「とき宣が最上級だって自信を持って言えます!」超ときめき♡宣伝部『春の晴れ舞台2024』レポート

2024.5.1
超ときめき♡宣伝部

文=吉田可奈 編集=梅山織愛


今年1月に横浜アリーナ2DAYS公演を成功させ、そのあとたった4カ月で横浜BUNTAIという新たなアリーナでライブ『ときめき♡春の晴れ舞台 2024 ~自分史上1番ときめき放つわ~』を開催した、“とき宣”こと超ときめき♡宣伝部。

今、彼女たちが大きな夢に突き進む姿を具現化した本ライブ、4月29日(月・祝)公演の模様をレポートする。

超ときめき♡宣伝部
左から辻野かなみ(かなみん)、杏ジュリア(ジュリ)、坂井仁香(ひとちゃん)、小泉遥香(おはる)、菅田愛貴(あきちゃん)、吉川ひより(ひよりん)。本稿では愛称で紹介

ノンストップで駆ける前半戦

ステージ裏からメンバーの円陣の声が聞こえ、ビジョンに6人それぞれが映し出されると一気に歓声が上がり、すでに会場は熱気で包まれている。客席はそれぞれの推しのメンバーカラーのペンライトであふれ、メンバーを迎え入れる準備は万端。カウントダウンが始まり、横一列になって6人が登場すると、割れんばかりの歓声が巻き起こった。

“とき宣バンド”の生演奏をバックに歌う1曲目は「夢がとまらない!」。メンバーカラーを基調としたチェックがポイントのライダースと、ミニスカートでありながら、かわいいだけではないロックなカッコよさを感じる衣装に、目と心を奪われる。

超ときめき♡宣伝部
ロックな衣装を身にまとう6人

“どんな夢も私のもの”という力強いメッセージを届け、「かわいいって罪だね」というフレーズが彼女たちから繰り出される「かわいいメモリアル」では、宣伝部員(ファンネーム)のコールとともに一気に盛り上がっていく。かわいらしいパフォーマンスに目が行きがちだが、全員が努力を重ねてきたからこその圧倒的な歌唱力は、大きな会場に力強く響き渡っていく。

ジュリの「かわいいキュン!」で最高に盛り上がり、一体感に包まれると、ひと息つく間もなく「青春ハートシェイカー」がスタート。メンバーの名前を呼ぶ宣伝部員のコールが楽曲と重なり、愛を受け止める彼女たちは本当にうれしそう! 中でも、あきちゃんとかなみんが遠くの席まで大きく手を振っていく姿が印象的だ。そんななか、ひとちゃんとおはるのパワフルなボーカルが胸を突きながらもピースフルでハッピーな空間を作り上げていく。

さらに、メンバーがつながる振り付けが愛らしい「初恋サイクリング」では、メンバー同士で肩を組むなか、宣伝部員たちはペンライトで一緒に振り付けをし、さらに楽しい空間に。ひとちゃんが「もっと声出せるよね!」と促すと、公式マスコットの“パブりん”も登場し、「トゥモロー最強説‼」がスタート。元気いっぱいなパフォーマンスは、見ている人たちすべてを幸せな空気で包んでいく。

驚くことに、ここまで休むことなく駆け抜けた6人。ひよりんが「みんな最強にロックだよ~!」と煽り、そのままの勢いで「大、大、大すきっ!」で「限界超えてもっと~」と歌い始める彼女たちの表情はさらに輝いていく。それぞれ色が違う歌声だからこそ響き渡る「だ~いすき!」という言葉に浸っていると、全員がぎゅっと抱き合い、かわいいが爆発。表情をくるくると変えながら歌う姿も最高だ。

キュートな彼女たちからこのみなぎる体力はどこから来るのか……そう思っていると、彼女たちが宣伝部員全員を見つめ、煽り、最高の笑顔を浮かべていることに気づく。彼女たちは間違いなく、ここにいる全員の愛を完全に受け止め、昇華させ、さらに愛を返し、届けているのだ。だからこそ、6人の歌声はとても力強く、いい意味で必死で、観る人の心をつかんで離さないのだろう。

超ときめき♡宣伝部
会場は6色のペンライトに照らされる

つり目でファンの心も釣る?

