『ゲームセンターCX』ファン待望の「たまゲー」DVDが発売!有野課長と菅Pインタビュー「お店はなくなっても、DVDの中にはある」
大人気ゲームバラエティ番組『ゲームセンターCX』。放送開始19年を迎えた番組の名物コーナー「たまに行くならこんなゲームセンター」、通称「たまゲー」をまとめたスペシャルDVDが2022年9月2日に発売。
DVD限定となる完全新作ロケはもちろん、現在は閉店しているお店で収録した貴重なゲーム筐体、昭和レトロな駄菓子屋文化を収めた「たまゲー」DVDの見どころを、おなじみ有野課長(「よゐこ」有野晋哉さん)と番組プロデューサー菅剛史さんにたっぷり語っていただきました。
『ゲームセンターCX』とは?
フジテレビONEにて隔週木曜24時より放送中の大人気ゲームバラエティ番組。主演はお笑い芸人「よゐこ」の有野晋哉(有野課長)。有野課長がレトロゲームのクリアを目指す名物コーナー「有野の挑戦」、昭和レトロなゲームセンターや駄菓子屋を紹介する「たまゲー」などの人気コーナー多数。2022年11月より、記念すべき番組開始20周年イヤーに突入する。
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貴重な映像だらけの「たまゲー」DVD
──このたび番組初となる「たまゲー(たまに行くならこんなゲームセンター)」をフィーチャーしたDVD『ゲームセンターCX たまゲー スペシャル』が9月2日に発売になります。僕は一足早く映像を拝見したんですけど、すごく面白かったですね。
有野 総集編(「あの素晴らしいゲームセンターをもう一度 ~閉店たまゲー傑作選~」)に出て来るのは全部閉店してしまったお店ですよね? 寂しいですね。
──それも含めて貴重な映像だらけだと思うんですけど、過去にロケで行ったお店で覚えてるところってありますか?
有野 デパートの屋上は覚えてますね。大井町線の。
──「阪急大井町デイリーショッパーズ」ですね。総集編でも一番最初に収録されてますけど、あそこで阿部(浩一/カメラマン)さんが『ハングオン』をプレイされたんですよね。後ろに有野さんがいて。
有野 腰に手を回してるやつや(笑)。
──阿部さんの暴走族キャラが誕生した記念すべき名場面ですよね(笑)。あと、小田原の「懐かし横丁」では有野さんと地元の子どもたちが仲良く遊んでるんですけど、子どもが有野さんに20円くれたりして。
有野 あ、もらった!(笑)。課長はもらえるもん大体断れへんから。コインもろたりとかね。「これどうぞ」って。よその子どもからよくいただく。
──あの子どもたちっていうのは、本当に現場にいた子たちなんですか?
菅 そうですね。仕込みはゼロです。
──以前にインタビューさせていただいたとき、菅さんは「『有野の挑戦』がゲームに絡む企画だとしたら、『たまゲー』は人と絡む企画なんだ」というのをおっしゃってましたね(『CONTINUE』Vol.75より)。有野さんも子どもたちと仲良く遊んだり、銭湯のおじいちゃん(「妙法湯 のんびり温泉」のご主人)と意気投合されてましたけど、お笑い芸人さんなりのコツとかあるんですか?
有野 いや、おじいちゃんがオープンに喋ってくれるからじゃないですかね。運がいいのは「ノリの良い人が多い」ってことなのかなあ。子どもとか、対戦で本気で悔しがるしね。
菅 もともと彼らのエリアなんですよね、そのお店っていうのは。彼らのシマにお邪魔をする形。だから「失礼します」っていう状況だと思うんですよね、有野さんは。彼らからしたら「お前知らないから、このゲームを教えてやるよ」。子どもながらに20円くれるとか、そういうことだと思うんですよね。
有野 子どもがホームで大人の課長がアウェイなのが「たまゲー」のいいところなんですかね。
──テレビ番組のロケって感じでもないんでしょうね。ゲームをやりに、よく知らないおじさんが来てるなっていう(笑)。
有野 撮影クルー込みで「なんか大人がたくさんおって邪魔やなー」っていうのはあるんじゃないですかね(笑)。
「みなかみホテルジュラク」で笑激のゲーム対決
──今回のDVDの目玉は、何と言っても完全新作ロケ「レトロゲーム紀行 in 群馬&長野」ですよね。そもそも、このルートにしようって決めたのはなぜなんですか?
