『M-1』敗者復活戦でエバースに起きた変化「町田のおもしろがり方が伝わっているのはデカい」
芸歴9年目、ボケの佐々木隆史とツッコミの町田和樹によるコンビ、エバース。正統派スタイルながら、独特な切り口を持ったふたりの漫才は、『M-1グランプリ2023』敗者復活戦で話題を呼んだ。
それまでほぼ無名だったふたりは今年に入り、舞台出演数も、これまでほとんどなかったメディアへの出演も増加。しかし、今でも変わらずコンビでルームシェアをしている。そんなエバースに、この1年で変わったこと、変わらないことを聞いた。
エバース
佐々木隆史(ささき・たかふみ/1992年11月6日生まれ、宮城県出身)と町田和樹(まちだ・かずき/1992年4月24日生まれ、神奈川県出身)によるコンビ。『M-1グランプリ2023』準決勝進出。『ツギクル芸人グランプリ2024』(フジテレビ)、『第45回ABCお笑いグランプリ2024』(ABCテレビ)決勝進出
だらしない町田が起こしたハプニング
──今回の取材ではおふたりがルームシェアをしているご自宅に伺いました。
町田和樹(以下、町田) 本当にすみませんでした……。僕が電気代を払う役割なんですけど、まだいけると思っていたら、ちょうど今日止まっちゃって。
佐々木隆史(以下、佐々木) ガス代は僕が担当なので毎月、ちゃんと期限内に払っているんですけど、こいつは止まるか止まらないかで払うんです。だからこういうことが起きるんですよ。
──(笑)。町田さんが洗濯・掃除などの家事、佐々木さんがネタ担当とコンビで役割があるそうですね。町田さんはネタに関して何も注文しないそうですが、佐々木さんは家事について不満はないんですか?
佐々木 こいつは僕の洗濯物だけ避けて、自分のものだけ洗うことがあります。
町田 (佐々木は)めっちゃ服ありますけど、僕は3着くらいで回しているんでね。
佐々木 まわりには「全部家事をやれば文句言われないんで」と言いながら、本当は自分のやつしか洗ってないのがムカつきますね。
町田 結局は洗ってるんで! 一緒に暮らし始めてからこいつは一回も洗濯をしたことがないんですよ。
佐々木 めちゃくちゃあるわ(笑)。
──ルームシェアを始めて3年半。一緒に生活をしてきてお互い驚いたことはありますか?
佐々木 町田はひとり暮らしをしたことがなかったし、家の手伝いもしてこなかったんでしょうね。最初は皿洗いとか洗濯の仕方とか、なんにも知らなかったです。全部僕が「いやいや……このボタンを押さないと洗濯機は使えないよ」とか言いながら教えました。
町田 (佐々木は)意外とだらしないですね。もっとちゃんとしているのかなと思っていましたけど、「どうやって暮らしてたの?」と思うくらい掃除とかやらないイメージです。
佐々木 でも、町田の部屋「どうやって生活してたん?」って言えるヤツの部屋じゃないですよね。
──昨年のQJWebのインタビューでは、「2024年2月にマンションの契約が切れる」という話をされていました。『M-1グランプリ2023』敗者復活戦で結果を出したあと、収入も増えたと思いますが、引っ越しはされなかったんですか?
佐々木 意外と引っ越す暇がなくて、いったんステイというか。
町田 ルミネtheよしもとのライブ(『幻のネタNo.1決定戦』)で優勝して賞金が獲れたんですよ。そこで「更新料払わなきゃヤバいんです」みたいな出方をしちゃって。優勝賞金で更新した感じですね。
──でも、もし時間があるなら引っ越しは考えたいと。
町田 僕は借金があるので、引っ越し資金がないんです。今、佐々木から「引っ越すわ」って言われたらヤバいっす。ガチで神奈川の実家に戻る可能性がありますね。
とにかくウケを狙った『ケンタウロス』
──エバースの実力を世に知らしめた『M-1』敗者復活戦から半年以上が経っています。2024年上半期のコンビ活動を振り返っていかがですか?
