写真を撮ることにこだわりを持つアーティストやお笑い芸人による連載「QJWebカメラ部」。
土曜日はアーティスト、モデルとして活動する森田美勇人が担当。2021年11月に自身の思想をカタチにするプロジェクト「FLATLAND」をスタート、さらに2022年3月には自らのフィルムカメラで撮り下ろした写真をヨウジヤマモト社のフィルターを通してグラフィックアートで表現したコレクション「Ground Y x Myuto Morita Collection」を発表するなどアートにも造詣が深い彼が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
冬の山
第41回。
冬の山は美しい。夏とは違い、“モノの気”を感じない。
土臭さや葉のエグみ、虫の音、動物の足跡、人の念。それらを包み込む蒸した夏風とは反対に、澄んで浄化されたような鋭い風が鼻の奥を爽快に通り過ぎる。すべてが還ったような神聖さを醸している。
毎年、深呼吸をするとそう思う。
夏が好きだったのは寂しかったからなのだろうか。そんな気がしないでもない。
美しさとは孤独なのだろうか。
多様な言葉ではあると思うが、孤独という瞬間は“非情に美しい”と思う。
きっと自分を見つめている瞬間だと思うから。
加賀翔(かが屋)、中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、長野凌大(原因は自分にある。)、林田洋平(ザ・マミィ)、森田美勇人が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。
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