【画像13枚】SEVENTEEN、72000人のファンと分かち合った“夢の舞台”「僕たち日産スタジアムにのぼった歌手なんだぞ!」

2024.6.4

(P)&(C)PLEDIS Entertainment

文=紺野真利子 編集=菅原史稀


SEVENTEEN初となるスタジアムツアー『SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW’ AGAIN TO JAPAN』。5月18日と19日に大阪・ヤンマースタジアム長居、25日と26日に神奈川・日産スタジアムで開催し、4日間で合計25.4万人のCARAT(SEVENTEENのファンネーム)を熱狂させた。本稿では、25日の日産スタジアム公演を徹底レポート! 「SEVENTEENこそがやっぱり“最高で最後のアイドル”なんだ」と、心の底から実感させてくれたライブの模様をお届けする。

序盤から名曲目白押し

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1曲目の「Super」からメンバーの気合いが感じられて、盛り上がりは序盤からすでに最高潮に! この楽曲は、WOOZI(ウジ)が「まわりによくないことがたくさん起こって、そのしんどい時期を乗り越えたかった。何があっても立ち上がるヒーローになりたくて作った」という思いから作られた楽曲。その思いどおり、「I Luv My Team I Luv My Crew」「走り続けるもっともっと」と激しいダンスとともに歌うSEVENTEENは、ヒーローそのものだ。昨年日本で開催されたドームツアーでは、S.COUPS(エスクプス)がケガで出演が見送られたため、スクリーンにS.COUPSが映し出された瞬間、会場はまるでS.COUPSに「おかえり!」と伝えるかのように喜びの歓声が起こった。

続いて「DON QUIXOTE」では、WOOZIがジャケットをずらして肩出しをしていて沸き、JEONGHAN(ジョンハン)とHOSHI(ホシ)がすれ違いざまにハイタッチをした瞬間がスクリーンに映され、さらに沸いた。「CLAP」では曲に合わせて約72000人が一斉にクラップを。SEUNGKWAN(スングァン)とDK(ドギョム)は迫力満点の高音ボーカルを響かせ、魅了した。また、WONWOO(ウォヌ)の無表情な指ハートにも心撃ち抜かれた。SEVENTEENは立て続けに盛り上がる3曲をパフォーマンスして、あっという間に会場を彼らのモノに。もうこの時点で、全員が「SEVENTEENのライブめっちゃ楽しい!」と思ったに違いない。

「F*ck My Life」でムービングステージを使いバックステージへ移動すると、そのまま「Rock with you -Japanese ver.-」へ。ダンスのシンクロ率が神レベルであるSEVENTEENは、激しいダンスパフォーマンスにもかかわらずキレッキレのカル群舞でCARATを虜にした。

メンバーのスキルと表現力を堪能できたユニットステージ

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続いてユニットステージへ。VOCAL TEAM(SEUNGKWAN、WOOZI、JEONGHAN、JOSHUA(ジョシュア)、DK)は、「Pinwheel -Japanese ver.-」、「Dust」、「Yawn」を。ボーカル力の高いSEVENTEENの中でも抜群の歌唱力を誇るSEUNGKWANは、圧巻の美声を響かせ、WOOZIは胸に手を当て、思いっきり感情を込めて歌い上げた。

時折目をつぶり、歌詞を噛みしめるように、大事そうに歌っていたのはJEONGHANだ。JOSHUAは彼らしい優しくて甘い歌声でCARATを沼らせ、DKはCARATに元気を与えてくれる太陽のような笑顔と圧倒的なボーカルで魅了した。

ピンクの衣装で爽やかにパフォーマンスしたVOCAL TEAMとはガラリと世界観を変えて、シックなブラック衣装に身を包み、色気をまとって登場したのはPERFORMANCE TEAM(HOSHI、JUN(ジュン)、THE 8(ディエイト)、DINO(ディノ))。「I Don’t Understand But I Luv U」、「HIGHLIGHT -Japanese ver.-」、「Back 2 Back」の3曲を披露した。

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HOSHIはソロパートで、全身をグルンとひねる高度なダンスを披露し、会場は大歓声に包まれた。本当に、HOSHIのダンススキルはK-POP界でも随一だと思う。JUNは透き通るような優しい歌声、美しいビジュアル、そして妖艶なダンスでCARATを夢中に。THE 8は抜群のスタイルとしなやかな“舞い”でステージを掌握し、DINOは彼らしいパワフルでキレッキレのダンスで会場を沸かせた。

