毎年恒例『ゲームセンターCX』DVD-BOX、第22弾発売!!有野課長スペシャルインタビュー!!

文=林 和弘(『CONTINUE』編集長)(C)ガスコイン・カンパニー/フジテレビジョン
『400分生放送』『シンフォニー2025』とイベントも大充実だった2025年の『ゲームセンターCX』。今年も発売となるDVD-BOX第22弾を記念して、特典映像『モンスターハンター』の見どころとウラ話を有野課長に直撃!
※2025年11月27日(木)発売『CONTINUE』Vol.87より、有野課長スペシャルインタビューの一部を特別に先行公開しています
目次
有野課長が挑む史上最長の挑戦『モンスターハンター』
──今年も『ゲームセンターCX』のDVD-BOXが12月12日(金)に発売となります。おかげさまで毎年、DVD-BOXが出るたびにインタビューをさせていただいてますよね。毎年この時期になると、有野課長に1年を振り返る感じでお話を聞いてるという。
有野 お願いします。今年もあまり覚えていないですよ(笑)。細かいことは忘れてる。
──そのあたりは、追々思い出していただくとして(笑)。改めて、待望のDVD-BOX22が12月12日(金)発売になります。特典映像はプレステ2の『モンスターハンター』。今日の取材にあたって編集中のバージョンを見せていただいたんですけど、すごく面白かったですよ。

有野 あ、もうできたんや。
──いや、製品版になる前のバージョンを見せていただいたんです。
有野 編集中のは長いの?
──そう、ものすごく長くて。「これを取材までに見なきゃいけないのか!」と思ったんですけど、あまりにも長かったから、石井(貴良/広報)さんに「長いですけど、未編集だからカットされますよね?」って聞いたら「されません。このままDVD-BOXに収録されます」と言われて。
有野 何分あるの?
石井 大体3時間です。
有野 そうか、3本分って言ってたから。
──だから、すっごく長いんですよ。いや、豪華でいいんですけど、有野さん、大変だったんだろうなあ、と思って。
有野 課長の大変さ加減は伝わりましたか?
──メチャメチャ伝わりました(笑)。聞くところによると、1本のゲームに対して有野さんがプレイした時間としては挑戦史上最長という。40時間を超えたんですよね?
有野 そんなに遊んだ? もう歯止めが効かなくなって。
――止めるに止められなくなった(笑)。
有野 ブラウン管育ちの人間やから「ここまで来たら、最後まで行くで」って。宿題入れたらもっとですよ。53歳に宿題すげー出してくる。
──老いてなお(笑)。しかも『ゲームセンターCX』には20年ルールがありますから(編集部註:『ゲームセンターCX』には「発売から20年が経過したハードはレトロゲームとして挑戦タイトルに加えても良い」というルールがある)、挑戦するゲームのボリュームはドンドン大きくなっていくのに、有野さんは年を取っていく。それで挑戦時間がドンドン長くなって、今回、最終的に『モンスターハンター』は4日間にも渡ったんですよね。
有野 そうですね。今までで一番長い。
──もともと3日はかかるだろうっていうことで収録スケジュールを確保していて「これなら行けるだろう」って言ってたら、1日増えて4日になったという。
有野 でも3日目のお昼には、「もう無理だ」ってディレクターはジャッジしてたみたいですけどね。
──あははは、見切られてたんですね(笑)。
有野 失礼ですよね(笑)。「これは間に合わない」って。
年末はハッシュタグ「#ハンマー課長」で決まり!?
──途中、何度か「やめますか?」っていう瞬間がありましたよね。でも、そこで有野さんは「やります!」「行きます!」っていう。
有野 しょうがないですよ、ブラウン管育ちやから。「どうするの?」って聞かれたら「やる」の一択しかないんですよ。スポ根マンガを読んできたからね。「諦めるなら今ですよ」って言われたら「やります!」と。
──『少年ジャンプ』的な(笑)。「努力・友情・勝利」ですかね。
有野 「これでファンは喜ぶぞ」って思っちゃう。でも、同時にマネージャーが「スケジュールがない」って断れって思いながらね。
──有野さん以外からのストップを期待して(笑)。
有野 「課長のスケジュールありません」とか、あと「阿部(浩一/カメラ)さんが来れません」とかなったら、「阿部さんが来れないんだったら課長はやりません!」って言おうと思ったけど、「わかりました。行きましょう」って、やるんかい! って(笑)。
──退路を断たれてしまった(笑)。でも、今回そのパターンが多かったですよね。武器にしても、わりと最初からスタッフは「片手剣とか大剣で行くべきでは?」って雰囲気でしたけど、有野さんは一貫してハンマーでプレイされましたもんね。
有野 「やめろ」って言われてもハンマー。しょうがないですよ。「やめろ」って言われたら「やれ」ってことだと思ってるんで。もう、害悪のブラウン管育ちやから(笑)。
──そこは世代なんですかね(笑)。
有野 「やめろ」って言われたら「行け」っていう。止められれば止められるほど、そっちに走っちゃう。でも、「大剣やったらなあ」っていうのは思ってましたよ。
──「ハンマーは失敗したな」と思ってたんですね。
有野 失敗とは思ってないです。ただ、「ハンマーちゃうなあ」って思ってるだけ。でも、年末にハッシュタグ「#ハンマー課長」で盛り上がったら面白いなって思いながら進んでる感じでしたね。
──途中で一度、ファンの方にXでアンケートを取りましたよね。それも、さっきの話じゃないですけど「止めてくれ!」っていう?
有野 これは「止めてくれ!」でしたよ。「止めてくれ!」やったけど、やっぱりハンマーのほうが多いんですよね(編集部註:『モンスターハンター』に苦戦する有野課長は挑戦2日目の2025年8月1日(金)、『ゲームセンターCX』公式のXアカウントに「モンハン二日目 イャンクックでつまづきました! 武器をハンマーから変えたほうがとスタッフに言われてます。どれにしよう?」というアンケートを投稿。選択肢は「大剣、スタッフオススメ」「片手剣、普通やなて感じ」「ランス、戦い方が変わる」「ハンマー、やっぱりコレやん」だったが、結果は35.9%の得票で「ハンマー」が第1位となった)。

