よしもと漫才劇場、森ノ宮よしもと漫才劇場、渋谷よしもと漫才劇場、神保町よしもと漫才劇場の4つの“マンゲキ”が一丸となって行う夏の大イベント『夏のマンゲキ2DAYSジャック in IMM THEATER』が、8月12日(火)、13日(水)の2日間にわたり、東京・IMM THEATERで開催された。
本イベントでは、12日に『マンゲキネタ祭りTOKYO』『カベポスター・ダブルヒガシ・天才ピアニスト・フースーヤの推してまえ!ワチャラチャ忍忍 TOKYO』(第一・二部)、13日に『オールマンゲキTOKYO~漫才劇場×渋谷×森ノ宮×神保町の4劇場から大集結!巻き起こせマンゲキ旋風~』(第一・二・三部)と、日によって異なる3企画・6公演を実施。本稿では、13日に行われた『オールマンゲキTOKYO~漫才劇場×渋谷×森ノ宮×神保町の4劇場から大集結!巻き起こせマンゲキ旋風~』第三部のレポートを掲載する。
【第三部出演者】
MC:ツートライブ&アイロンヘッド
<ネタ>デニス/エルフ/9番街レトロ/エバース/シンクロニシティ/めぞん/金魚番長/家族チャーハン/天才ピアニスト/ジョックロック
<コーナー>ダイタク/カラタチ/kento fukaya/ダンビラムーチョ/ニッポンの社長/さや香/ケビンス/紅しょうが/素敵じゃないか/ナイチンゲールダンス/ヨネダ2000/黒帯/カベポスター/ダブルヒガシ/ドーナツ・ピーナツ/フースーヤ/cacao/例えば炎
オープニングで繰り広げられた第二部の反省会
例えば炎×金魚番長がMCを務めた第一部、エバース×カベポスターがMCの第二部に引き続き、第三部のMCはツートライブとアイロンヘッド。出演する30組の中でもトップのベテランコンビだ。
オープニングの話題は第二部で物議を醸したデニス植野行雄の振る舞いについて。コーナー冒頭、植野はさまざまに扮装を変えながらも「『ホーム・アローン』の泥棒です」と発するくだりを繰り返し、観客に見放されていたのだ。ここで植野と、一緒にこのくだりを作っていた「劇団ハガー」(植野がマネしていたゲーム『ファイナルファイト』のキャラクター、マイク・ハガーから)が登場。メンバーはジョックロックゆうじろー、cacaoたっぺい、金魚番長・箕輪智征、エバース佐々木隆史、フースーヤ谷口理、ダブルヒガシ大東翔生、ニッポンの社長・辻皓平。
あまりのウケなさに途中で裏切った佐々木をみんなが糾弾したり、もう一度流れを再現してどこが悪かったのかを丁寧に考えたりと、第三部のオープニング全編を使って反省会が展開された。

大山vsタキノ、ビキニコンビの登場……波乱のAブロック
10組のネタが終わったあと、コーナー「自信のあるやつ出てこいやぁ!!オールマンゲキNo.1決定戦」へ。A、Bブロックに分かれたメンバーは、それぞれ10のゲームにひとつだけ参加できる。ゲームタイトルが出て10カウントの間に自分が参加するかどうかを決め、立候補したメンバー同士で競うというもの。勝負の審査はツートライブ、アイロンヘッド・ナポリの3人が務める。ひとりしか参加者がいない場合は自動的に勝利、誰も参加しないゲームは流れる。参加表明するタイミングも大事なコーナーだ。
Aブロックは例えば炎、cacao、ドーナツ・ピーナツ、フースーヤ、カラタチ、ケビンス、kento fukaya、紅しょうが・稲田美紀、ニッポンの社長の17人。自由に着席した結果、ドーナツ・ピーナツのドーナツが前列センターになったことに対してフースーヤ谷口から懸念が発せられるも、「ドーナツでええよ!」とMCのアイロンヘッド辻井亮平が諌めてゲームがスタート。
さっそく「変な声」対決で例えば炎・タキノルイとカラタチ大山和也のタイマン勝負が勃発。ラジオやライブを通じてなにかと因縁のあるふたりだ。変な声で「エロゲ」と発した大山にヒューマンビートボックスを披露したタキノが勝利。
続いて懐かしいものを発表する「それあったなー!」対決で登場した谷口が大阪のライブではおなじみのビキニ姿になると、負けじとkento fukayaもビキニに。このビキニコンビはステージの上と下で見つめ合ったり、敗退後も別のゲームに立候補したりと公演をかき回す存在になっていく。
そのあとも「おじいちゃんの名前」対決でひとりだけ参加し、勝利が確定していた例えば炎・田上のおじいちゃんの名前「桃三」が強すぎたり、「ノーリアクション風船爆破」対決で待機するケビンス・山口コンボイの顔がかっこよすぎたりと印象的な対決が進む。

「即興演技『刑事』」対決にたったひとりで立候補したニッポンの社長・ケツが1分間ひとりで複数の役を演じ分けて刑事演技を披露する時間では、下ネタを発するケツに辻井が「お前、二度とそんなん言うな。みんな機嫌よう見てはんねん」と説教したくだりを欲しがり、cacao・浦田スタークやフースーヤ・田中ショータイムがわざと下ネタを発しては怒られる時間もあった。
様子をうかがった結果、最後の「おもしろ7m歩き」対決に参加せざるを得なくなってしまったcacao・高橋、浦田、そしてショータイムの3人。ショータイムがたっぷり時間を使い、言葉も発して歩いたのをすべてフリにしてかなりシンプルなおもしろを見せた高橋が勝負を制し、そのまま審査員によって決勝進出者に選ばれた。

