにインタビューを実施。“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。2025年も全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催予定で、いずれも盛り上がることが予想される。

そうしたイベントに興味はあるもののまだ参加したことがないという方に向けて、本稿では2024年後半に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

ここでピックアップするのは、世界最大規模のゲーム見本市であり、2024年9月26日~29日の4日間で27万4739人が来場したという大型イベント『東京ゲームショウ2024』に参加していたコスプレイヤー。

昨今の世界的なeスポーツの盛り上がりを受け、TGSにも対戦格闘ゲームのヒロインに扮したレイヤーが続々と集結。そのなかでも特に『ストリートファイター6』の人気は高く、複数名で“併せ”を楽しんでいたグループの姿も各所で見られた。

ちなみに『スト6』は現在、『餓狼伝説』シリーズより人気キャラクターの不知火舞が参戦(2025年2月5日より実装)することでも話題になっている。また、2025年4月24日発売予定の『餓狼伝説 City of the Wolves』には、『ストリートファイター』シリーズよりケンと春麗が参戦することも発表されており、こうした展開も相まってコスプレ界隈でもますます“格ゲーキャラ”の人気が高まることが予想される。

「キャミィのボディラインを意識して、メリハリのある身体作りを心がけました。衣装もより体にフィットするようにサイズ感を調整しています。何度も手直ししましたが、その甲斐もあって、なかなかかっこいい仕上がりになったんじゃないかなと思います」(『ストリートファイター6』キャミィ/キャシーさん)

『ストリートファイター6』キャミィ/キャシーさん
『ストリートファイター6』キャミィ/キャシーさん

「今回は企業ブースのお手伝いで参加したので、衣装とウイッグは用意していただきました。それ以外で私にできることはなんだろうと考えた結果、格闘ゲームキャラにふさわしい身体作りだ、という結論に達して。ひたすら体を鍛えて、腹筋を6つに割ることに成功しました。ジュリは足を高く上げるなど、動きのある、やわらかい仕草が特徴的なキャラクターなので、ポーズの再現にもこだわりました」(『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/柳丸さん)

『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/柳丸さん
『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/柳丸さん

「『スト6』で一番使っている大好きなキャラクターなので、衣装とウイッグはこだわりを持って制作しました。まずウイッグですが、A.K.I.はかなり特徴的な髪型をしているので、360度どこから見ても彼女だとわかってもらえるようにシルエットの再現に注力しました。衣装は自作で用意したもので、質感や透け感を意識した生地選びだったり、フリルやドレープの見せ方を工夫したり、随所にこだわりが詰まっています」(『ストリートファイター6』A.K.I./biscoさん)

『ストリートファイター6』A.K.I./biscoさん
『ストリートファイター6』A.K.I./biscoさん

「イラストや設定画だけでなくゲーム内でのキャラクターの動きも研究して、それらを見つつ最大限に寄せて制作したのがこちらの衣装です。ポケットの部分がバイカラーで立体的になっているのが特徴で、そこが際立つようにデザインしました。キャミィのかっこよさを少しでも表現できたらという気持ちで、ポージングや表情の作り方も練習してきたので、そうした点にも注目してもらえるとうれしいです」(『ストリートファイター6』キャミィ/MEROTAさん)

『ストリートファイター6』キャミィ/MEROTAさん
『ストリートファイター6』キャミィ/MEROTAさん

「注目していただきたいのは、紙粘土で制作したスマホカバーです。似たデザインのものが見つからなかったので、自作で用意しました。それとジュリは表情が独特なので、撮影ときは笑い方だったり、目線を向ける先にもこだわりました。格闘スタイルがテコンドーということもあり、脚を上げるポーズの再現もこだわったポイントです」(『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/ramiさん)

『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/ramiさん
『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/ramiさん

長く見えるように工夫しました。また、ウイッグのツノ髪部分の装飾は縄跳びのヒモを使って作成したのですが、いい具合に本家のぷにぷに感を出せたような気がします」(『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/てりさん)

『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/てりさん
『ストリートファイター6』ハン・ジュリ/てりさん

QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

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ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..

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