STARGLOW・KANON、母の影響で選べるようになった“自分にとっての正しい選択”

2025.12.29
KANON(STARGLOW)「アーティスト」という職業の責任

スタイリスト=鍛冶古翔三(Yolken)
ヘアメイク=伊澤明日花、高松れい、津谷成花(MASTER LIGHTS)

文=奈都樹 撮影=ティム・ギャロ 編集=森田真規


2026年1月21日(水)、『Star Wish』でいよいよデビューを果たす5人組ダンス&ボーカルグループ・STARGLOW(スターグロウ)。『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)では、彼らが表紙&65ページ総力特集「あたらしい光」に登場した。

ここでは本誌に掲載されたメンバーのソロロングインタビューから、一部を抜粋してお届けする。第3弾はKANON(カノン)。音楽を楽しむという原点と、人の人生に寄り添おうとする覚悟──KANONの言葉から、その現在地に迫る。

『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)表紙/撮影=ティム・ギャロ
『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)表紙/撮影=ティム・ギャロ
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誰にこの歌を届けるのか深く考えるようになった

KANON ありがとうございます。

KANON うわ……なんてうれしい……。

KANON うーん、なんだろう……音楽って本来楽しむためのものというか。自分の中では、楽しくないと意味がないと思っているので。パフォーマンスするときも必ず念頭に置いていて、たぶんそれが余裕みたいなものになっているのかなと思います。緊張も楽しんでるというか。緊張するような場面って普通に過ごしていたらあまりないことなので、そういう瞬間も人生にとっては大事だよなと思っていて。

KANON 『THE FIRST』を観てアーティストになろうと決めたんですけど、そのときは正直何も考えていなかったというか……アーティストっていう職業が何を届けるのかとか、何を考えてやるべきことなのかとか、まったく考えていなかったので。当時は自分が楽しいからやってるみたいな感覚だったんです。

でもTRAINEEとしてやっていくなかで、ファンの方々の声も見聞きするようになって、少しずつ「アーティスト」という職業に就くことの責任を考えさせられましたね。そのなかで少しずつ学んでいったという感じです。

KANON いや……始まったばかりのころは、正直まだ想像ができていなかったです。自分が受けるオーディションで夢を見せられるのかなみたいな。

KANON BMSGのファンの方々には応援していただいていたけれど、僕たちのことを知らない方が見たときにどう思うんだろうという不安はありました。

KANON “音楽を楽しむ”という意識は変わってないんですけど、誰にこの歌を届けるのかとか、歌詞の意味はなんなのかとか、より深く考えるようになりました。

KANON 『THE LAST PIECE』のYouTubeのコメントに「もう人生やめてもいいかなと思ってたけど、『THE LAST PIECE』オーディションをたまたま見かけてやっぱり生きようと思いました」みたいなコメントがけっこうあって。そういう声を目にして、僕たちでも命を救えることってあるんだなと思ったんです。そうした積み重ねの中で、だんだんと人の人生の道を照らせるアーティストになりたいと思うようになったりもして。

KANON(STARGLOW)

KANON
(カノン)2006年4月3日生まれ、福岡県出身。2022年、オーディションドキュメンタリー『MISSIONx2』に参加し、BMSG TRAINEEとなる。『THE LAST PIECE』最終審査でSKY-HIから「この時代に生まれてくれて本当にありがとう」と声をかけられた

“自分にとっての正しい”を母の影響で選べるように

KANON この先どんな審査があるのかなとか……あとお互い一緒にデビューしたいという気持ちもあったので、デビューしたらどういう曲をやりたいかとか。そんな夢みたいな話もずっとしていました。

KANON 合宿中はまだどうなるかわからないからとりあえず何も言わないでおこう、というような空気もあって。語り明かすみたいなことはGOICHIが初めてだったかもしれないですね。

KANON めちゃくちゃうれしかったです。そんなふうに思ってくださっていたんだと、そこで初めて知りましたし。僕は『THE FIRST』組でもないし、『MISSIONx2』でデビューしたわけでもないし……日髙さんと深く関わる機会がそれまであまりなかったんです。関わる機会はあったけど、僕がどうしても気を遣っちゃっていて。

KANON でも『THE LAST PIECE』からは日髙さんとの関わりもより濃くなってどんどん素の自分をさらけ出せるようになっていったんです。もちろん敬いの気持ちはありますけど、変に気を遣うことがなくなったというか。そういう時間を経て「僕の相棒」と言っていただけたことはめちゃくちゃうれしいなって。

