【写真たくさん】『見取り図盆踊り』リリー「いいお客さんたちに愛してもらっている」

2024.9.24

文・編集=QJWeb編集部


見取り図(盛山晋太郎、リリー)による盆踊りイベント『見取り図盆踊り』が9月21日(土)に、大阪・靭公園センターコート特設会場で開催された。野外お笑いフェスとして、「夏の風物詩にしたい!」とふたりが意気込むこのイベントに、東西から15組の人気芸人たちが集結。約3500人の観客をネタやコーナーで盛り上げ、最後は、伝統河内音頭継承者・河内家菊水丸をスペシャルゲストに迎えた盆踊りで締めくくり、ひと夏の思い出を作った。

“盆踊り仕様”の特設会場、場外もお楽しみが満載

雨予報が心配されていたが、曇りで暑さもやわらぎ、心地いい風が吹く最高のシチュエーション。開場前から周辺には浴衣姿の来場者が集まり、夏祭り気分が盛り上がる。

場外エリアには、踊る前に腹ごしらえができるキッチンカーもスタンバイ。盛山考案の「バターコーンのせ熟成牛ハラミステーキ丼」やリリー考案の「エビのせ焼きそば」などのメニューも用意されており、早めに来てお腹を満たす人も。射的やわなげなどの縁日コーナーもあるところにふたりのこだわりを感じる。

すり鉢状になっている会場の中心には、盆踊りの櫓(やぐら)が建てられ、正面には巨大提灯(ちょうちん)が灯るメインステージが。スタンド指定席からアリーナエリアへは行き来自由で、席でライブを観る、飲食をする、アリーナで踊る……それぞれの楽しみ方ができるのが『見取り盆踊り』だ。開場中は、見取り図オリジナルの「もりちゃん音頭」の振り付け動画がモニターに映され、観客は練習しながら開演を待っていた。

浴衣を着た人気芸人たちがスタンドから登場

カウントダウン後、スタンド上手(かみて)から見取り図のふたりが登場すると、大歓声が沸き起こった。「雨予報90%でしたが、みなさんのパワーのおかげで晴れました!」と叫び、スタンドを一周して観客とハイタッチをした。

早々に会場のみんなで「もりちゃん音頭」を踊りたい、と盛山。メインステージから櫓に移動して、今日の出演者全員を呼び込む。スタンドの四方にある入口からひと組ずつ出てくるサプライズ演出に観客は大興奮! 各コンビのキャッチコピーをつけたリリーの生ナレーションも爆笑を生んだ。すべての芸人が出そろったところで、みんなで「もりちゃん音頭」を歌って踊って盛り上げ、観客も総立ちに。早くも一体感が生まれた。

まずは、芸人たちの夏らしい浴衣姿が堪能できるネタ&ゲームコーナーから。さや香、天才ピアニスト、カベポスター、ニッポンの社長、ダブルアート、ジェラードン、ギャロップが漫才を披露した。

コーナーは「連続チャレンジで石井ダンス」。「見取り図2択クイズ」では、入場時に配られた赤青のうちわを使って、観客もクイズに参加した。正解すると石井のキレキレダンスとスイッチを押すだけ!?のDJ KELLY(ギャロップ毛利大亮)のDJプレイが会場を沸かせた。

コーナーの合間には、令和喜多みな実・河野良祐が協賛企業の商品をPR。入場時にお客さんに配られた「明治ブルガリア フローズンヨーグルト」をステージ上で試食したり、「薬用BARTH中性重炭酸入浴剤」にまつわる大喜利をしたりと笑いを交えて、楽しく紹介した。

後半は、ダブルヒガシ、コットン、紅しょうが、ニューヨーク、セルライトスパ、ロングコートダディ、ツートライブが漫才で爆笑を起こし、大トリは見取り図が務めると、同メンバーが参加するコーナーへ。

令和喜多みな実・河野も加わり、赤青チームに分かれて、「ハイタッチトゥーン」で対戦した。各チームが客席に降り、制限時間3分間で観客にハイタッチした数の多さで勝敗を決める。芸人と間近で触れ合えるコーナーにファンは大喜び! 広い会場を激走するリリーが、盛山の実母を見つけるというハプニングもあった。

「もりちゃん音頭」でフィナーレ

いよいよメインイベントとなる盆踊りが始まった。見取り図のふたりが櫓に移動すると、櫓のまわりには観客がぎっしり。櫓の下段には、大阪の盆踊りチーム「スターダスト河内」「黒法被軍団」ら、総勢17人の踊り手がスタンバイ。スタンドの照明が消えて、櫓の明かりのみになるとカラフルな提灯が浮かび上がり、一気に盆踊りムードが高まった。

スペシャルゲストの伝統河内音頭継承者・河内家菊水丸を櫓に呼び込むと大きな歓声が上がった。菊水丸は、「全国を回ってきましたが、こんなに涼しい櫓初めてです!」と、好天に恵まれたことを喜ぶ。まずは、菊水丸がふたりの経歴を歌詞にした河内音頭「見取り図物語」を披露。祝い打ちの和太鼓で景気づけると、観客の手拍子が鳴り響き、15分にわたる大作で見取り図の歴史が語られた。

続いては、芸人も大集合して、バンドの生演奏とともに、ボブ・マーリーの名曲をアレンジしたレゲエ風……など趣向を凝らした河内音頭を楽しんだ。メインステージでは、ギャロップ林健を櫓に見立ててぐるぐる回ったり、石井がキレキレの盆踊りを披露したり、ジェラードンかみちぃがエアギターを披露したりとボケ放題、やりたい放題!

そして、菊水丸のコーラスを従えた盛山の生歌による「もりちゃん音頭」でフィナーレへ。みんなで残り少ない夏を惜しむかのように踊り、大団円となった。「『もりちゃん音頭』楽しいですね。サビが好きです」と師匠にお墨つきをもらった盛山は、感無量の表情。「みなさんのおかげでこの熱狂が生まれました!」と感謝を叫び、歴史に残る日本最遅の盆踊りイベントは幕を下ろした。

「菊水丸師匠のコーラスで歌うのは緊張した」

終演後、見取り図が囲み会見に応じた。「やってみてわかりました! 盆踊りとお笑いの相性は100%!」と、興奮冷めやらぬリリー。最後の盆踊り50分で7000kcal消費したという盛山も、汗だくでやりきった表情を見せた。

人前で初披露となった「もりちゃん音頭」については、「急遽、菊水丸師匠がコーラスをしてくださることになって、めちゃくちゃ緊張しました。絶対に音程やリズムを狂わしたらあかんと思って。こんな豪華なコーラスないですよ!」と盛山が心境を明かした。師匠作の「見取り図物語」を聴いて、「自分の人生が盆踊りになると思わなかった」とリリーも感慨深げだった。

浴衣を着て参加してくれたお客さんに対し、リリーは、「いいお客さんたちに愛してもらっている」と噛みしめ、「僕たちが楽しんでいることを一緒に楽しんでくれるのがすごくうれしい。感動しましたね」と笑顔。盛山も「この時期に浴衣を着るのは、おっくうだったと思うんですけど。振り付けを覚えて、浴衣で一緒に踊ってくれてうれしかったです」とお客さんへの感謝を語った。

今年の大成功を受け、「夏の恒例行事にしたいです。できれば本当のお盆にやりたいです!」と意気込む盛山。「来年は、ぜひ記者のみなさんも浴衣で来てください!」と自信たっぷりに報道陣にすすめる一幕もあり、手応えを感じた様子だった。

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