有野 あの〜これあんまり言いたくないんですけど、僕はまったく知りません。菅さんお願いします。
菅 本当だったら海外なんでしょうけど、もちろん行けない。じゃあ近場っていうところで「こういうところがありますよ」ってスタッフから提案があったんですね。それで、群馬であれば岐部(昌幸/構成作家)の地元というファクターもあるから、やってみようかってなったんです。
有野 その決定した後、僕は知りました。
──岐部さん、今回のDVDでも大活躍でしたから、てっきり僕は「岐部さんありき」の群馬だと思ってましたけど、違うんですね。
菅 岐部ありきではない(笑)。伊豆だったとしても、岐部は来てたかもしれないし。
有野 普通だったら、同行する作家って本番前に、ロケで入るお店の情報として「これはレアですよ」とかってアドバイスしてくれる役目なのにね。最後のゲームの基板のところ(髙井商店)に行ったら、楽しかったのか、ずっと帰って来なかったですからね。
──何があるか見に行ったら、そのまま帰って来ない(笑)。1泊2日でイロイロ回られたと思いますけど、一番覚えてるとこってどこになりますか?
有野 やっぱり温泉かなあ。あのゲームコーナーの女の子(笑)。
──「みなかみホテルジュラク」で課長とゲーム対決をした村田さんですね(笑)。あれは超面白かったです!(編集部註:水上温泉「みなかみホテルジュラク」にあるレトロゲームコーナーで有野課長と対決した販売促進課の村田さん。その模様はDVDでお楽しみください!)
菅 村田さんとゲームをできるパックツアーをやったらいいんじゃないですかね(笑)。
有野 「今日いますよ!」って言うてね(笑)。
菅 「本日夜7時より当方ゲームコーナーにおいて、販売促進課の村田と一緒にゲームができます」「みなさま、ぜひご参加ください」って(笑)。ウチのファンだったら喜びますよね。
有野 喜びますけど、その子からしたら「課長じゃないのに!」って対戦嫌がらへんかな。
──村田さんは当日、案内としてロケに帯同されていた方なんですか?
有野 そうですね。出てる側じゃないんですけど、ロケのときに「課長だぁ」って言ってたから「あ、引っ張り出そう」と思って(笑)。
──「みなかみホテルジュラク」いいですよねえ。あれ見たら行きたくなりましたもん、僕。ゲームコーナーも良かったですよね。流行りの「昭和レトロ」を取り入れてて。
菅 いま、そういう昭和レトロが流行ってますからね。でも、19年前にそれに気付いて「たまゲー」を始めた『ゲームセンターCX』って、すごくないですか?
一同 わははは!(爆笑)
有野 ホメさせるヤツや(笑)。こっちが言わんと気付いてくれへんしね。
菅 でも、この「たまゲー」は、もともと『CONTINUE』の企画をもらったものですからね。
──そうなんですよね。だから、これから3人で互いをホメ合うという(笑)。
有野 『CONTINUE』で懐かしいゲームセンターいいですよって企画をやったんですか?
──2001年に『CONTINUE』を立ち上げたときイロイロ企画を考えたんですけど、その中に「地方の温泉旅館に行くと懐かしいゲームがいっぱいあるよね」っていう話があって。「それって、どうなってるのかな?」「調べに行こうぜ!」っていう企画を3回ぐらいやったんですよ。1泊2日で温泉街を回って「どこそこのホテルには何々のゲームがあります」っていうのをリスト化して載せたんです。タイトルは「ここならできる!温泉ゲームガイド」で「熱海編」とか「草津編」とかやってたら『ゲームセンターCX』で同じような企画やってるぞ!? っていう(笑)。
有野 えー! 黙ってパクってた!? 知らんかった。
菅 『CONTINUE』を見て、申し訳ないけど映像のほうが適してると思ったんですよね(笑)。絶対面白いと思ったから「温泉ゲーム紀行」を始めたんですけど、そのときに思ったんですよ、「この文化は必ずなくなる」って。だから早く行っといたほうがいいなって思ったし、『ゲームセンターCX』とも合ってるはずだって思ったんですよね。
──そんな「たまゲー」がDVDになって、それを取材させていただいてるんですから、なかなか感無量ではありますね(笑)。