ピン芸人日本一決定戦『R-1グランプリ2025』の決勝が3月8日(土)に行われ、準決勝進出者34人の中から決勝にコマを進めたヒロ・オクムラ、ハギノリザードマン、2023年大会王者の田津原理音、友田オレ、チャンス大城、ルシファー吉岡、さや香 新山、マツモトクラブ、吉住の9名が熱い戦いを繰り広げた。
接戦を制したのは、歴代最年少ファイナリストの友田オレ。「逆張りし続けた人生だった」と話す友田が優勝者会見で口にしたこととは。あますことなくレポートする。
MC・霜降り明星への愛が炸裂
少し緊張した面持ちで登場した新チャンピオン・友田オレ。手にしていたトロフィーを「置いちゃいましょうか」とMCに促されると、「もう少しだけ持っておきます」とひと言。優勝という喜びを噛みしめた。

優勝について「本当に信じられないっていうのが素直な思いです。あっという間に1回戦から始まって、決勝始まって、なんか優勝してた、みたいな感覚ですね」と夢見心地な様子。
続いて、2001年生まれ23歳、芸歴3年目、史上最年少での優勝ということについて触れられると、「『R-1』決勝に挑むにあたって、そこまで最年少っていうのは意識してなかったんですけど、やっぱオープニングのVTRで(26歳で)粗品さんが優勝してる映像とかを見たら、そこを上書きしたいなっていう思いになりました」とコメント。その表情はどこかうれしそうでもありながら、事の重みを噛みしめているようだった。
そんな粗品からは「おめでとうな」と何度も声をかけられたという友田。さらに事前番組の際に予期せぬハプニングもあったとのこと。「僕が霜降り明星さんのファンすぎて、一回だけ霜降りって言っちゃったらしくて。マネージャーさんいわく、そのときに粗品さんの顔が一瞬曇ったようなんですよ。なので、怒ってらっしゃったらどうしようと思っていて」と告白。そのあとで「中学生高校生のころから、いちファンとしておふたりのことが大好きなので、今は信じられない気持ちでいっぱいです」と愛をあふれさせていた。
最初に連絡したのは、幼なじみ。その理由は?

まずは1本目について友田は、「お客さんが一体となった応援ムードみたいのは、ちょっとだけ感じていたので“ありがてぇ”って感じでした」と振り返る。また、準決勝で音響オペレーターを用意するのを忘れたことに触れ、決勝では「家出る前に指差し確認5周くらいしたので、大丈夫でした!」と準備も万端で挑んだことを話した。
優勝の喜びを、一番に報告したのはネタで使う楽曲を作ってくれている2歳からの幼なじみとのこと。「ずっと一緒だからこそ、これからビジネスパートナーになるのだけはやめような」と話したと明かした。

歌ネタがほとんどの友田。その歌唱力について、MCから問われた際には「なんでなんですかね、カラオケがめっちゃ好きとか?」と謙虚な様子。さらに共演してみたい憧れの人については「断トツで、石井竜也さん!」と即答。自身の学生時代、米米CLUBにハマり、そのカリスマ性に魅了され、以来ずっと憧れていることを明かした。
ちなみに歌ネタを軸としているのはシンプルに「歌が好きだから」とのこと。「コントもやってはいたんですけど、学生お笑いの中では誰もやっていないこと、目立つことを優先させたいと思ったのもあります」と話した。
優勝賞金は「爬虫類を飼いたい!」
挑戦してみたい仕事については「情報番組のリポーターをやってみたいです」という。「桜が見頃を迎えています、みたいなことをやりたいですね。手のひらに桜の花びらを取って、カメラさん見えますかね?って」と独特の回答。お笑いの仕事はもちろん、歌や声優の仕事にも挑戦してみたいと夢をふくらませた。
優勝賞金500万円の使い道については「決勝進出会見でも話したんですけど、ペットを飼いたいです」と、前のめり。「本当は大型犬が飼いたいんですけど、お世話の時間が取れなくなっても嫌なので……爬虫類!」と回答した。
“何やってるかわかんない人”が目標

記者発表では、謎に包まれた友田の経歴に記者から質問が飛び交った。
もともと芸人になろうと思い、アマチュアでお笑いを始めたところ、現在の事務所(GATE)にスカウトされ、芸人になったという友田。ただ、マルチに活躍していくことに興味があるようで「将来的には何やってるかわかんない人みたいに、なれたらいいなと思います」と語った。
また、早稲田大学を卒業している友田。この仕事についての家族の反応を問われると「最初は強い反対はないものの、どうなんだろうねみたいな感じではありました。ただ、プロになって今の事務所の方に見つけていただいて、『ABCお笑いグランプリ』で決勝に行けたぐらいで、好きなことやってもいいんじゃないと、今応援してもらってる感じです」と話した。
今後の目標は「お金に余裕を持つ!」とシンプルな回答。2連覇を目指すかということについては「ずっと息巻いて、2連覇、3連覇と言っていたんですけど、優勝してみて、重みが違うというか。簡単には言えないなと思ってしまいました。だから、出るかどうかはまだわからないです」と話した。
さらにお笑い部門を立ち上げ、スカウトしてくれた事務所・GATEに対しては「お笑い部門を立ち上げるにあたって、最初に声をかけていただいたってことに本当に感謝してます。LINEが来たときに2〜3メッセージスルーして、1回だけ了解ですとか送っていたんですけど、今後はそれをやめていきたいです」と言及。素朴な一面をのぞかせた。 最後に、憧れの人については「独自のルートを行きたいです!」と前向きに宣言! 「常に逆張りし続けてきて、いいなという方がいてもルートをずらしてきたので」と回答。若き新王者のパーソナルな部分が見える会見となった。
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