7ORDER、5人で挑んだ『NEW SINGLE RELEASE TOUR』完走! 新会社の社歌も初披露

2024.8.1

文=於 ありさ 撮影=澤田詩園 編集=梅山織愛


結成5周年記念日である5月22日に、1年2カ月ぶりとなる新曲「But(裏)」、続けて翌々日5月24日にサプライズでさらなる新曲「But(表)」をリリースした7ORDER。そのリリースを記念したツアー『NEW SINGLE RELEASE TOUR 2024』が7月、愛知、東京、福岡、大阪の4カ所で行なわれた。

本稿では、7月4日15時より立川ステージガーデンにて行われた東京・昼公演の模様をレポートする。

第2章でも7ORDERの“雨男”ぶりは健在

7ORDERのライブは雨に恵まれることが多い。例に漏れず、この日、立川は昼公演が始まる直前、突然の通り雨に見舞われた。

そんな天気を予想してか、ライブのオープニングは雷鳴と大雨の音響効果からスタート。今回のツアーのきっかけともなった「But(裏)」へとつなげた。どこか浮遊感を漂わせる同楽曲を、時折光が差す中で踊る姿、これまでのダンススタイルとはまた違ったコンテンポラリーダンスで見せる姿は、まさに新章を歩み始めた7ORDERを表現するにふさわしい。サビの「But I say “YES”」で一気に明転するステージに立つ5人からは、覚悟のようなものも感じさせられた。

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暗闇から登場した5人に観客も沸く

曲調を一気に変えた2曲目には、アッパーなダンスナンバー「Power」。イントロが流れると会場のボルテージは一気にアップ。ペンライトが大きく揺れた。

そこから、それぞれの楽器の持ち場について、バンド編成で「BOW!!」、そして「SUMMER様様」をパフォーマンス。爽やかかつ夏にぴったりの2曲を、カラフルなライティングの中、披露。ファンも「BOW!!」では「WOW」の部分を一緒に歌い、「SUMMER様様」では踊り、これでもかというほどの盛り上がりを見せた。

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観客を煽る安井と諸星
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ドラムで引っ張る萩谷

風通しのよい「L&L’s」を感じさせるコーナーも

そして、MCでは「会いたかったぜ東京!」「かかってこいや」と気合じゅうぶんのリーダー兼社長の安井謙太郎。さらに「グッズのタオルを持っている人?」と手を挙げさせると、挙手しなかった人に対して「はい、買ってください」とすかさず宣伝する。これには諸星翔希から「さすが社長、テキパキしてる!」との声が。これを聞き、ファンも「社長〜!」と呼びかけた。

そんな流れで披露されたのは、新曲「Love u Lucky me」。これはリーダー・安井がCEOを務める「L&L’s」の社歌だそう。キャッチーなメロディと、ファンもマネしやすい手の振り付けが一体感を表す、まさに会社としてひとつにまとまるにはふさわしい曲だった。さらに曲中には「会社の風通しをよくするために、言いにくいことを言う」コーナーも。この日の担当の諸星は「実は今日……萩ちゃん(萩谷)の香水を勝手に使ってまーす!」と宣言。これには萩谷慧悟も驚き、力強くドラムを再開。真田佑馬は「人のものはマジで勝手に使っちゃダメだよ! もうダメだ……」と通常どおりのマイペースな様子でコメントした。

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笑顔で社歌を歌う真田

「Sabãoflower」では、ボーカル安井がアコースティックギターを片手に歌唱。そして「懐かしい曲をやります!」とひと言告げ、チャットモンチーの名曲「シャングリラ」をカバーした。

長妻「神に与えられたものに甘んじすぎて」

この日、トークコーナーでは雨の話題、そして「自分だけ?」と思うことについてトークが展開。

その中で、最年少・長妻怜央は「両親に感謝なんだけど、神に与えられたものに甘んじすぎて。何を着ても様になっちゃうし、変って言われたこともなかった」と悪気なく発言。これを聞き諸星は「スーパーナチュラルマウント」と笑いながらツッコむ。萩谷も「個性的でまとまるんだよね、何を着ていても」と話した。

