【『THE LAST PIECE』レポート#8】「脱落者0名」の擬似プロ審査。番組の盛り上がりよりも「次のグループを作ること」に誠実に向き合ったSKY-HI

【『THE LAST PIECE』レポート#8】「脱落者0名」の擬似プロ審査。番組の盛り上がりよりも「次のグループを作ること」に誠実に向き合ったSKY-HI

写真提供=BMSG

文=風間珠妃 編集=森田真規


BE:FIRST(ビーファースト)、MAZZEL(マーゼル)に次ぐ3つ目のボーイズグループを誕生させるべく、SKY-HIが主宰するマネジメント/レーベル「BMSG」が始動させたオーディションプロジェクト『THE LAST PIECE(ラストピース/通称:ラスピ)』。

『THE FIRST』『MISSIONx2』に続いて本オーディションでもプロデューサーを務めるSKY-HIは、「あなたの夢を叶える事が今の俺の夢だ」とコメント。さらに、『THE LAST PIECE』は以下のステイトメントを掲げている。

全ての10代と、
かつて10代だった
全ての人へ。

さあ、世界で一番自由で大きな夢を見よう。

2025年8月8日にYouTubeで配信された『THE LAST PIECE』本編Ep.08では、team Bが擬似プロ審査のレッスンやレコーディングに挑む様子、さらにteam AとBが本番パフォーマンスに臨む様子が届けられた。その模様をレポートする。

【THE LAST PIECE 本編】Ep.08 / Stay Dreaming

ハイレベルな課題曲に挑むteam B

Ep.07で4次審査の結果発表を終え、5次審査へと通過した14名の参加者たち。Ep.08では、歌、ダンス、衣装、ヘアメイク、音響や照明……とあらゆる要素をプロのアーティスト同様の基準に高めて行われる「擬似プロ審査」に向け、準備期間から本番当日までの様子が公開された。14人は本番までたった5日間というプロそのもののスケジュールで振り付けと歌を完成させ、チームとしてのパフォーマンスクオリティを上げていく。

前回フォーカスされたteam Aは爽やかさが象徴的な楽曲「Green Light」を練習する一方、今回焦点が当たるteam B(TAICHI、GOICHI、KEI、TAIKI、KANTA、YUTA、ADAM)は、BMSGらしいSWAGが全面に押し出されたヒップホップナンバー「Blast Off」に取り組む。

振り付けを手がけたのは、BE:FIRST「Mainstream」(SOTAとの合作)、「GRIT」なども担当してきたReiNa(RHT.)だ。見本のダンス映像を前にした7人はモニターを食い入るように見つめ、「ヤバイヤバイ」(GOICHI)と興奮し、今からこの楽曲に取り組むことへの高揚感を隠せない様子だった。

まずはReiNaのレクチャーのもと、振りを落としていくteam B。しかし、SKY-HIやReiNaが口をそろえて「オーディションの課題曲じゃない(難しさ)」「相当難しいと思います」と言うほど、ハイレベルで体力も消耗する振り付けと複雑なフォーメーションの変化は、ダンス経験が約10年に及ぶ実力者たちをも苦戦させていく。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

中でも、ダンス経験が1年ほどであり、4次審査の講評でもダンスに課題があると指摘されたADAMにとって、今回の振り付けはかなりハードな課題だ。そこでADAMは、歴10年のKANTAに声をかけ、居残り練習を実施。「人より経験がないぶん空いている時間で取り戻さないと迷惑かけちゃうし、自分も逆に成長できるので」と、悩む時間があるなら練習をする前向きな姿を見せていた。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

伸びる人の三原則「謙虚、素直、ストイック」byりょんりょん先生

一方、ボイストレーニングではりょんりょん(佐藤涼子)先生からの大事なレクチャーも。伸びる人の三原則「謙虚、素直、ストイック」を挙げ、それを全員で10回唱えてインプットしていく。これは、「人に対しての誠実さを持つようにと」と、彼らのデビュー後を見据えての心がけだ。

さらに、「仕事」は「仕える事」と書くことに着目し、「プロになったとき、なんでお客さんに喜んでもらうために一生懸命になるの?」と尋ねる。その答えは、「時間とお金をいただくから」。今から意識して身体に染み込ませたほうが、プロとして気持ちよく仕事ができるという。