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そして余裕の表情でクールに登場したのは、HIPHOP TEAM(S.COUPS、WONWOO、MINGYU(ミンギュ)、VERNON(バーノン))! 「Fire」、「Back it up」、「Monster」でCARAT全員を“ヒポチの沼”に突き落とした。もうこの沼に落とされたらなかなか抜け出せない。薄ピンクのサングラスで登場したS.COUPSは、激しいラップを難なくこなし、表情管理も最高で思わず魅入ってしまった。

WONWOOはCARATから熱い歓声を送られようが顔色ひとつ変えずにバチバチにラップをかましていたが、「Monster」ではVERNONと笑顔で肩を組んでいて、そのギャップがたまらなかった。WONWOOとは対照的に歓声があればあるほど燃えまくるMINGYUは、「ここぞ!」という場面でサングラスを外し、大歓声を受けて満足げな笑顔を見せていて愛らしかった。そしてVERNONは美しすぎるビジュアルと低音ボイスで強気のラップをかまし、高い実力を見せつけた。

「言葉が通じなくても音楽があれば」

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ユニットステージが終わると、いよいよライブは後半戦へ。「HOME;RUN -Japanese ver.-」、「Left & Right」とCARATも一緒に楽しめるお祭りのような楽しい楽曲が続く。「HOME;RUN -Japanese ver.-」ではMINGYUとDKの97年生まれコンビがエアボクシングを茶目っ気たっぷりに披露。

「Left & Right」は毎公演、DKがメンバーを引き連れ左右にダンスする“DKタイム”が行われるのだが、この日はグループの末っ子・DINOが担当した。そして曲の途中で、日本語で毎回違うセリフを言い合っていた“ミーニー”コンビ(MINGYU&WONWOO)のこの日のかけ合いは、「CARATのみなさん」(MINGYU)、「いつもありがとう」(WONWOO)だった。この2曲は見ているだけで元気になれるのはもちろん、メンバー同士の仲いいわちゃわちゃを楽しめる至福の時間である。

「Beautiful」が披露されるころには夕焼けがキレイに空を染め、会場はキラキラ光るペンライトであふれていて本当にキレイだった。そんななか、「CARATちゃんはー?」「Beautiful〜♪」と歌ってくれる彼らに、思わず泣きそうになってしまう。

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「God of Music」では、「この世に音楽の神様がいるのなら ありがとうと抱きしめたい」と歌いながら、ローズクォーツセレニティ色に染まった夕焼け空を、キラキラした笑顔で見上げる13人の姿がとても印象的だった。母国ではないここ日本でスタジアムを超満員にしている彼らが「言葉が通じなくても音楽があれば 僕らは今から大親友さ」と歌う、その説得力たるや! 本当にそうだよな、と思う。韓国語がわからなくてもこんなにライブが楽しめるのだ。

そして「4文字ならなんでも僕の名前だと言う クン チ パッチもまた僕の名前か?」という、S.COUPS(ハングルで4文字表記のため)にしか歌えないパートでは、S.COUPSが指で「4」を作りながらラップをしていて、改めて「戻ってきてくれてありがとう!」と、喜びを噛み締めた。

「次の曲はSEUNGKWANさんが大好きな曲ですが、日産スタジアムで披露できてどうですか?」とJEONGHANに振られたSEUNGKWANは、日本語でかわいらしく「胸がキュンキュンです! とってもすごく本当にたくさんめっちゃ超〜気分がいいです」と回答。そんな彼のとっておきの一曲は「April shower」。シャボン玉の舞うステージで、情感たっぷりに披露した。

メンバーがステージをあとにし、CARATたちがダンサーと一緒にSEVENTEENのヒット曲を歌って踊る「CARAT TIME」が終わると、ステージに戻ってきた彼らは最新曲「MAESTRO」をパフォーマンス。

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指揮棒を持ったHOSHIを先頭に、全身ブラックのシックな衣装で登場した13人があまりにもかっこよく、曲が披露される前から歓声が鳴り止まなかった。「Super」でSEVENTEENがヒーローになったとしたら、この曲では圧巻のパフォーマンスを見せつけて、誰もが認める「真のマエストロ」へと進化したといえるのではないだろうか。とにかく彼らの凄まじい気迫がこれでもかと伝わってきた。そんな13人の迫力に負けないぐらい、CARATのかけ声も完璧だった。

