若槻千夏、ゆうちゃみが語るギャルタレントの現在。重要なのは「コンプラを意識したバランス感覚」

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『あちこちオードリー』(6月14日放送)

ゲストはホリケンとゆうちゃみ。ホリケンが「両親は学校の先生」と言うと驚く若林。新聞を読み、今でもファミレスでネタを考えてるなどまじめな一面を垣間見せる。いまだに若手に混じって『IPPONグランプリ』や『有吉の壁』にプレイヤーとして出演している理由を「そういう番組しかオファーないんだよ!」と語るホリケン。緊張するが、一方で「その仕事が終わって、いつも行く喫茶店で雑誌読んで、アイスオレ飲んでるときにああ、幸せだなと思うんだ」としみじみと語る。

ゆうちゃみも意外な側面が次々と出てきて魅力的だった。勉強が好きで「社会がめっちゃ得意」だというゆうちゃみ。そのきっかけは「家光の風格がめっちゃ好き」という聞いたことのない理由。ニュースも「めっちゃ(興味)津々!」でホリケン同様、新聞も読む。

番組ではギャルタレントの一覧表を作成。「先輩ギャル」にこるん、みちょぱ、「若手ギャル」ゆうちゃみ、めるる、「レジェンドギャル」若槻千夏、「芸人ギャル」フワちゃん、エルフ荒川、ぱーてぃーちゃん、「大食いギャル」ギャル曽根という分類。「先輩ギャル」であるにこるんやみちょぱには「お辞儀は90度以上」とゆうちゃみが言うと、若林「当たり前になったよね、ギャルが礼儀正しいって感覚」。

あと、大人になるにつれてギャル度を減らす際は、「つけまからマツエク」「カラコンもギャルは14.5ミリ。ナチュラルにするには14.2ミリや13.8ミリにする」と具体的な方法を解説していたのも興味深かった。

『週刊さんまとマツコ』(6月11日放送)

若槻千夏が「いま、芸能界を襲う深刻なギャル不足」と題して、ギャルタレントの変遷と現状を解説。2023年、ギャルタレントのトップであるにこるんとみちょぱが25歳になり、今や「賢い女性タレント」化している、と。

平成のギャルタレントには、鈴木紗理奈、安西ひろこ、押切もえ、若槻千夏、益若つばさ、浜田ブリトニー、ローラ、鈴木奈々、くみっきー、今井華、ダレノガレ明美、水沢アリーがいたが、令和ギャルタレントは現在、ゆうちゃみ、村重杏奈だけだと。さんまも「このふたりが入れ替わりで来てる」と実感を語る。番組でも触れていたが、『あちこち』の表に入っていためるるは現在、俳優としての活躍が目立っている。そう考えると今「ギャル」は「ギャル芸人」全盛時代なのかもしれない。

平成時代は「『さんま御殿』に最初に出て爪あとを残せば、あとはおバカなギャルの出る番組が全部決まる」状況だったと若槻は解説し、「見た目はとにかく派手、明るくて笑えるおバカ、空気読まない発言」が重要だったのに対し、現在は「見た目はキレイ系、コンプラを意識したバランス感覚、空気の読める発言」を求められるようになったと。そう考えると、知的なゆうちゃみが重宝されるのがよくわかる。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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