そのあと、りょんりょん先生の前で通しでパフォーマンスし、現状を見てもらうと、ADAMとTAICHIのみに個別指導が行われることに。ADAMに対しては「歌(のバトン)があなたに行ったって、わかるように歌ってほしい」「あなたの歌を聴いただけでうしろのアレンジが少し浮かぶ感じがいい」とリクエストし、一本調子になっている歌い方を指摘。“一発目の音”でしっかりと惹き込むことの重要性を説いていた。

一方、TAICHIは謙虚な人間性だからこそ、自信のなさが声や表情に出てしまうという。“ナルシズム”を持ち、自分の歌に酔うことを前回からの課題とされていたが、今回もその壁に直面していた。

SKY-HIのアドバイスで覚醒していく参加者たち

しかし、こうした課題感を抱いているのはTAICHIだけではなかった。本レコーディング前のプリプロダクションに際し、KEIは「みんなめちゃくちゃ個性がある」「自分ももっと“KEIのパートきた”というような歌ができるといいなと思った」と心境を明かす。

どうやら、自分の納得のいく「声」を探っている段階のようだ。こうした姿勢に、SKY-HIのディレクションも細部まで熱が入り、最後には「かっこいいんじゃないか?」とGOサインをもらっていた。

GOICHIには「一気にテンション落としてパンチイン(部分録音)っぽくしちゃいたい」とリクエストするSKY-HI。つなげて発音する箇所とアクセントの箇所をミリ単位で調整していく。

GOICHIは「見せ場ってなると1サビ終わりのパートくらい」と今回の楽曲では自分のパート割が少ないことに言及しつつも、「そういう(少ない見せ場で魅了する)ところがプロかなって」と前向きに捉える。加えて、「自分自身のこともたくさん考える時間が必要」と、ますますプロ意識を高めていた。

YUTAが「うまい! ナイステイク」と評されるなか、続くKANTAは歌っている最中の声の切り方が1パターンしかなく表現が単調になっていることが課題に。3つ続くフレーズのうち、3つ目の終わりに吐息を混ぜて歌う方法をSKY-HIにアドバイスされ、そのあともひとり、廊下で30分以上も繰り返し練習。自主練習はその日の深夜まで及んだという。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

ここまで彼がこのオーディションに懸ける理由は、「ここしかない」という決意から。3次審査で脱落者が出たときのことを想起して、「初めて3次審査で人に対して涙が出てきた」「自分にこんな感情があったんだ、とびっくりした」と話すKANTAは、それほど“本気”で挑んでいる自分自身を発見したのだという。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

同じく特別な想いを持って臨むのがTAIKIだ。今回、「Blast Off」最難関のラップパートを担当するが、プリプロでは<バッチリなワナビー>というリリックの<バッチ>と<リなワナビー>で押韻するリズムに苦戦する。

TAIKIはラップの捉え方について、「ただ歌うだけじゃなくて、日本でラップをやってる人たちに余裕で肩並べるか、“全然越しちゃうよ”くらいの気持ちでやってる」「いろんな世界の人が見るんだって気持ちで(これまで)練習してた」と揺るがない覚悟が宿った瞳で語る。

幼少期からマイクを握ってバトルに立ち、2024年には満を辞して『第19回高校生ラップ選手権』にも出場したTAIKIだからこそ、この言葉に込められた重みは比類ないものだ。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

ここまで振り入れ、ボイストレーニング、そしてプリプロと経てきたteam Bは、改めて通しで練習しながら、TAIKIとYUTAを中心に細かなニュアンスを調整していく時間に。YUTAは「動きの角度がそろってるとかそういうすごいよりも、チームとしてバイブスがそろってるから圧倒されるものがある、のほうがアーティストとして一段レベル高い」と投げかけ、“自分たちにしか出せないバイブスを出す”というさらに上のレベルを目指すことを提案。

そんな真剣な空気のなかでも、モノマネやおふざけネタのレパートリーで場の空気を和ませるADAMが、チームの一体感や「みんなで受かりたい」という気持ちを高めてくれたようだ。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

MAZZELのRAN&KAIRYU、TAKUTO&RYUKIがサプライズ訪問

練習の合間には、フィジカルトレーナーが監修するトレーニングや、弁護士を迎えたコンプライアンス講座も行われた。こうした光景も、『THE LAST PIECE』が単なるオーディションではなく「育成プログラム」であることを節々に感じられる。