息つく間もなく6曲をたたみかけたあと、やっと訪れたMCタイム。自己紹介ではかなみんがポニーテールにしたことを報告。あきちゃんが「かわいい! かわいいです!」と言ってくれたことに触れ、「本番が始まる前も『ポニーテール似合っています!』と言われて自信がつきました! みなさんにかわいいって思ってもらえるように楽しい時間を過ごせてもらえたらなと思います!」と話し、ジュリも「人生初の髪形をしてみました!」と両サイドに編み込んだかわいらしいヘアスタイルを披露。「こういうロックなライブでしかできないと思いますので、ロックなジュリアでがんばります!」とにっこり。

この日のケータリングにチャーシューまんと小籠包を見つけ、どうしても食べたかったひとちゃんは、開店する前に何度も行ったようで、「行くたびに、お店の前の張り紙が“準備中”“もう少々お待ちください”“お待たせしてしまってごめんなさい”と変わっていて……」と最高にキュートなエピソードを披露。「おかげでお腹の中が幸せです!」と教えてくれた。

おはるは新衣装に触れつつ、「今日はつり目にしてみたの!」とアイラインをみんなに見せようとカメラに駆け寄り、そのおはるにほかのメンバーが「どれどれ」と集まる姿もたまらなく愛らしい。「釣れてる?」のあとに、ファンの心を“釣る”言葉「釣れてる?」と言い換え、ちょっぴりあざとい、かわいい笑顔に。あきちゃんは「ロックに行くぜ! 菅田愛貴!」と、とびきりかわいく気合いじゅうぶん! ひよりんはおだんごヘアを「今日、頭にふたつ小籠包を乗せてきたの♡」と、ひとちゃんに言うと、ひとちゃんが「食べちゃおっかな!」とかわいい返しをした。

代表曲では会場もひとつに

間違いなく、100点満点中200点の自己紹介で盛り上げたあと、「君と過ごす日々」がスタート。おはるの意思を感じる強いボーカルからスタートするこの曲で、まっすぐ強いロックを届けていく。さらに、ひよりんのまっすぐに訴えかける表現力は群を抜き、言葉をしっかりと届けてくれる。力強くて、でも儚くて。さらに、どんな場面でもとびきりの笑顔で届けてくれるあきちゃんの歌声がハッピーな空間を生み出し、全員が向き合い、アイコンタクトをしながら想いを届けていく姿はたまらない。

エモーショナルな「7月のサイダー」では、かわいいだけではなく、しっかりと切なさ、苦しさを表情と歌声で表現する彼女たちのパフォーマンス力はさすが。さらにロックな「ラミラミ」では、女の子の強気な気持ちを疾走感あふれるサウンドに乗せていく。けっして媚を売らず、しっかり射止めてという熱い彼女たちの歌声は、前半の楽曲とはまったく違う魅力を感じさせてくれる。

一転、彼女たちの代表曲となった「すきっ!〜超ver〜」では会場中にコールが響き渡り、さらにひとつに。あきちゃんとひよりん、おはるとひとちゃん、かなみんとジュリがふたりずつでじゃれ合いながら、かわいらしくパフォーマンスを魅せていく。中でもひよりんのうしろでジャンプをしたり、バックハグをしたりする無邪気なあきちゃんと、それを受け止めるひよりんがビジョンに映し出されたときに、ドッと会場が沸いたのが印象的だった。さらにメンバー同士でハンドカメラを持ちながらじゃれ合うと、ひとちゃんがひよりんのほっぺにキスをするシーンも。これにも会場が沸き、多幸感あふれるステージに。