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次の曲のヒントを出すことが使命のヒントマン・JUNの真剣な表情がスクリーンに映し出されると、「僕たちは芸人じゃないんだからおもしろくする必要ないんだよ」と、誰よりも“芸人アイドル”なSEUNGKWANが優しくフォローを(笑)。JUNが「ヒントがないからハートでもあげようか。ハート……? HOT!」と、かわいらしいヒントで会場を和ませた。「HOT」の激しいパフォーマンスに合わせて会場には何度も何度も花火が打ち上げられ、華々しく本編は幕を閉じた。

コメントと“無限アジュナ”で最後まで会場を沸かせた13人

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アンコールではメンバーがひとりずつあいさつを。

DINO「僕の存在の理由、CARATのみなさん愛しています!」
VERNON「こんな大きい会場でCARATのみなさんと一緒にいて、本当に幸せです」
SEUNGKWAN「みなさんが送ってくださった愛を当然のことだと思わないようにします。今日が誰より幸せな一日になりますようにと願います。(照れながら)グァンランへ〜」
DK「CARATのみなさんは僕たちSEVENTEENの自慢です。ともに照らし合ってこれからも一緒にいましょう。約束! また会いましょーう! ドアへ~」
MINGYU「本当にステージに立ちながら涙が出そうでした。果てしなくみなさんがいて信じられなくて不思議でした。来てくれて本当にありがとうございます。僕たちSEVENTEENもみなさんを応援しています」
THE 8「みなさんが夢に向かっていく道に、これからも僕がそばにいます。いいことも悪いことも全部みなさんと一緒にしたいです」
WOOZI「これからもみなさんのために音楽を作ります。これからもずっと見守ってください」
WONWOO「日産スタジアムはとても大きいですね。でも、僕はスタジアムよりみなさんの愛のほうが大きく感じます。今日も月がキレイです」
HOSHI「この瞬間、孫の孫まで自慢になりそうです。これからもみなさんの最高で最後のアイドルになります! ホランへ~」
JUN「これからももっとかっこいい姿をお見せします。ありがとうございます。愛しています」
JOSHUA「CARATのみなさんがくれた愛に応えられるようにがんばります。これからもよろしくね。よしよし」
JEONGHAN「3年前に僕ら横浜アリーナに立ちました。横浜アリーナに向かう途中に日産スタジアムがあったんです。『あそこ(日産スタジアム)で公演するんですか?』ってスタッフの方に聞いたら、『違うよ。今回はそこじゃないけど、もっともっとがんばってあのスタジアムに立とうね』と言われたんです。でも今日、CARATのみなさんのおかげで公演ができましたね!」
S.COUPS「僕は足を痛めてしまったのでスタジアムには立てないと思っていたんです。でもこうしてJEONGHANも僕もこの夢のステージに13人で立てたということが何よりも本当に幸せなことだと思っています。10年、20年日産スタジアムの公演ができるアイドルでいたいと思います。そしてCARATとSEVENTEENをいつまでも守れるそんなリーダーでありたいと思います」

それぞれがCARATに思いを届けてくれた。

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そしてラストはSEVENTEENライブ恒例の「VERY NICE」を何度も何度も繰り返して歌う“無限アジュナ”。この日は、「SEVENTEENみんな苦労したね」「今からがスタートじゃないか!」と言い合いながら全員で円陣を作って感動的にスタート! フリーダンスを指名されたMINGYUが上手に踊れなくて落ち込んだり(あるある)、DKがヘアバンドで目隠しをした状態でキレッキレのフリーダンスを披露したり、THE 8がさすがすぎるブレイクダンスで会場を沸かせたりと、大盛り上がり! CARATはもちろん彼らにステージを全然帰ってほしくないが、SEVENTEEVも時間ギリギリまで帰る気が一切なく、“無限アジュナ”を楽しんでくれるのが本当にうれしい。

ステージ去り際、「僕たち日産スタジアムにのぼった歌手なんだぞ!」(S.COUPS)、「そしてみんなはその歌手のファンってこと!」(DK)と、堂々と笑顔で叫んでいたのがとてもよかった。これからもSEVENTEENはきっと、私たちCARATに新しい景色をたくさん見せてくれるに違いない。

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紺野真利子

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紺野真利子

エンタメ系ライター。俳優、アイドル、声優などのインタビュー記事やK-POP関連のコラムなどを執筆中。

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