NON STYLEの石田明が、今話したいゲストたちを呼んでお酒とともに熱いトークを繰り広げるYouTube、『NON STYLE石田明のよい〜んチャンネル』。
オズワルドの伊藤俊介をゲストに迎えた回では、伊藤の「芸人」っぽさの話からスタート。伊藤が普段歌舞伎町で飲んでいるというトピックから、お互いの飲み方について。後半では、学生お笑い出身の芸人が台頭してきているという話題、そしてChatGPTの話へ。そのダイジェストをお届けする。
目次
伊藤のお酒の飲み方は大阪の後輩っぽい
俺さ、伊藤が好きなのがさ、こんなまだ芸人してるやつおんねやって思うねん。
と、言いますと。
ほんまクソみたいな飲み方するやん。ちゃんと。
ちょっとそうっすね。すいません。
いや、俺はたくましいなと思って。
よくない部分でもあるんですけど、もちろん。もちろんてか、ほぼよくない部分なんですけど。
でもほんま、朝見かけたときに、ちょっと目、開ききってないときあるよな。
基本やっぱ363日は飲んでるんで。
逆に飲んでへんのいつやねんっていう。
体調が悪い日ぐらいですね。
すごいな。
エリアも、僕が後輩と飲むときは、歌舞伎町なんすよ。今、たぶん吉本の芸人で歌舞伎町で飲んでるの、僕ととろサーモンの久保田(かずのぶ)さんしかいないです。あの街ってやっぱ、飲み屋が24時間やってるんですよ。それによってのダメージというか、印象は大きいかもしれないです。
久保田ともよく飲むの?
久保田さんも、はい。お世話になってます。
誰と飲みに行くの?
この間久保田さんと飲んだときは、久保田さんと(中山)功太さんと。
あのラジオ(とろサーモンの冠ラジオ『枠買ってもらった』)メンバー。
あのラジオメンバー。もう速すぎて、飲んでるときでもフル回転で聴いてないとすぐ置いてかれちゃうという。
せやねん。ごめんな、俺もうあんなスピードまったく。漫才だけスピード出して、普段めちゃくちゃスローライフを楽しんでる。
あの人らが頭おかしいだけなんで。すさまじかったですね。
なかなかディープやろ、功太と久保田と飲むなんて。
そうですね。もう飲んでるだけで脳を鍛えられてる感じがするというか。
まああいつらも芸人やもんな。破滅型というか。
そうですね、破滅型ですね。本当にそうだと思います。特に功太さんだと。久保田さんは、だいぶ。
だいぶ丸なったな。落ち着いたというか。
芸人としての部分はあれですけど。功太さん、めちゃくちゃですもん。あのへんの世代の大阪の、すごく芸人だなっていう人たち。同期ですもんね。
そう、同期。だから伊藤を見たときに、なんでかわからんけど、エモく感じた。
いやいや。
おかしいやん。
それなんか知んないですけど、大阪の兄さんにはけっこう「お前、なんか大阪の後輩っぽいねん」ってめっちゃ言われるんです。意味がわからないですけど。
めっちゃ大阪。だってもう師匠が言うてるもん。師匠が、「この間、伊藤くんとご飯行ってな」とか。
(ザ・ぼんち)おさむ師匠ですね。
ええ?って。伊藤、ここもいってんの?って。
おさむ師匠は飲ませてもらいますね。あの人も飲みますしね。
あの世代はさ、パワーえぐない?
