7ORDER長妻怜央、グループのためのソロ活動。「自分主体で動くことを始めないといけない」

2024.8.12
長妻怜央

文=吉田可奈 撮影=浅田政志 編集=梅山織愛


『Quick Japan』vol.173(8月6日発売)の表紙と90ページにわたる総力特集「証明する冒険へ」に登場したアーティスト・7ORDER

歩みを止めざるを得ない出来事を超えて、彼らはなぜ再び立ち上がれたのか?

特集では、数々の選択肢の先で“自分たちらしいかたち”を模索し、新しいスタートを切った6人に密着し、その真意を紐解いた。ここでは『Quick Japan』vol.173掲載の長妻怜央ソロインタビューの一部をお届けする。

7ORDER特集『Quick Japan』vol.173 表紙
7ORDER特集『Quick Japan』vol.173 表紙
7ORDERソロ表紙ポストカード付き『Quick Japan』vol.173 7ORDER特製しおり付き『Quick Japan』vol.173

どんなときも立ち止まらなかった理由

長妻怜央(以下、長妻) 僕の中で、みゅっさん(森田美勇人)が辞めたときから、心境はガラリと変わりました。それまで、7人の7ORDERは当たり前に存在するものだと信じて疑っていなかったんですが、継続することは本当に難しいことだということに、改めて気づかされたんです。そこで、今の自分に何ができるのかということに日々向き合うようになりました。

長妻 そうですね。もちろん、パフォーマンスに全力を注ごうとは思っていたんですが、自分の環境をどうしようかとは考えたことはなかったですね。たとえば、ライブがあるならキーボードや歌の練習をいつも以上にすることもありましたが、そのレベルの話ではなく、最近はもっと視野を広げなくちゃいけないんだと気づきました。

長妻 それは良くも悪くも変わっていないかもしれないですね。僕が最年少ということもありますが、みんなに支えられているなというのは日々すごく感じますし、ライブ制作についても、僕は率先して進行していくタイプではなかったので、メンバーのフォローや、企画がスムーズにいくように立ち回っていくようなポジションにいるんです。

長妻 あはは。もちろん、ピリッとした雰囲気がいいときもありますし、リラックスをしているほうがパフォーマンスがよくなったり、スタッフさんやメンバーも発言しやすくなる状況もあるんです。それなら進んで自分ができることをしようと思うようになりました。

長妻 最初に7人で始めたころはメンバーに甘えっぱなしだったんですが、今はそれじゃいけないなって思っていて。もう僕も20代後半にもなり、年下の方とお仕事をすることも増えてきたので、もっと自分主体で動くことを始めないといけないなと思うようになりました。

長妻 そうですね。でも、僕の中には7ORDERという基盤がしっかりとあるので、そこからお芝居をしに行くという感覚だったんです。なので、今回7ORDERという存在が揺らぐことで、より自分と向き合うきっかけをもらった気がします。

長妻 ちょうど僕は主演ドラマ『その結婚、正気ですか?』(TOKYO MX)の撮影が入っていて、そこに集中しなくてはいけない時期だったんです。とはいえ、7ORDERがストップしているこの時期に、僕は何ができるだろうと何度も考えました。そこで、お芝居についての勉強もたくさんしましたし、曲を作ることも始めました。

長妻 はい。そこではビジュアルのイラストも描かせてもらいましたし、とにかくできることは全部やろうとがむしゃらになっていました。

長妻 そうですね。すごく大きなチャレンジになりました。でも、その最中もどうしたら7ORDERが前に進んでいけるんだろうって考えていて。そのときはひとりというかたちでリリースはしましたが、それはあえて、7ORDERはこういうこともするんだよということの提示にもなった気がしていたんです。そうやって新しいことに挑戦することによって、少しでも自分が成長できたらいいなという気持ちでやっていました。

長妻 ありがたかったですね。あのときは、7ORDERが活動していなかったので、全力でドラマに力を注ぐことができたんですが、それと同時に、長妻怜央&安井謙太郎 from 7ORDERという名義で、「aigredoux」というエンディング主題歌をリリースすることもできました。僕のソロ活動がグループに少しでも還元できることはなによりもうれしいことでしたね。

長妻 う〜ん……。楽しさよりも難しさを感じました。やればやるほど、表現の幅の限界をどうしても感じてしまって。でも、その壁をずっと乗り越えていきたいなと思いますし、曲ができるたびにライブではこうしようというイメージが浮かぶんです。そこでやっぱりライブが好きなんだなと思ったんです。あとは、与えられたものに対して負けたくないという想いがものすごく湧いてきたんです。