──ファンの方も、よくわかってますよね。
有野 ファンも「ハンマーで課長を行かせよう!」「課長が苦労してるとこが見たい!」って愉快犯ばっかり(笑)。
──みんなで有野課長を追い込もうっていう(笑)。
伝説のハトヤ再び!? 本気で苦悩する有野課長
──「20年ルール」があるとはいえ、有野さんが『モンスターハンター』に挑戦するっていうのは隔世の感がありますね。「モンハンやるんだ、課長」っていう。
有野 だから『ゲームセンターCX』をずっと見てる人らは、グラフィックのすごさを見てほしい。もう、モンスターが生きてるような映像が見れますから。
──挑戦の冒頭でオープニングムービーをスタッフ全員で見てるっていうのが面白かったですね。みんな本気で感動してるっていう(笑)。
有野 「カクカクしてない!」って驚いてる。いつの時代の人やねん(笑)。そこがブラウン管育ちの人なんでしょうね。
──有野さんって、挑戦されるごとに時代を行ったり来たりするじゃないですか? 前回はファミコン、今回はプレステ2みたいに。それって混乱しないんですか?
有野 混乱しますよ。だから、自分では異世界転生ものやと思って課長をやってるからね。「今日はこの時代なのね」って言いながら。
──なるほど。「今日は80年代に転生した有野課長」みたいな。
有野 そうそう。その次は「プレステ2の時代ね」って言いながらやってる感じですね。
──さらにプライベートでは、2025年のゲーマーなわけですもんね。そんな有野晋哉さんが異世界に転生して、有野課長として昔のゲームをやるっていう。
有野 「やらないと元の世界に戻さないよ」って言われてね(笑)。
──挑戦部屋に入った瞬間に異世界転生(笑)。とはいいながら、そこは同じ有野さんだなあ、と思うのは今回『モンスターハンター』に挑戦されているとき、挑戦3日目で、有野さん、ものすごく苦悩している場面があって。
有野 あったかな?
──挑戦3日目って、ディレクターさんが「無理だ」ってジャッジされた話があったみたいに、もう、完全に停滞してたんですよね。スタッフも、みなさん辛そうで。そんな中、有野さんも「うーん」って悩んでたんですけど、そのときの苦悩してる顔を「絶対見たことがある」と思ったんですよ。それで『ゲームセンターCX クロニクル』を調べてみたら……「ハトヤ」のときと同じだったんです!(といって『ゲームセンターCX クロニクル』の39ページを見せる)

