「身体づくりに励み、身長と体重をキャラに合わせました」ゲームヒロインに扮したコスプレイヤーたちに聞いた“こだわり”

2023.11.27
(左から)阿部かれんさん、ひまわぴさん、すや。さん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


2023年9月21日~24日に開催された『東京ゲームショウ2023』の会場で、人気ゲームのキャラクターに扮したコスプレイヤーたちの写真とともに、“衣装やメイクに対するこだわりポイント”について聞いたレポートをお届けします。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば、会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも、参加する上での醍醐味のひとつ。

10月末に実施された『池袋ハロウィンコスプレフェス2023』に続き、『東京コミコン2023』(12月8日~10日、幕張メッセにて開催)や『コミックマーケット103』(12月30日・31日、東京ビッグサイトにて開催)など、コスプレも楽しめる大型イベントは、11月以降も全国各地で続々と開催される。

この記事では、“世界最大規模のゲームの展示会”として知られる『東京ゲームショウ2023(以下、TGS2023)』(会場:幕張メッセ)を取材し、撮影させてもらったコスプレイヤーたちの写真を掲載。それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

ちなみに『TGS2023』は、2023年9月21日~24日にかけて開催され、4日間で24万3238人ものゲームファンが来場。最新ゲームの試遊コーナーをはじめ、豪華ゲストが登壇するステージ企画やeスポーツ大会、会場限定グッズの販売など、見どころとなる要素が満載でいずれも好評を博していた。

そんな『TGS2023』を沸かせたレイヤー陣の衣装を見てみると、やはり同イベントが“ゲームの祭典”ということもあってか、ゲームキャラクターに扮していた参加者が多め。根強い人気を誇る対戦格闘ゲーム『デッド オア アライブ』をはじめ、今年で25周年を迎えた『私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES』、大ヒット中のスマートフォンゲーム『崩壊:スターレイル』(2023年10月11日よりプレイステーション5でも配信開始)など、新旧さまざまなタイトルのキャラたちが続々と集まり、写真撮影や交流を楽しむ姿が見られた。

「メイクは濃すぎず、薄すぎず……を意識して、マリーのかわいらしい雰囲気を表現してみました。目元が印象的なキャラクターでもあるので、まつ毛をきれいに立たせたり、二重幅に収まるようにアイシャドウを塗ったり。ほかにも、まつ毛を3色ミックスして色味を調整するなど、いろいろとこだわりました。それともう1点、私自身の身長と体重がマリーとほぼ一緒だったので、スタイルを維持するためにトレーニングもがんばりました。本格的にコスプレ活動を始めた際、最初に挑戦したのがマリーだったので、よりクオリティを高めて、こうしてゲームの大型イベントである『TGS』でお披露目できたのは感慨深いですね」(『デッド オア アライブ』シリーズ マリー・ローズ/すや。さん)

『デッド オア アライブ』シリーズ マリー・ローズ/すや。さん
『デッド オア アライブ』シリーズ マリー・ローズ/すや。さん

「一番こだわったのは衣装の造形です。生地を選ぶところから始めて、私の身体にフィットするように制作しました。こちらの衣装に関しては洋裁が得意な友達に協力してもらったんですけど、裁縫は友達が、装飾品やウィッグの制作は私と、役割分担することでなんとか完成にこぎつけました」(『崩壊:スターレイル』停雲/ひまわぴさん)

『崩壊:スターレイル』停雲/ひまわぴさん
『崩壊:スターレイル』停雲/ひまわぴさん

「今回は、今ハマっている『崩壊:スターレイル』に登場するカフカのコスプレに挑戦しました。強くてかっこいい大人の女性なので、その雰囲気が出るように表情や仕草の再現にこだわって。それと、印象的な目元を表現するためにアイメイクにもこだわりました」(『崩壊:スターレイル』カフカ/阿部かれんさん)

『崩壊:スターレイル』カフカ/阿部かれんさん
『崩壊:スターレイル』カフカ/阿部かれんさん

「初めてコスプレをしたのは25年前で、そのとき挑戦したのが『ジャス学』のあきらだったんです。そんな思い入れのあるキャラのコスプレに、久しぶりに挑戦してみました。特にこだわったのはウィッグのピョン毛とヘルメットのデザインで、できるだけあきらの体型に近づけるように筋トレを続けてきたことも、自分なりにがんばったポイントです」(『私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES』風間あきら/Ayaさん)

『私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES』風間あきら/Ayaさん
『私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES』風間あきら/Ayaさん

「衣装を作ったのは何年も前になりますが、装飾でもひなたの元気なイメージを表現したいなと思って、カラーリングや丈感などに気をつけて制作しました。カラフルなシューズはゲームどおりのデザインにしたかったので、白いスニーカーに色を塗って仕上げたものです。ウィッグの外跳ねもしっかり再現したので、ひなたの明るさと元気な雰囲気が出ていたらいいな……と思うんですけど、いかがでしょう?」(『私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES』若葉ひなた/かがみもしさん)

『私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES』若葉ひなた/かがみもしさん
『私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES』若葉ひなた/かがみもしさん

大盛況となった『TGS2023』や『池ハロ2023』に続き、QJWebでは今後も全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、リポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

この記事の画像(全11枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

somtum_tai2

Written by

ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..

関連記事

(左から)鬼怒零さん、つやぴかゆっけさん、鹿乃つのさん

「コンシーラーやリップティントで形を変えて、ぷるんとした桜色の唇に」『ファイナルファンタジー』ヒロインに扮するコスプレイヤーたちの“こだわり”

(左から)あまにさん、尊みを感じて桜井さん、ねねさん

「胸元が大きく開いた衣装なので肌をきれいに見せたいと思い…」ゲームキャラクターに扮したコスプレイヤーたちに聞いた“こだわり”

(左から)ひろとひろさん、九条ねぎさん、ユリコタイガーさん

「腰から太ももの露出部分をきれいに見せたくて…」春麗やマノンなど『スト6』新旧キャラに扮したコスプレイヤーたちに聞いた“こだわり”

ツートライブ×アイロンヘッド

ツートライブ×アイロンヘッド「全力でぶつかりたいと思われる先輩に」変わらないファイトスタイルと先輩としての覚悟【よしもと漫才劇場10周年企画】

例えば炎×金魚番長

なにかとオーバーしがちな例えば炎×金魚番長が語る、尊敬とナメてる部分【よしもと漫才劇場10周年企画】

ミキ

ミキが見つけた一生かけて挑める芸「漫才だったら千鳥やかまいたちにも勝てる」【よしもと漫才劇場10周年企画】

よしもと芸人総勢50組が万博記念公園に集結!4時間半の『マンゲキ夏祭り2025』をレポート【よしもと漫才劇場10周年企画】

九条ジョー舞台『SIZUKO!QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記

九条ジョー舞台『SIZUKO!QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記「猛暑日のウルトラライトダウン」【前編】

九条ジョー舞台『SIZUKO!QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記

九条ジョー舞台『SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記「小さい傘の喩えがなくなるまで」【後編】

「“瞳の中のセンター”でありたい」SKE48西井美桜が明かす“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】

「悔しい気持ちはガソリン」「特徴的すぎるからこそ、個性」SKE48熊崎晴香&坂本真凛が語る“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】

「優しい姫」と「童顔だけど中身は大人」のふたり。SKE48野村実代&原 優寧の“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】

話題沸騰のにじさんじ発バーチャル・バンド「2時だとか」表紙解禁!『Quick Japan』60ページ徹底特集

TBSアナウンサー・田村真子の1stフォトエッセイ発売決定!「20代までの私の人生の記録」