佐々木 準決勝進出が決まっても、バイトが辞められるかはわからないじゃないですか。まさか敗者復活でこんなにも仕事が増えるとは思わなかったです。
町田 大会のシステムも変わってラッキーでしたね。一昨年までの視聴者投票だったら、知名度は上がっても、ここまで仕事が増えることはなかったと思うんですよ。いろんな劇場に呼んでいただいたり、でかいイベントの出演者として呼んでいただいたり、例年に比べて圧倒的にライブが増えた感じがします。
──昨年、これまでの『M-1』と変えた部分はありますか?
佐々木 これまでの最高が(2022年の)準々決勝だったんですけど、準決勝の壁ってあるような気がしていて……。知名度がある芸人とくらべて、無名の芸人が準々決勝でおもしろいネタをやっても、あまりウケないイメージがあったんですよ。準々決勝のお客さんに「まだ見たことがない切り口だな」、「ひと味違うヤツが出てきたな」と思ってもらえれば、ワンチャン行くと思ったので、ネタの切り口は意識しましたね。(準々決勝の)ネタ選びも、後半の展開でもっとウケるネタはあったけど、「切り口勝負となったら違うな」とか、いろいろ考えました。敗者復活はとにかくウケなきゃいけないので、積み重ねで(笑いを)取っていく『ケンタウロス』をやった、という感じです。
──敗者復活はテレビでも放送されますが、視聴者にインパクトを残すことも意識していましたか?
佐々木 何も考えてなかったです(笑)。
町田 でっかいライブみたいな感じでしたね。
佐々木 今考えたら(決勝に)行ける可能性があったのかもしれないですけど、やる前は100%行けないと思っていたので「今のヤツら、めっちゃおもしろかったな」ってなればいいなぐらいの気持ちでしたね。
──それが見事にハマったと。
町田 パフォーマンスもよかったですし、そこまで緊張もしなかったですからね。逆に、今年決勝に行った賞レース決勝のほうが「獲らなきゃ」みたいな気持ちがあって緊張しました。
勝負の難しさを体感した決勝の舞台
──『第45回ABCお笑いグランプリ2024』、『ツギクル芸人グランプリ2024』ですね。評価されるようになった理由についてご自身では何が変わったと思いますか?
佐々木 予選でウケやすくなったかもしれないですね。
町田 にこやかに観てくれる方も増えた気がします。
佐々木 それこそ敗者復活のおかげだと思うんですけど、僕らのネタの見方がある程度お客さんに伝わっているというか。町田のおもしろがり方をお客さんがわかった状態でできるのがデカいですね。
──しかし、今回はどちらも優勝に一歩届かない状況でした。自分たちが勝ち切るためには何が足りていないと思いますか?
佐々木 勝負強さもそうですし、勝ち切る爆発力も……。昔からややウケでも「めっちゃおもしろいネタだった」、「もっとウケてもいいけどな」と言われるんですけど、その理由って何かあると思っていて。
町田 難しいっすよね。「予選は大会」で「決勝はお祭り」みたいな感じなので、そこでつかまないとな、とは思います。でも、『ABC』はそれ以前の問題で、一回も決勝に行ったことねえくせに、勝手にプレッシャーを感じちゃいましたね(笑)。
佐々木 たしかに。『ABC』は自分たちが(芸歴)上のほうだったから、「後輩に負けるわけにはいかない」って緊張していたのかもしれないです。
後編はこちら
■『エバース ルミネtheよしもと初単独ライブ「七番、レフト」』
2024年8月23日(金)開場19:00/開演19:30/終演20:30
ルミネtheよしもと
料金:前売3,000円/当日3,500円/配信2,000円
FANYオンラインチケット:https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/products/lumine-24082319
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2024年8月21日(水)〜2024年9月3日(火)■キャンペーン参加方法
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