発表から30年経った今もなお、90年代青春マンガのベスト&ロングセラーとして語り継がれる短編集『青い車』(よしもとよしとも)が復刊される。初版未収録だったシリーズ最終話『ライディーン』も収録し、新装完全版としての発売となる。
それに伴い、QJストア限定特別版の発売も決定した。特別版は、通常版に特別カバー(デザインは非公開)とポストカードが3点セットになっており、9月15日(月)までの注文で著者の直筆サインも入る豪華版となっている。

「紙の本として世にでるのは、これが最後」
まず言えるのは、紙の本として出るのはおそらくこれが最後です。時代の流れからして。
著者:よしもとよしとも
シリーズ最終話である『ライディーン』は執筆当時から、『青い車』を再度出すことがあったら追加収録して完結としたい、と思ってました。それを実現したのが今回の形で、完全版で最後の本ということですね。
90年代懐かしいねという読み方もいいけど、10年以上絶版が続いてたあいだで生じた未読の人達や若い世代に紹介されて伝わってほしい。今読んでも古い新しいに左右されない、シンプルに良いマンガとして伝わるのではないかな。
時代がいつだろうとただ毅然として『青い車』であればそれでいいし、それが『青い車』だと思ってます。
自分の青春時代に最も影響を受けた、自分という人間をつくった漫画をひとつ挙げるとしたら『青い車』しかありません。23頁の表題作のなかに、それでも生きることの、青春の、若者のすべてが詰まっています。発表から30年の2025年、完全なかたちでこの作品を送り出すことができてこれ以上の喜びはありません。この本が新しい読者にとっても大切な一冊になりますように。
編集担当:森山裕之(太田出版代表取締役社長)


収録内容
『青い車』(1995年)/『オレンジ』(1996年)/『ツイステッド』(1995年)/『マイナス・ゼロ』(1995年)/『一人でお茶を』(1996年)/『NO MORE WORDS』(1995年)/『銀のエンゼル』(1991年)/『ライディーン』(1997年)/2025年版セルフライナーノーツ収録
書誌情報
『完本 青い車』
2025年9月29日(月)より一般発売
著者:よしもとよしとも
サイズ:A5/並製/200ページ
定価:【一般書店】1,800円(税込1,980円)
【QJストア限定】2,700円(税込2,970円)
※QJストア限定は通常版+別カバー1点+ポストカード3点の展開予定
※QJストア限定版は、9月15日までのご注文に限り直筆サイン入りとなります
著者プロフィール

よしもとよしとも
1964年3月14日⽣まれ。神奈川県出身。
1985年、角川書店の少女漫画誌「月刊 ASUKA」第1回まんがスクール入選作の4コマ漫画『日刊吉本良明』でデビュー。活動の場を青年誌に移し、双葉社「週刊漫画アクション」連載作品『レッツゴー武芸帖』『東京防衛軍』、短編作品集『よしもとよしとも珠玉短編集』を発表。唯一無二の先鋭的な作風で人気を得る。10年間の沈黙を経た2020年に講談社「MANGA Day to Day」にてコロナ禍の格差日本を描いた短編『OHANAMI 2020』を発表。現在の代表作として、講談社「コミックDAYS」で無料公開中。
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