そして追い打ちをかけるように「気づいたら顔も小さいし、浮腫(むく)むこともそんなにない」と長妻。これを聞き、安井は「モロ(諸星)に謝れよ! 浮腫まないために、毎朝走ってるんだぞ?」とコメント。諸星も「浮腫むなーって思ったから、昨日の夜、寿司食いに行ったけどシャリ小でって言ったのに!」と悔しがり、ファンの笑いを誘っていた。

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トークコーナーで盛り上がる5人

和気あいあいとしたMCのあとは「普段踊らない曲で踊ります」と宣言し「F」へ。心地よさそうな表情で伸びやかに歌う5人、そこから長妻と安井がユニットでリリースした「aigre-doux」を5人で披露した。

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クールなダンスを見せた長妻

安井「ステージに立つことを選んでよかったと思わせてくれて…」

日替わりのコーナーでは真田がギターボーカルを務め、萩谷がドラムを担い3ピースバンド編成で「タイムトラベラー」を。続く「MONSTER」では諸星、長妻、そして萩谷が加わるかたちで力強さを感じさせるダンスパフォーマンスを見せた。

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「MONSTER」をばっちり決めた長妻、萩谷、諸星

そのあと、披露された「Love shower」では歌い出しから客席に登場。ファンはより近い距離にいるメンバーに大興奮。大サビでステージに戻るまでの時間、メンバーはできるだけ多くのファンと目を合わせるように広く見渡す姿が印象的。そこから「What you got」へとつなげた。

「What you got」では手を挙げてオーディエンスを煽る5人。間奏からはバンド編成に再び戻り、ラストスパートにかけて会場を盛り上げる。

雰囲気を変え、真田が作詞・作曲した「27」。しっとりとしたテイストの楽曲を背後から差し込む光の中で歌う姿は、どことなくエモーショナル。「きっと僕達は 寂しがり屋なんだ 暗闇は怖いから」「だからいくよ 愛が鳴る方へ」という歌詞は、このタイミングだからこそより心にずしっと響く。きっと、これからも7ORDERは手を取り合いながら、そしてファンの力を借りながら歩いていくのだろうと、そう感じさせた。

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そして、ラストナンバー「But(表)」を歌唱する前に、代表して安井があいさつ。「今日ここにいろんな想いを持って来てくれたんだと思います。僕らもめちゃくちゃいろんな想いがあるけど……やっぱり続くってすごいなって」「ステージに立つことを選んでよかったと思わせてくれて本当にありがとうございます。なによりも、わざわざこの場所を選んでくれて本当にありがとう」とファンに向けて感謝を述べた。

そして「But (裏)」のリリースの2日後にサプライズリリースされたポップ・パンク調のロックナンバー「But(表)」でフィナーレ。ダンスからスタートし、バンドで締めくくる。ダンスとバンド、どちらもハイクオリティな彼らだからこそ見せられるライブ構成でこのステージを終えた。

新しい自分たちとして、再びスタートを切った7ORDER。演技に力を入れ、グループへの関わり方を変えることを発表した阿部顕嵐を含めた6人は今後、どのようなステージを見せてくれるのか。グループにとって、初のリリースツアーは、今後をますます楽しみにさせてくれる内容だった。

また、最終公演では10月11日(金)に新体制となって初めてのファンミーティング『Lucky’s club party』を渋谷・duo MUSIC EXCHANGEで開催することを発表。8月3日(土)より、チケットの先行発売がスタート予定。そして、2025年1月からの全国ツアーの開催もフライング予告した。こちらの詳細は後日発表されるということだ。

2024年8月6日(火)発売の『Quick Japan』vol.173では、7ORDERを90ページにわたって総力特集。『NEW SINGLE RELEASE TOUR 2024』東京公演の舞台裏レポートも掲載している。

7ORDERソロ表紙ポストカード付き『Quick Japan』vol.173 7ORDER特製しおり付き『Quick Japan』vol.173

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於 ありさ

(おき・ありさ)ライター・インタビュアー。金融機関、編プロでの勤務を経て2018年よりフリーランスに。サンリオ・男性アイドル・テレビ・ラジオ・お笑い・サッカーが好き。マイメロディや推しに囲まれて暮らしている。

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