使うのは、27枚撮りフィルム1本。やり直しのきかない撮影だからこそ、そこには一度きりの時間が映される。
注目の若手写真家・圓井誓太と気鋭の俳優が、27枚撮りの写ルンです1本をノーカットで撮り下ろす写真連載「One Roll Time Machine」。
第1回に登場するのは、現在放送中の夜ドラ『ラジオスター』(NHK総合)で主演を務める俳優・福地桃子。
撮影地は、景色が好きな街だという葉山。よく晴れた2月、福地は自らの運転で現場を訪れた。
多忙なドラマ撮影の、束の間の休息。














心と体が柔らかくなれる場所
「車の中って一日の中でふっと息をつけるような、安心する空間なんです。それに、あえて友達や家族との時間を作ろうとしなくても“移動”という理由があれば自然と話せるように思います」
多忙なスケジュールの合間、束の間の休息となったこの日。車から降りると、福地は楽しそうに海岸沿いの空気を全身で受け止めていた。
今年3月からスタートしたNHK夜ドラ『ラジオスター』では、災害FMのラジオパーソナリティを務める主人公・柊カナデを演じる。
「ロケハンで実際にそこで暮らす人たちの言葉もお聞きして、能登の心地よい空気をどう届けられるかを撮影中もみんなで考えていました」
過ぎ去った時間を大切に取り出すように、丁寧に言葉を紡ぐ福地。
「能登は心や体が、柔らかくなれる場所でした。見てくださる方にもその空気感が伝わって、作品を通じて能登にも恩返しができるといいなと思います」
(ヘアメイク=上川タカエ/スタイリスト=梅田一秀)
(ふくち・ももこ)俳優。1997年生まれ、東京都出身。主演映画『恒星の向こう側』にて第38回東京国際映画祭、最優秀女優賞を受賞。近年の出演作に映画『ラストシーン』、ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、連続テレビ小説『なつぞら』(いずれもNHK総合)、舞台『千と千尋の神隠し』など。2026年春のNHK夜ドラ『ラジオスター』で主演を務める