別日、またも合宿所にはスペシャルゲストが登場する。プリプロにはMAZZELのRANとKAIRYUが、翌日にはteam A、B合同の練習で突然「King Kila Game」が流れ、TAKUTOとRYUKIがサプライズ訪問。

RYUKIは「楽しみながら、音楽好きだという気持ちを忘れずに、気合い・根性・パッションで乗り切ったらいいこと起きると思う」、TAKUTOは「審査前日のメンタルもあるが、オーディション中でしか得られないことがたくさんある日々」「一分一秒かけがえのない時間になると思うので自分にとって最高の未来を描けるようにがんばってほしい」と激励した。

team Bの最新パフォーマンスを見たSKY-HIに、「チームワークが高い。特別に何かした?」と尋ねられていたのは、ADAMを筆頭にたくさん笑って仲を深めた練習の成果が表れていた証拠だ。

また、SKY-HIは「夢って重なると加速するから」と前置きし、「ほかの人がうまくいったら自分がうまくいかなくなるということは存在しない」「ほかの人の夢が育っていくのを喜んであげてもらえると、一緒に加速していける」と大切なマインドを教授。「自分の夢だけは絶対毀損(きそん)されないから」と迷いなく言う姿に、参加者たちの気持ちも少しずつ整っていく。

team A「Green Light」のパフォーマンス

team A「Green Light」(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
team A「Green Light」(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
AOI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
AOI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
HAL(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
HAL(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
KANON(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
KANON(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
RAIKI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
RAIKI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
REN(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
REN(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
RUI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
RUI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
RYOTO(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
RYOTO(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG

そして迎えた審査当日、14人全員がプロの衣装とヘアメイクで本番に臨む。はじめにteam A「Green Light」のパフォーマンスを見たSKY-HIは、「最高!」「いい意味で緊張感張り詰めたなかで、めちゃくちゃキレイに感情のパスが回っているし、キメるとこキメてくれるし」と称賛。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

ステージを終えて「プロになる自覚ができた期間だった」と話すRAIKIに、「一本背骨が通ったパフォーマンスが増えた」とSKY-HI。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

「前回の審査から自分がなりたいアーティスト、プロってなんだろうとすごく考えた」というRENは、「何をやってもRENの色が伝わるようになってきている」とフィードバックを受け、Ep.07でも悩んでいた「自分色の出し方」をしっかりと習得し、自分のものにし始めているようだった。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

本番に披露された集中力の高いラップでHALは、「練習していくうちにラップの楽しさを知れて、新しい自分を知れた」とコメント。

RUIは「擬似プロ審査を通して音楽の素晴らしさを改めて実感できた」「7人でしか出せない『Green Light』を出せた」と笑顔を見せ、「センターに来て歌ったときに自分だけじゃなく“自分たち”の才能を魅せられる、背負えるアーティストになったなと思います」とSKY-HIからも評価されていた。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

KANONは「曲が始まった瞬間にめちゃくちゃ緊張して、いい具合に脱力して集中してできた」と手応えを感じた模様。SKY-HIは「緊張と集中は相性がいい」とし、KANONが醸し出すピリッとした緊張感や集中感のおかげでスッと締まり、客席の空気も変わったことに圧倒されたと伝えた。

AOIは「一番自分で考え込んだ合宿だった」「昨日や一昨日にそれを全部消化しきれて(本番は)しっかりと楽しむことができた」と振り返った。

RYOTOは特にフックで悩んだ部分が多かったと話しつつも、RECを続けるうちに自分なりの低音が出せるのに気づき、それが楽しかったとコメント。今回の審査を通じて新たな自分を見せるだけでなく、自分の中でもまた“新たな自分”を発見することができたようだ。

team B「Blast Off」のパフォーマンス

team B「Blast Off」(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
team B「Blast Off」(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
ADAM(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
ADAM(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
GOICHI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
GOICHI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
KANTA(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
KANTA(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
KEI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
KEI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
TAICHI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
TAICHI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
TAIKI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
TAIKI(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
YUTA(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG
YUTA(『THE LAST PIECE』)/写真提供=BMSG

GOICHIは「どちらかというと自分っぽい曲」と話し、「今までの自分のスタイルをさらに追求していって、そこをプロのレベルまで持っていって、なりたいアーティスト像をわかりやすく伝えられるようにしたいと思った」と今回の審査への心持ちを明かす。