ヤスvs新山の主人公対決も。ダイタク拓の提案が光るBブロック
Bブロックはヨネダ2000・誠、ナイチンゲールダンス、カベポスター、素敵じゃないか、ダブルヒガシ、さや香、ダンビラムーチョ、黒帯、ダイタク拓の16人。
さっそく「見たことない動き」対決にひとり立候補したさや香・石井。この時点で勝ちが確定していたが、想像を上回る「見たことない動き」を見せて盛り上げる。「パントマイム」対決では相方・大原優一の不在中、ピンネタでパントマイムを含むさまざまな曲芸を続けてきたダンビラムーチョ・原田フニャオがオーソドックスなパントマイムを披露するが、最後に「うわっ!」と声を出してしまう。対するナイチンゲールダンス・中野なかるてぃんが見たことのないシチュエーションのパントマイムを披露し、勝利。
「完全にオフなひと言」対決ではカベポスター永見大吾、黒帯・大西進、ダブルヒガシ大東、ヨネダ2000・誠と、“センス系”4人が対決。全員が見事な「オフなひと言」を出したが、本当にうっかり発したかのようなひと言を披露した誠が勝負を制した。
「かめはめ波」対決にはナイチンゲールダンス・ヤスとさや香・新山のふたりが立候補すると、MC辻井が大興奮。「お前主人公対決やぞこれは! お前も主人公やしお前も主人公やんけ! なんやこれ!」と叫ぶと、ダイタク拓が「みんな主人公だろ!」とツッコむ場面も。そんな拓の「負けを認めたほうが倒れるのは?」という提案で、お互いかめはめ波を撃ち合い、負けを認めたほうが倒れるという戦いに。本気の撃ち合いに会場が大盛り上がりする中でほぼ同時にお互いが倒れ、辻井の独断で「どっちか負けさすわけにはいかん!」と両者勝利となった。

「気まずい顔」対決をすることになったダブルヒガシ東良介とカベポスター浜田順平には、またも拓が「俺に大さんって言ってよ」と、気まずいシチュエーションを提供。東の顔も笑いをさらったが、それを上回るコミカルな「気まずい顔」を披露した浜田がそのままBブロック代表になった。

両ブロックの勝者はシンプルな「じゃんけん3連勝」で決められ、結果、浜田が「オールマンゲキナンバーワン」に輝いた。エンディングも終え、メンバーが客席を通ってはけることに。ところがビキニコンビがそのまま1周してステージに戻ってくる。MC辻井が学級委員長のようにふたりを叱りつけ、6時間にわたる公演は終了した。

金魚番長・箕輪の行きたい国はイタリア
終演後、MCを務めた例えば炎、金魚番長、エバース、カベポスター、ツートライブ、アイロンヘッドによる囲み取材が行われた。

金魚番長・古市勇介が「最高でした!」と公演を振り返りつつ、「例えば炎が『(MCのとき金魚番長が自分たちに)パスを出さなかった』と、まだ文句を言ってくる」と糾弾。「12時(スタート)のライブで8時間ですよ? 寝られますからね、8時間あったら」と指摘した。それに対し、タキノは「いやいや、僕の実力不足でした」と反応。「非常に貴重な経験で、足りない部分、足りてる部分を実感することができました。精進していきたいと思います」となぜか終始殊勝な態度を貫いた。一方の田上は「(カラタチ)大山さんと(cacao)たっぺいと遊園地に行ってすごく楽しい思い出ができました、ありがとうございました」と公演ではなく空き時間のことを語る。
「(前に)出られへん子らが出てくるのもフェスなので、できるだけ個人にスポットが当たるコーナーを考えた。うまいこと一人ひとりがフィーチャーされてうれしかったです」と語ったのはアイロンヘッド辻井。ツートライブ周平魂は「ホテルを取って打ち上げ参加するのはcacaoの浦田スタークひとり」と明かし、相方のたかのりが「それはひとり飯やろ!」とツッコむ。
たかのりは続いて、辻井が個人の好みを尊重しすぎた結果、第三部のMC陣のTシャツの色がそろえられなかったという裏話も披露。その中でいったんはピンクのTシャツを拒否したという箕輪に対して取材陣から「言いたいことは?」と質問が投げかけられると、「行きたいとこは?」と聞き間違えた箕輪が「イタリアに」と返答する時間もあった。
エバース佐々木は第二部でスベったデニス植野が裏で「こんだけお客さんに嫌われても、俺、奥さんいるから」と話していたことを暴露。「ハガーだ!」と振り上げた拳の結婚指輪が「いつもより輝いていた」と語った。最後にエバース町田和樹が「東と西がお互い意識する感じも見えたので、日本を最初に東と西に分けた人に感謝したいです」と話し、まわりがツッコんだり同意したりしているうちに会見は締めくくられた。
『オールマンゲキTOKYO~漫才劇場×渋谷×森ノ宮×神保町の4劇場から大集結!巻き起こせマンゲキ旋風~』の配信は各部およびセット券が販売中。配信についての詳細はこちらから。
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