高校1年生ぐらいだった気がします。私は中学2年生のころからアニメにハマり始めたんですけど、基本的に大好きな声優さんが出ていたら観ることが多かったんです。でも、『ラブライブ！』はその流れに関係なく観始めて、気づいたらかよちん（小泉花陽）好きになっていました。

私は父がアニメ好きだったこともあって、『ラブライブ！』がアニメ化される前に家でμ’s（ミューズ）の「Snow halation」を聴いたのが最初の出会いでした。そこから好きになって、小学校高学年のころにはアニメをリアルタイムで観ていました。“役者になりたい”っていうもともと抱いていた想いが、“声優になりたい”に変わったのも、μ’sとの出会いがきっかけでしたね。でも、声優になってからも心のどこかでは『ラブライブ！』とは縁がないんだろうなと思っていたら、『ラブライブ！サンシャイン!!』の劇場版（『ラブライブ！サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow』2019年）に出演させていただいて、「スクールアイドルに絶対なるんだ」というセリフを演じて、まさかせつ菜役を務めることになるとは……。本当にこんなことがあるんだなって、まだ少しだけ信じられていませんね。

私は芸能活動こそしていましたけど、声優に活動の軸を切り替えた直後にオーディションのお話をいただいたんですね。それまでにもほかの作品のオーディションを受けていたんですけど、まだまだ力不足を感じることばかりだったんです。そんななかで、歩夢ちゃん役に関してはマネージャーさんからとても褒められて。私自身、歩夢ちゃんのことを知ったときにとてもシンパシーを感じたので、絶対に受かりたい！って思っていたんです。なので、合格を知らされたときには、うれしさのあまりケーキを2個買って帰りました。当時は極貧生活だったので、大奮発です（笑）。

このオーディションを受けていいものか、最初は慄（おのの）きましたね。でも、私自身『ラブライブ！』好きなこともあったので、絶対に受かりたい、むしろ私が受かるんだ！という気持ちでオーディションに臨みました。今でも覚えているんですけど、オーディション会場で審査員の方から「せつ菜と一緒にどんなスクールアイドルになりたいですか？」って質問を受けたんですよ。難しい質問ではありつつ、彼女は応援している側に近い気持ちも抱えているので、ファンの気持ちを代弁できるようなスクールアイドルになりたいって答えたんです。その質問の受け答えも一因になったのか、こうして無事にせつ菜役を務めさせていただいています。

2023年の『AnimeJapan』でキャストが発表されるときにファンの方々から大きな歓声が上がるほどだったので、みんな大歓迎だったと思います。

うれしい……！

最初から最後までとても共感しました！　仲間でライバル、ライバルだけど仲間、というニジガクのテーマがあるんですが、それがスクールアイドルグランプリにおける歩夢ちゃんたちの想いを象徴していた気がします。順位にこだわらないからこそときめく展開が凝縮されていましたね。

ソロ活動がメインのニジガクで、改めてなぜソロで歌うのか、みんなで歌うとは何か？という課題が描かれたことがとても刺さりました。成長したメンバーがまた考えるからこそ、ちょっと変わった答えが出るのがおもしろくて。せつ菜役としては、『第2章』以降でどうなるのかも楽しみですけどね。『第1章』のラストで「NEXT STAGE」って表示されましたけど、服も見慣れないものでしたし。私個人としてもとても楽しみにしています。

う〜ん、みんなよかったんですけど……特に（近江）彼方ちゃんは、ライブに入る前に「今の彼方ちゃん、とってもわがままさんなのです」と言ってから始まるところがよくて。やりたいことがいっぱいある、軸のブレなさが素晴らしかったですね。ほかにも語りたいことはいっぱいあるんですけど、お話との連動を考えるとエマ（・ヴェルデ）が一番グッときました。エマの中でも葛藤があったんだろうけど、自分のために、そして悩んでいるほかの子のためになれるエマの行動はとても素晴らしいですよね。

私は彼方ちゃんがかわいすぎて、嫉妬しました（笑）。

え〜、歩夢もかわいかったよ！

ありがとう（笑）。「Stellar Stream」は曲調が意外ではあったんですけど、歌詞を読むと今まで歩夢ちゃんがたどってきた道がすべて感じられるような楽曲になっていたので、スッと受け入れることができました。特にBメロの歌詞が大好きで……2番だと「明日もあなたが 笑顔でありますように」って、（高咲）侑ちゃんをはじめとしたみんなへの想いが詰め込まれていて、想いがひとつになっていく過程がしっかり描かれているところが大好きです。

最初はちょっと切なくなるけど明るく前向きな曲、くらいの認識だったんですよ。でも、映画のエンドロールで聴くと、みんなよくがんばってる！って、拍手したくなりました。がんばっていることを肯定してくれる、素晴らしい応援ソングですよね。

リズムが変わっていて、普通に四拍子で考えると乗れないんですよ。なので、ちょっと歌うのは大変でした（笑）。でも、実際に完成した音源を聴くと「どこだって君は君 僕は僕」って歌詞に、ニジガクらしさを感じましたね。『第1章』で沖縄に行った組とそうでない組とでは距離が離れているわけですけど、だからこそのメッセージに取れて……。映画の中で、侑ちゃんは電話口の歩夢の声が暗いから沖縄まで来ちゃうわけですけど。仲間でライバル、ライバルだけど仲間、というニジガクのキーワードを詰め込んだ歌詞だったと思います。