TAICHIは「擬似プロ審査になって、よりいっそう未知の自分と向き合った」「今までとは違った“プロらしいTAICHI”を見せられたらと思い臨んでいた」とコメント。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

KEIも「研究と修正を繰り返して臨んだ」と話し、“一番最高な自分の魅せ方”をプロとして考え続けた側面からも、アーティストとしてのレベルがまたひとつ上がったことを実感していた。

RECで19回に及ぶテイクを重ねた最難関ラップを見事完成させたTAIKIは、「仲間とのチームワークと自分のパフォーマンスを両立できたこと」への感謝を述べる。対してSKY-HIは「まだまだステージ上は遊び場にしちゃって大丈夫。あなたはステージを自由に駆け回るだけの資格がある。その積み重ねがある」と箔をつけ、「一番自由な場所がステージということはお互い忘れないでおきましょう」と語りかけた。

ADAMは歌に関して「新しい引き出しができた」とし、ダンス面でもそれまであまり意識できていなかった「どう見せたらかっこよく見えるか」を研究する過程を加えたことも、成長できた部分だと振り返った。ダンス歴は1年と比較的短いものの、たった1週間で「ダンスで人に感情を伝えることができるところまで成長した」(SKY-HI)のは、紛れもない努力の成果だ。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

KANTAは、「歌が自分の武器と言えるものではなかったのが課題点だったが、自分ができないことを消化できた合宿期間だった」とコメント。SKY-HIは「達成じゃなくて次のポテンシャルが見えてくる」「アーティストとして持っている海が本当に深いんだなと感じさせられる」と返した。KANTAのように音楽に没頭してきた時間が長い人は「説得力」が味方してくれるそうだ。

これまで、どんなチームでもブレーン的存在として考え続けてきたYUTAは、「考えないようにすることを考える」ことを意識した審査期間だったと話す。考え抜いた先で、最後に大切になるのは“感じる部分”。「心のドアや鍵を開けっぱなしにしておくことを大切にすること」をSKY-HIと約束し、さわやかな笑顔を見せていた。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

MVPに選出されたRUI「楽曲に入り込んだときの色香がとんでもなかった」

後日の結果発表では、4次審査でMVPだったTAIKIに続き、RUIがMVPに選出された。「どうしようかなっていうくらい素晴らしかった」「楽曲に入り込んだときに出す色香の部分。この世に存在する言葉で言い表すのが難しいくらいとんでもなかった」と絶賛するSKY-HI。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

前回の結果発表時にRUIに伝えた「自分全開放 RUIが一番ヤバいです 大放出回」が、まさに目の前で繰り広げられたようなステージだったのだろう。「あなたと出会えた僕の人生は素晴らしいなと思わせてもらった」とまで言わしめるRUIの存在、才能は、4年前にそのポテンシャルに惚れ込んで、その場で誓約書を渡したSKY-HIの期待を確信に変えるものとなっている。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

本来であればここから結果発表が行われ、脱落者2名が出る予定だった5次審査。しかし、SKY-HIは方針を変更し、「14人全員で次の審査に進む」ことを発表した。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
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そもそも、審査当日の深夜にまで会議が及んだ背景には、とある理由があった。それは、「今回の審査でデビューグループの輪郭が見えてくるだろう」という予測に反し、「広がる景色がすごく多かった」ということ。

そうした状況下において無理矢理にでも脱落者を出すことは不適切であり、オーディション番組を盛り上げることよりも「次のグループを作ること」に誠実に向き合うため、「もう1曲、次の楽曲までもう一度14人で見させてほしい」と伝達した。

『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG
『THE LAST PIECE』本編Ep.08より/写真提供=BMSG

「脱落者0名」で終えることとなった5次・疑似プロ審査。しかし、次のステージで最終審査へ向かうメンバーが決定する。いよいよクライマックスが近づく『THE LAST PIECE』。次に進むことができる“ラスト・ピース”は誰なのか。そして、彼らにとって必要な“ラスト・ピース”とはなんなのか。Ep.09も、ぜひあなたの目で見届けてほしい。

【『THE LAST PIECE』配信スケジュール】
■Ep.09:2025年8月22日(金)20時~
※公開スケジュールは変更になる可能性がございます

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風間珠妃

(かざま・たまき)ライター。日頃から幅広いジャンルの音楽や映画を探究。とりわけダンス&ボーカルグループとアクション映画に明るいエンタテインメントオタク。ライブやフェスにもよく足を運んでいます。

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