長妻 そうですね。その当時から、もろしー(諸星翔希)は、音楽に100%の力を注いでいて、そこで新しい関係性ができていて、知り合いが増えていったんです。そんな姿を見ていると、本当に素晴らしいなって思いますし、そこから新しい仕事が決まるのも見ているので、誇らしくなりました。自分もそこに追いついていけるようにがんばりたいなと思っています。さらに、さなぴー(真田佑馬)はほかのボーイズグループに楽曲提供をしたり、映像を監督として作ったりしていて、すごくいいアウトプットをしているんですよ。それを見ているのも大きな刺激になりますし、改めていいメンバーたちだなと思っています。

長妻 全員が音楽に対して対等になったように思います。それに、メンバーとたくさん話すようになったからこそ、今までだったらあまり話さなかったことをちゃんと話すようになったんです。最初のほうは、どうしても自分から発言するようなことはなかったんです。言うと、それは弱音になっちゃう気がしていて。それに、自分の気持ちを吐き出すことで相手に迷惑がかかってしまうのではないかと考えてしまっていたんです。

長妻 う〜ん……。気を遣っていたというか、ネガティブなことは言っちゃいけない感覚のほうが大きかったですね。前にいた事務所は、常にポジティブで明るくいることを求められていましたし、いろんなことができて当たり前、できないほうがダメという考えだったんです。それに、ケガや病気などがあれば、まわりに迷惑がかかってしまうと思い込んでいて。でも、人間ってできないことや、どうにもできないときってありますよね。それを認めるのがすごく恥ずかしいことだと思っていたんですが、今は、できない自分も認められるようになりました。それに伴って、メンバーにも話せるようになったんです。

長妻 そう思います。でも、仕事を抜いた関係性は、ずっと変わらないですね。どんなときでも楽しいですし、レコーディングやMV撮影など、いろいろ思うことがあったとしても、すごく楽しい空間であることを最優先するんです。どうやったらこの場が和やかに楽しく終われるのかということをみんなが共通意識として持っているんです。もちろん、毎日一緒にいますから、機嫌の悪いメンバーがいるときもあるんです。でも、そのときもみんなが楽しくいられる方法をまず模索しますし、そこはお互い様なんですよね。

『Quick Japan』vol.173表紙・巻頭特集撮影メイキング
7ORDERソロ表紙ポストカード付き『Quick Japan』vol.173 7ORDER特製しおり付き『Quick Japan』vol.173

【総力特集】
7ORDER 証明する冒険へ

▼Special Photo:CHAPTER 1
A new adventure begins.

▼ソロインタビュー
安井謙太郎:自分たちで始めた責任。信じてくれた人の希望であるために
真田佑馬:7ORDERの軌跡を守るためなら、ひとりになっても歌い続ける
諸星翔希:逆境がなかったことがない、でも、それも楽しむ僕らは強い
萩谷慧悟:自分と向き合うなかでの成長。これからもみんなで物語を作る
阿部顕嵐:今後の人生と向き合った上での決断。時代劇の魅力を世界に発信できる俳優に
長妻怜央:まわりの人がここまで導いてくれた、これからは自分の手で「これといえば長妻」を探す

▼密着取材
1「But(裏)」「But(表)」レコーディング:チームで作る決意表明の一曲
2 MV撮影:この日の記憶を糧に
3『7ORDER NEW SINGLE RELEASE TOUR 2024』リハーサル:トライアンドエラーを経て魅せる
4『7ORDER NEW SINGLE RELEASE TOUR 2024』7月4日@立川ステージガーデン:第2章の始まり

▼VOICE OF 7ORDER CREW
1 音楽:藤本夏樹(Tempalay)自由に、楽器と遊びながら
2 演出:UNO(演出家)カッコよすぎない生き様に巻き込まれて
3 映像:カジ(映像ディレクター)「なんでも撮影OK」の潔さ
4 ライブ:カワセ136(スタイリスト)独立心とパンク精神をまとうスタイル

▼Echoes of Career ~人気者の仕事遍歴~ 安井謙太郎の成長職歴

▼特別企画 7ORDERを支える1日限定スタッフを大募集!

▼Special Photo:CHAPTER 2
I’ve always had crew!

【特別企画】7ORDERを支える1日限定スタッフを大募集!

7ORDERの所属母体である「株式会社L&L’s」と『Quick Japan』&「求人ボックスジャーナル」の特別企画として、7ORDERの1日限定スタッフを募集! 求人ボックスにて応募の受け付け中。

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吉田可奈

(よしだ・かな)エンタメ系フリーライター。著作『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん?』(共に扶桑社)が発売中。音楽、映画、声優、舞台、アイドル、オタク事が得意。現在は『InRed』、『steady.』(共に宝島社)、『NYLON JAPAN』(CAELUM)、『ダ・ヴィンチ』(KADOKAW..

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