一同 あははは!(爆笑)
有野 細目になってる同じ顔や(笑)。
──僕、『ゲームセンターCX クロニクル』を作ってる中で、20年にも渡る有野さんの顔を全部見てるんですよ。それで「この顔は絶対見たことがある……そうだ! ハトヤだ!」って(笑)。ハトヤって大概とんでもなく辛かったというか、有野さんが記憶をなくすくらい辛かったっておっしゃってるじゃないですか。
有野 全員記憶なくしてましたよね、ハトヤのとき。スタッフも帰りのバスで「有野さん、エンディングで何しゃべりましたっけ?」って言ったくらいやから。
──あのときの有野さん、明らかに本気で迷ってるんですよね。
有野 せめぎ合ってるときの顔なんですよね。「これは無理やからやめよう」って言いたくない。ハトヤのときは「朝までにクリアできるか?」でしたけどね。
──ブラウン管育ちの有野さんとしては「ここは行ったほうが良い」っていうのは思いつつ、でも「これは本気で無理だろう」っていう。そこで真剣に迷ってるときなんですよね、細目になってる有野さんって。
有野 最後の手前で来る絶望ステージ。でも、盛り上がりを想像するとやる気が出る。ただ、このステージどうしたらクリア出来るのってやる気以上の絶望に葛藤してる。その後、ハトヤでは来なかった延長って助っ人がやって来る。
──だから今回の『モンスターハンター』って、あの「ハトヤ」に匹敵するくらい大変だったんだなあっていう比較ができたんです。それで石井さんにも言ったんですよ、「有野さんの、あの顔が出てるだけで、モンハンは名作です!」って(笑)。その表情を、是非とも見ていただきたいですよね。
※インタビュー全編は2025年11月25日(火)発売『CONTINUE』Vol.87に掲載されています
DVD『ゲームセンターCX DVD-BOX22』情報

特典映像は『モンスターハンター』!! 完全限定生産“BE@RBRICK 有野課長 100%”を封入した初回限定特別版も発売!!
『ゲームセンターCX DVD-BOX22』
発売日:2025年12月12日(金)
価格(税抜):11,000円(初回限定特別版)、8,000円(通常版)
発売元:ハピネット・メディアマーケティング
販売元:ハピネット・メディアマーケティング
【封入特典(初回限定特別版/通常版)】
有野課長名刺・名刺台紙
【初回封入特典(初回限定特別版)】
BE@RBRICK ゲームセンターCX 有野課長 100%
挑戦部屋ペーパーモデル
㈱ゲームセンターCX興業社員手帳(ミニノート・44P)


※収録ゲーム、商品のデザイン・仕様・価格等は予告なく変更になる場合があります。予めご了承ください。
『ゲームセンターCX クロニクル』書誌情報

発売日:2024年7月29日(月)
価格:4,950円(税込)
ページ数:304ページ
サイズ:B5変形
発売元:太田出版