「ピッタリのサイズになるように調整してもらいました」『ドラクエ4』マーニャ&ミネアや水着姿の『スト6』春麗レイヤーに聞いたコスプレの“こだわり”

2025.12.8
(左から)僕のプリンさん、あおいさん、りょうさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


世界最大規模の同人誌即売会として知られる『コミックマーケット』。2025年夏に開催された『コミックマーケット106』に参加していた、新旧人気ゲームのキャラクターに扮したコスプレイヤーたちにインタビューを実施。それぞれのコスプレに対する“こだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。昨今ではほぼ毎週末、全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。

そうしたイベントに興味はあるものの、まだ参加したことがないという方に向けて、本稿では2025年8月以降に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

12月30、31日には、世界最大規模の同人誌即売会であり、コスプレが楽しめる年内最後の大型イベントでもある『コミックマーケット107』が東京ビッグサイトにて開催されるということで、本稿ではこれに先駆けて、8月に開催された『コミックマーケット106』に参加していたコスプレイヤーたちをピックアップ。

屋外に設けられた撮影エリアには、新旧さまざまな人気ゲームのヒロインたち(に扮したコスプレイヤー)が大集結。その中には『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』のマーニャとミネア、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の賢者など、同じシリーズ作品のキャラ同士で集まって“併せ”を楽しんでいたグループもいて、取材を依頼したところ、快く写真撮影に応じてくれた。

また、真夏のイベントということで、人気キャラたちの水着バージョンのコスプレで参加していたレイヤーも大勢いて、『ストリートファイター6』の春麗や『デッド オア アライブ エクストリーム ヴィーナス バケーション』のみさきに扮したレイヤーのもとには、終了時間ギリギリまで撮影のための長蛇の列ができていた。

「今回の衣装は手作りで用意しました。春麗の『スト6』水着を作るのは2回目なので、1着目よりもうまく作れたと思います。特にこだわったのはサイズ感で、何度も調整ながら体のラインにフィットする形に仕上げました。かわいくて強い春麗が大好きなので、これからもたくさんコスプレをしていきたいです」(『ストリートファイター6』春麗/僕のプリンさん)

『ストリートファイター6』春麗/僕のプリンさん
『ストリートファイター6』春麗/僕のプリンさん

「今回こだわったポイントのひとつは、ミネアのコスプレで参加していた実妹とメイクを似せたことです。もともと顔立ちが似ているところに、さらにメイクで雰囲気を寄せたので、姉妹キャラ感を強調できたんじゃないかなと思っています。そしてふたつ目のこだわりは、衣装の装備品を増やしたことです。『ドラゴンクエスト』はいろんな武器や防具を装備することでキャラが強くなるので、そうした要素をコスプレでも表現したくて。とはいえ、あまり着込んでしまうとマーニャらしさが薄れてしまうので、指輪をはめたり、腰に飾りを巻いたりと、元の衣装のじゃまにならない範囲でいろいろと装飾品をつけ足してみました」(『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』マーニャ/りょうさん)

『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』マーニャ/りょうさん
『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』マーニャ/りょうさん

「こだわったポイントはふたつあって、ひとつ目はメイクです。ミネアは特徴的な目の形をしてるので、長方形をイメージしつつ、下まつ毛を強調するなどして形の再現にこだわりました。そして、ふたつ目のポイントは衣装と装飾の造形です。衣装は自分で制作したもので、生地の色味にこだわりました。全身の装飾に関しては、今回は造形師さんに依頼して、細かく注文しながら一式を作成していただきました。頭の装飾やベルトなどはピッタリのサイズになるように調整してもらったので、いい感じに仕上がっていると思うんですけどいかがでしょう?」(『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』ミネア/あおいさん)

『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』ミネア/あおいさん
『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』ミネア/あおいさん

「私はベトナム出身で、今回初めて『コミックマーケット』に参加しました。日本のコスプレイヤーさんはどなたもレベルが高くて、見ているだけでテンションが上がります。カメラマンさんも、きちんと列を作って並んでくれて、とてもうれしいです。こだわったポイントを挙げるとしたら、体にぴったりフィットするように制作した衣装のサイズ感ですね。装飾の造形や色味も忠実に再現したつもりです」(『デッド オア アライブ エクストリーム ヴィーナス バケーション』みさき/BYORUさん)

『デッド オア アライブ エクストリーム ヴィーナス バケーション』みさき/BYORUさん
『デッド オア アライブ エクストリーム ヴィーナス バケーション』みさき/BYORUさん

「『ドラクエIII』の賢者は大好きなキャラクターで、十数年前からコスプレをしているのですが、こちらの衣装は動きの美しさや、シルエットがきれいに見えるようにこだわって作り直した2代目です。HD-2Dのリメイク版では、サークレットの宝石の色が赤から青に変わったため、こちらも新たに制作しました。“さとりのころも”はワンピースの裾が広がるようにして、マントも風になびいたときにかっこよく広がるよう、裾を広めに仕立てています。また今回は、体作りにも取り組みました。昨年、別のイベントで賢者のコスプレをしたときより8キロ減量して、この形に仕上げました。次にコスプレをするときは、さらに体を絞って臨みたいと思っています」(『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』賢者/友瀬翔さん)

『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』賢者/友瀬翔さん
『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』賢者/友瀬翔さん

QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

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ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..

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