表現力で魅せるパフォーマンスも

超ときめき♡宣伝部
リボンがかわいい新衣装

この日は、さわやかな白にメンバーカラーとリボンがあしらわれた、ふわふわとかわいらしい新衣装で新曲「ときめきパーティ」も披露。メンバーがコールと振り付けをレクチャーし、見事に披露する宣伝部員たちの手腕もさすが! そのまま「ホップステップジャンプLOVE」「Springood!」でさらに盛り上がりにブーストをかけると、新曲「最上級にかわいいの!」を披露。すでに宣伝部員にはおなじみとなったこの曲でたまらなくかわいいパフォーマンスで魅了すると、一転、青のレーザーが会場中を照らし、緊張感漂うなか始まったのが「ユラグラブ」。かわいらしさと対極にある狂気を閉じ込めたこの曲も、間違いなく女の子が持つ気持ち。おはるとジュリが手をつなぎながら叫ぶように歌い、あきちゃんが「愛して愛して」と願うように叫び、さらに世界観を深く増していくひよりんの表現力に引き寄せられていく。心の中をしっかりとさらけ出してくれる彼女たちの魅力を感じることができたパフォーマンスだった。

「エンドレス」が始まり、全員の表情がガラッと変わり、本当に楽しそうに、うれしそうに客席に向けて手を振っていく。ジュリの頭をひとちゃんがなでなでして、うれしそうにするシーンも。ステージの両サイドに駆け寄り、全身全霊で踊っていく。

パブりんが再登場し、「LOVEイヤイヤ期」でもメンバー同士がじゃれ合いながらみんなで大騒ぎ。ひとちゃんが「最後の曲だよ!」と言って始まった「ハピラブルー!」では、止まらないコールのなか、ハッピーな空間で全員が一緒にジャンプをして本編は終了した。

超ときめき♡宣伝部
最後まで笑顔を届けた6人

サプライズゲストから、メンバーも驚きの発表まで

アンコールではTシャツをリメイクしたカジュアルな衣装で登場。「奇跡じゃないドラマを起こそう」と歌う「リトライ、青春!」では、その歌詞どおり、オリジナルのドラマを作り上げている彼女たちだからこそ、よりリアルに響き、鳥肌が止まらない。

さらに、コールから始まる「もっともっと もうちょっと」では、ステージをいっぱいに使ってパフォーマンスをしたあと、サプライズで「最上級にかわいいの!」を楽曲提供したコレサワが登場。実はこの曲はひよりんがコレサワのことが好きで、実現したもの。だからこそ、ひよりんはずっとうれしそう! そのまま7人でこの曲を一緒に歌い上げ、特別な瞬間を過ごした。

超ときめき♡宣伝部
コレサワとともに歌う6人

最後にライブの感想を話そうとすると、ビジョンに“ときめく発表!”とサプライズが。そこで韓国のソウル、インドネシアのジャカルタでの海外公演を含む全国ツアーが開催決定したことが報告され、メンバーは驚いてしゃがみ込み、大喜び!

気を取り直してコメントしようとするも、今度は“超超重大発表”として、12月28日にさいたまスーパーアリーナでワンマンライブ『行くぜ!超ときめき♡宣伝部 at さいたまスーパーアリーナ ~超ときめきクリスマス~』が開催されることが決定! 彼女たちにとって、さいたまスーパーアリーナは次の大きな目標の場所。コロナ禍で一度無観客ライブをしていたからこそ、特別な想いがあったのだ。

これには全員が大きな涙をボロボロと流し、全員がステージ上でギュッと抱き合い号泣。そこにパブりんが登場し、さいたまスーパーアリーナで無観客ライブを開催したときにひとつ目を入れただるまを持ってくると、ひとちゃんが「やっともうひとつの目が入れられます!」と歓喜。客席からも大きな歓声が上がった。あきちゃんが「ねぇ!『あきちゃんが20歳になるときはたまアリでワンマンライブをしようね』ってひよりん言ってたんだよ!」と号泣。ひよりんも「そうだね、そうだね」と喜びを分かち合い、みんなが感涙した。

ひとちゃんは「取材でも次の目標はたまアリって言ってたんです。そしたら(宣伝部員のみなさんが)連れていってくれました! みんながいるから夢のような大きいステージに立つことができます!」とうれしそうに報告してくれた。

超ときめき♡宣伝部
夢のステージでのライブ決定に涙するメンバー

最後に、かなみんは「夢って本当に天井がないと思っていて」と話し、「これからもずっととき宣と一緒にいたいと思えるように、精いっぱいこの活動に向き合っていきたいと思うので、わたしたちを信じてずっと付き合っていただけたらいいなと思っています!」とコメント。