ほかのメンバーのコメントを聞いていても、本当にみんなのことを見てくれているんだなと思いますし、救われたというか……そう思ってもらえてよかった、という気持ちになりましたね。

KANON はい……ありがとうございます。MAZZELのメンバーとは、悩みを相談し合ったりとか、本音を明かすこともあって。つらさや悩みを分かち合ってきましたし、お互い応援していたので、きっと報われてよかったなと思ってくれていたんじゃないかなと思います。

KANON でも僕はけっこうわがままで、小学生のころは自分のやりたいようにしたいみたいなタイプだったんです。それもあって学校ではやんちゃな奴だと認識されていて。自分の中でもっとこうしなきゃなって、考え直すことがたくさんあったんですよね。そこから少しずつ変わっていったのかな。

KANON 母が何事も自分で考えさせるような育て方をしてくれていて。悪いことしたときもガーッと怒るんじゃなくて、どうしてこうしたのかとか、これからどうしていくべきだと思うかとか、全部僕の口から言わせるみたいなことをしてくれていたんですよね。そこで自分にとっての正しい選択ができるようになっていったのかなとは思います。

KANON(STARGLOW)

SKY-HIインタビュー、Aile The Shota×REIKO対談も掲載

『Quick Japan』vol.181のSTARGLOW特集「あたらしい光」では、各メンバーへのロングインタビューのほか、STARGLOWプロデューサーのSKY-HIが5人に対する期待とBMSGのカルチャーに対する現状認識を語ったインタビュー、『THE FIRST』のころからメンバーと時間をともにしてきたBMSG所属アーティストのAile The ShotaとREIKOが各メンバーとSTARGLOWに対して抱いている印象と期待を明かした対談など、合計約4万字のインタビューを収録。

『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)STARGLOW特集:SKY-HIインタビュー
『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)STARGLOW特集:SKY-HIインタビュー
『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)STARGLOW特集:Aile The Shota×REIKOスペシャル対談/撮影=番正しおり
『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)STARGLOW特集:Aile The Shota×REIKOスペシャル対談/撮影=番正しおり

また、特集ではSTARGLOWメンバー5人による「QJカメラ部」特別復活版や『THE LAST PIECE』の振り返り企画なども掲載し、合計65ページの総力特集として、彼らの過去と現在、そして未来を立体的に掘り下げている。

『Quick Japan』vol.181未掲載のアザーカット/撮影=ティム・ギャロ
『Quick Japan』vol.181未掲載のアザーカット/撮影=ティム・ギャロ
『Quick Japan』vol.181未掲載のアザーカット。撮影では10代らしからぬカッコいい姿はもちろん、10代らしさを全身で表現したポーズも披露してくれた/撮影=ティム・ギャロ

「全ての10代と、かつて10代だった全ての人へ。さあ、世界で一番自由で大きな夢を見よう。」

このステイトメントを掲げた『THE LAST PIECE』から生まれ、新たな時代の「あたらしい光」になるであろうSTARGLOWは、これからどんな夢を見せてくれるのか──その想いに迫る。

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STARGLOW

『STARGLOW』最新情報をチェック!

BE:FIRST(ビーファースト)、MAZZEL(マーゼル)に次ぐ3つ目のボーイズグループとして、SKY-HIが主宰するマネジメント/レーベル「BMSG」から誕生した5人組ダンス&ボーカルグループ「STARGLOW(スターグロウ)」。 2025年9月19日、オーディションプログラム『THE LAST PIECE(ラストピース/通称:ラスピ)』の最終回で発表されたSTARGLOWのメンバーは、RUI(ルイ)、TAIKI(タイキ)、KANON(カノン)、GOICHI(ゴイチ)、ADAM(アダム)の5名。同日がSTARGLOWの結成日となった。
2025年9月22日、プレデビュー曲「Moonchaser」でプレデビューを果たした。

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奈都樹

(なつき)1994年生まれ。リアルサウンド編集部に所属後、現在はフリーライターとして活動しながら、クオーターライフクライシスの渦中にいる若者の心情を様々な角度から切り取ったインタビューサイト『小さな生活の声』を運営中。会社員時代の経験や同世代としての視点から、若者たちのリアルな声を取材している。

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