いや、えぐいっす。めちゃくちゃですよ、あのおじいさんたちは。
やっぱパワーがちょっとちゃうよな。
これほんとここだけの話、昔、大阪の若手が師匠の平場見たことないなって、師匠ってもしかしたら、平場弱いんじゃないかってコーナーライブに何組か師匠呼んだんですって。震えるぐらいおもろかったらしいです。
話題は、大阪の師匠クラスのパワフルさから、伊藤が歌舞伎町で飲んでいたときに遭遇したとある出来事へと移る。その話を聞いた石田も、自身の大阪時代のエピソードを語り、その上で、伊藤の話はエモーショナルだと言う。
石田は、逆にNSC卒業したての若手と飲む
ええな。今日は過去イチ落ち着いて飲めそう。にんまり、ずっと聞ける。
昔の話聞いてるみたいな。
でも吉本内はさ、やっぱ飲むやつ減ってるやんか。昔に比べて。
お酒が飲めないっていうよりは、バカみたいな時間まで行ったりとか、アホみたいな地域で飲むやつは減ってるかもしれないです。神保町(よしもと漫才劇場)は知ってるやつじゃないと、やっぱ深くまで連れ回せないですね。
神保町、一個ちょっと下のラインの。
もう一個下の子らは。
誰が連れて行けるの? 伊藤は。
後輩、しょっちゅう行くのは、アメリカンBBチキンの杉本(裕雅)と。
わからへん。アメリカンBBチキン?
わからないに決まってるやつなんですけど、現状。僕はもう絶対に売れると信じてるんですけど。とか、とんかつ街道(現・ド桜)の村田(大樹)とか。
あいつらも飲むの?
今言ったふたりは、めっちゃ下戸だったんですけど、僕が連れ回してたらどんどん強くなってきた。あいつらが朝7時ぐらいまでまだ残ってるときに、お前らすごいな、よくこんな時間までいれるようになったんだみたいな、エモさはありますね。
エモさなんか、それは。成長みたいな。
とか。素敵じゃないかの吉野(晋右)とか。昔から知ってるメンバーは楽ですけど、やっぱ、いい意味でブルジョアじゃないですか、今の若手は。
うんうん、わかるよ。若手と飲みたいね。
いや、もうみんな飲みたいと思いますよ。
飲みたいねんけど、ちょうど間世代、LLRとかあそこらへんの世代とかやったら、まだ声かけられるラインがあるねんな。けど、オズワルドとかになってくると、ニューヨークとかもそうやねんけど、なんかちょっと距離あるやんな。だから、俺もう、そこ飛び越して、NSCで3年前から講師してるから、1年目、2年目と飲んでる。
え!? 何がおもろいんすか、それ。どうせ辞めるやつらも多いのに、絶対。
めっちゃおいしそうに飲むねん。
いや、そりゃそうでしょうけど。
めっちゃおいしそうに食べてくれて。
NSCなんて5年目までは様子見たほうがいいですよ。5年目に乗り越えたやつらはあれですけど、それまでなんて、もうどうせ辞めるやつしかいないですからね。
いや、そうかも知らんねんけど、ほんまにもう、キラッキラした目して。
そりゃそうでしょうよ。そんなだって、卒業して、いきなりNON STYLEの井上(裕介)さん、じゃない、石田さんと。
凡ミスやな〜。
かなり凡ミスです。でも、そんなん。
でもほんま、逆に俺も気遣わへんし、向こうも1年間めっちゃ授業を見てもらってたからっていうのもあって。
楽は楽というか。
楽は楽やねんな。
NSC卒業したての芸人と飲むという石田の話を聞き、伊藤は、石田は自分たちの漫才を極めるフェーズから、下を育てるフェーズに入っているのではと指摘する。そこから、今は学生お笑い出身の芸人が増え、違う時代になってきたという話へ。伊藤は、自分が思っていた芸人像とは違いすぎて怖いとこぼす。新時代の芸人を見て芸人を志す人も出てくるだろうという話から、話題はChatGPTに移る。
ChatGPTでネタは作れるかもしれないが、ボケの強弱はつけられない
ってなったときに、本当に機械のあれ。
ChatGPT?