超ときめき♡宣伝部
かなみん

ジュリは「こんなに早くたまアリに立てる日は来ないと思っていたのでうれしい気持ちでいっぱいです。もう8カ月後! もうすぐだから、全力でたまアリに向かってやっていきたいと思います!」と意気込む。

超ときめき♡宣伝部
ジュリ

ひとちゃんは「私の誕生日の一発目は韓国だからみんな来て!」と話し、たまアリに以前イベントで立ったことを振り返り、「ペンライトの海ってこれなんだって……。あの景色をまた見たいってがんばってきました。私はアイドルを始めて10年。本当にあきらめなくてよかったなって思います」と涙し、「私なんて、僕なんていなくてもいいかなって思わないでね!」と話した。

超ときめき♡宣伝部
ひとちゃん

おはるは「涙が止まらない!」と言いながら、これまでのアイドル生活を振り返り、「アイドルをやってなかったら何をしていたんだろうって思うんです。でも、プライベートでも宣伝部員さんを思い出したり、伝えたい想いが毎日あるから、アイドルやっててよかったなって思うし、みなさんに出会えて本当によかったなと思います!」「みなさんのおかげで自分は自信を持ってアイドルをすることができているし、とき宣が最上級だって自信を持って言えます! とき宣は誰にも負けません!」と高らかに宣言。

超ときめき♡宣伝部
おはる

あきちゃんは「夢みたい!」と喜び、「今のままの自分じゃまだダメだと思うので、もっとしっかりして誰が見ても完全無欠のアイドルって思ってもらえるように自分に磨きをかけてがんばりたいと思います!」と思いを述べた。

超ときめき♡宣伝部
あきちゃん

ひよりんは昨年の“ときクリ”にて、喉の手術でパフォーマンスができなかったことを振り返り、「今年の“ときクリ”は夢だった、たまアリでできるということで、去年のぶんを巻き返してやるという気持ちで挑みたいと思っています!」と最高の笑顔で宣言した。

超ときめき♡宣伝部
ひよりん

夢を叶えていく彼女たちがキラキラと輝く素敵な「きみと青春」を届け、最高の幸せな空間を作り上げ、幕を閉じた今回のライブ。

自分たちらしく、大好きなかわいい衣装を着て、かわいい歌を歌い、笑顔を届ける。多幸感にあふれた空間は、彼女たちにとっても、宣伝部員たちにとっても最高な瞬間だった。そして彼女たちは、まだまだ先を目指し、歩み続けていくことを、しっかりと宣言。日本を飛び出し、まずはアジアにかわいいを届ける彼女たちの活躍は、まだまだ始まったばかりのようだ。

超ときめき♡宣伝部全国ツアー
2024年7月15日(月・祝)大阪府・フェニーチェ堺 大ホール
2024年7月27日(土)韓国・ソウル WANDERLOCH HALL
2024年8月3日(土)インドネシア・ジャカルタ Balai Sarbini
2024年8月12日(月・祝)愛知県・日本特殊陶業市民会館フォレストホール
2024年8月17日(土)宮城県・仙台銀行ホール イズミティ21
2024年8月28日(水)神奈川県・カルッツかわさき
2024年8月29日(木)神奈川県・カルッツかわさき
2024年9月1日(日)茨城県・水戸市民会館 グロービスホール
2024年9月8日(日)奈良県・なら100年会館 大ホール
2024年9月15日(日)東京都・Zepp Haneda(TOKYO)
2024年9月16日(月)東京都・Zepp Haneda(TOKYO)

『行くぜ!超ときめき♡宣伝部 at さいたまスーパーアリーナ ~超ときめきクリスマス~』
2024年12月28日(土)さいたまスーパーアリーナ

この記事の画像(全14枚)


この記事が掲載されているカテゴリ

Written by

吉田可奈

(よしだ・かな)エンタメ系フリーライター。著作『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん?』(共に扶桑社)が発売中。音楽、映画、声優、舞台、アイドル、オタク事が得意。現在は『InRed』、『steady.』(共に宝島社)、『NYLON JAPAN』(CAELUM)、『ダ・ヴィンチ』(KADOKAW..

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。