「きれいに着こなせるよう体作りもがんばりました」巨大武器からハイレグレオタードまでコスプレイヤーに聞いた“自作”へのこだわり

2025.10.14
(左から)白銀みやさん、まゆろんさん、なのあんさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


世界最大規模のガレージキットの祭典であり、毎年夏冬に開催される『ワンダーフェスティバル』。その最新回『ワンダーフェスティバル2025[夏]』に参加していた、衣装や武器などを自作で用意したというコスプレイヤーにインタビューを実施。“コスプレ制作時にこだわったポイント”についてまとめたレポートをお届けする。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。昨今ではほぼ毎週末、全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。

そうしたイベントに興味はあるものの、まだ参加したことがない方に向けて、本稿では2025年夏に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

ここでピックアップするのは、世界最大規模のガレージキットの祭典として知られる『ワンダーフェスティバル』の最新回であり、7月27日に千葉・幕張メッセで開催された『ワンダーフェスティバル2025[夏]』(略称:ワンフェス)に参加していたコスプレイヤーたち。

『ワンフェス』といえば、プロ・アマチュアを問わず、誰でもフィギュアや模型といった造形物を出展・販売できるイベントとして親しまれており、2025年にはついに40周年目に突入。このたびの『ワンフェス2025[夏]』では、『新世紀エヴァンゲリオン』の放送30周年を記念した特別企画“エヴァワンフェス”も実施され、好評を博していた。

また、『ワンフェス』のコスプレ参加者には、衣装はもちろん、武器やそのキャラクターを象徴するアイテムなどを自作で用意するレイヤーが多く、今回も『Stellar Blade』や『Fate/Grand Order』『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』といったゲームから、テレビアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』、さらにはアメコミ作品の『X-MEN』まで、幅広いジャンルのキャラクターたち(に扮したレイヤー)が一堂に集結。

写真撮影の合間には「制作した小道具がより際立つように、入念にポージングの練習をしてきました」といった意見も聞かせてもらえた。

「工夫したのは武器と髪飾りの造形です。製作途中で折れてしまうなど、うまくいかなかった部分が多々あって。こちらの剣も塗装後、乾かしている最中に大きくしなってしまったのですが、なんとか調整して使える形に整えました。『勝利の女神:NIKKE』とのコラボ時の武器も制作中なので、そちらもいずれ別のイベントでお披露目したいです」(『Stellar Blade』イヴ/まゆろんさん)

『Stellar Blade』イヴ/まゆろんさん
『Stellar Blade』イヴ/まゆろんさん

「衣装は自作で用意したもので、制作時には“体のラインをきれいに見せること”を意識しました。アメコミ=派手なイメージがあるので、写真映えするツヤツヤの生地を選んだこともこだわったポイントです(『X-MEN』サイロック/白銀みやさん)

『X-MEN』サイロック/白銀みやさん
『X-MEN』サイロック/白銀みやさん

「今回はルビィちゃんが大好きなチョコミントを用意しました。ポーズのバリエーションも増えて、カメラマンさんからも好評でした!」(『ラブライブ!サンシャイン!!』黒澤ルビィ/のぞみさん)

『ラブライブ!サンシャイン!!』黒澤ルビィ/のぞみさん
『ラブライブ!サンシャイン!!』黒澤ルビィ/のぞみさん

「こだわったポイントは武器の大きさと造形です。こちらの武器は造形が得意な知人に協力してもらって制作したものですが、原作でバーヴァン・シーが持っているときと同じサイズ感になるように私の身長と照らし合わせながら、ちょうどいい大きさで用意しました。それと今回は、体のラインがはっきりわかる水着衣装なので、かっこよくきれいに着こなせるように体作りもがんばりました」(『Fate/Grand Order』バーヴァン・シー/なのあんさん)

『Fate/Grand Order』バーヴァン・シー/なのあんさん
『Fate/Grand Order』バーヴァン・シー/なのあんさん

「夏らしいコスプレがしたいと思い、もともとチア部だったということもあって、トキのチア衣装にしました。お腹が出るデザインなので、少しでも体型を近づけるために筋トレをがんばって、小道具も原作どおりのシルエットのものをそろえました。特徴的なヘイロー(頭部の装飾)も自作で用意したものです」(『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』飛鳥馬トキ/千凛さくらさん)

『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』飛鳥馬トキ/千凛さくらさん
『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』飛鳥馬トキ/千凛さくらさん

QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

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ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..