ほんとにああいうのでネタ作るやつとかが出始めたら、さすがにもう終わりだと思います。
終わりやな。いけんのかな、あれ。
あれでも一回試したことあるんですけど、これは今でこそ噛み合ってない部分多いけど、これが進んでいった先には、作れちゃう可能性あるなと思いました。
あるんかな。
たとえばオズワルドだったら、オズワルドのネタを全部バッてデータで入れて、で、オズワルドっぽいネタ、じゃあテーマ遊園地でって言って投げたら、作れる可能性はあります。
なんとなくそれっぽいのまで行くんかな。俳句を俺、一時やっててさ、AIで俳句作ったらどうなるのかみたいな実験をしたときに、基本もうぐちゃぐちゃやねん。やねんけど、ほんまにそのときで、1000個に1個ぐらい、大当たりあんの。
だから、その1000個に1個の大当たりを、我々芸人が1000個ネタ作る時間と機械だったら、これ(クリック)を1000回やればいいわけじゃないですか。これ、5年後10年後に『M-1(グランプリ)』チャンピオン新しく出ました、新進気鋭の5年目の若手ですみたいになったときに、「どうやってネタ作ってたんですか?」って聞いて、「ChatGPTで作って、なんか当たりが出たんで、それやったら優勝できました」みたいに言われたときはもう。
そうやな。もうだって職失うもんな、完全に。ほんまそうなったら終わりやもん、『M-1』は。
終わりです。演劇の人とかに頼んで、演じられたりとか。
でもあれたぶん五七五やから1000分の1でいけてると思う。やっぱこの4分5分つなぐってなると、相当な確率が必要になる。でも、そこ微調整したらええねんもんな。
そうなんですよ。だって、種があっておもろい流れがあったら、別に自分で変えられるじゃないですか。ある程度センスのあるやつだったら。
でもな、強弱がたぶんつけられへんと思うな。ボケって、この振りに対して、これを言うとボケになるよっていうのはAIで判断できるかもしれないけど、ほんまやっぱ微調整してんねん、俺らって。レベル1から入ったりとか、あえてレベル3から入って下げて、次レベル5のやつ行って。
で、初っ端からレベル10のボケやったらたぶん伝われへんけど、ちょっとずつ上げてってるからレベル10にたどり着くみたいなのってあるやんか。たぶんそれが厳しいっぽいねんな、今のところ。全部レベル10に合わせたがるとか、ChatGPT。飛び具合を見てる限り、そんな感じするねん。
ちょっと怖いな。NSCの講師もやってるでしょ。
やってますやってます。
ChatGPTのそういう観察官みたいなのに就任するんですか。
なんでやねん。なんやねん、その部署。
石田明監修で。
やれへん。
『我々は最強の漫才マシンを作ってしまったのかもしれません』みたいな本出して。
でも今俺、東京大学と漫才研究して、この間も論文出して、それに署名してきたから。
東大、最近お笑いにそういう絡み方してる。
そうそう。吉本と東大でいろいろやってて。
どこが優勝するかみたいなデータとか出してますもんね。
そう。去年、東大何回行ったかな。(よしもと)祇園花月よりも東大のほうが行ってた。
え、マジっすか。俺らは祇園花月ですね。
普通そうやねんけど。
『M-1』について苦悩する伊藤に石田がアドバイス:動画全編紹介
オズワルドの伊藤俊介をゲストに迎えたシリーズは全4本が公開中。
2本目では、石田の相方である井上裕介について、伊藤が「いっちょ上がったと思っている」と発言し、石田とともに、最近の井上の振る舞いについて盛り上がる。そのほか、伊藤の承認欲求の満たし方や、『M-1』にあと6回出られるとの苦悩についても。
3本目は、相方の伊藤でもひと言で説明ができない、畠中悠という不思議な存在についての話題が展開。そのほか、劇場によっても変わってくるウケについてや、伊藤が考える「芸人はふたつのタイプに分けられる」という考察についても。
4本目では、石田がNSCでも話すという、オズワルドの漫才の変化について語るほか、伊藤が憧れる芸人についても。そこから、石田と伊藤がテレビ収録で経験した、ダウンタウンとのエピソードにつながっていく。
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