渋谷すばる「人が好き、だから難しい」さまざまなクリエイターと制作して再認識した歌うことの意義
ソロアーティストとしてデビューしてから5年。渋谷すばるは今、また新たな挑戦で自身の可能性を広げている。
8月20日にトイズファクトリーとの契約を発表。契約後、初となるフル・アルバム『Lov U』を10月16日に発売した。これまで全曲作詞・作曲・編曲をすべて自身で行っていた渋谷だが、本作ではさまざまなクリエイターから提供を受けた楽曲を歌う。
制作の中で「歌を歌うということが好きだし、自分にとっては大きなもの」だと再認識したという渋谷に、今改めて“歌う”ことの意義を聞く。
渋谷すばる
(しぶたに・すばる)1981年9月22日生まれ、大阪府出身。2019 年よりソロアーティストとしての活動をスタート。2024年は11月3日(日・祝)よりスタートする『渋谷すばる LIVE TOUR 2024 「Lov U」』の開催も控える
人と人で作る音楽
──アルバム『Lov U』の制作を終えられて、率直なお気持ちを教えてください。
渋谷すばる(以下、渋谷) 出会ったばかり、初めましてだらけの新しいチームでの初めての作品なので、でき上がったことがとにかくうれしいですね。
──今回はさまざまなクリエイターの方との制作になったかと思うんですが、どういった経緯で『Lov U』は始まったのでしょうか。
渋谷 今までとは違う表現や、やってこなかったようなことで、ファンのみなさんに楽しんでもらいたいし喜んでもらいたい、という気持ちでした。いい意味でサプライズというのが大きなテーマとしてありましたね。
──クリエイターのみなさんとはどういったお話をされたんですか?
渋谷 ほとんどの方が初めましてだったので、とにかく会いに行って、まずは音楽の話以前に、お互いの人となりを感じるというところから始まりました。一番多く詞も歌も書いてもらっているmiccaさんとの出会いもすごく大きかったですね。たくさんコミュニケーションを取って、今も連絡を取り合っていて……もう友達みたいな感じです(笑)。
──クリエイターの方とお話されるなかで、刺激になる部分も多そうですね。
渋谷 なんでもそうですけど、人と人とで作るものなので。会わなくても依頼してデータだけでやりとりして成り立つからこそ、そうじゃなく、血の通った音楽じゃないですけど、チームのみなさんが一緒に作ってくださったことが自分にとってはすごく大きかったです。
改めて歌を歌うことが好きだと認識した
──今作をお聴きすると、3rdアルバムまでとはまったく違う渋谷さんなので驚きました。レコーディングされるなかで、新たな発見などはあったのでしょうか。
渋谷 今まではとにかく自分の作品や、自分の表現に集中してやっていたんですけど、それとはまったく違っていました。今回、自分はとにかくボーカルに徹したので、作っていただいたものをいかに表現できるか、というところに集中していましたね。そこが大きな違いです。改めて歌を歌うということが好きだし、自分にとっては大きなものなんだな、ということを再認識できた時間でした。
──これまでと気持ちの作り方も違いましたか。
渋谷 まったく違いましたね。自分で作るものはとにかく自分自身と向き合って作ることが多かったんです。でも、自分以外の人が自分を見て、「こんなのどう?」って作ってもらうと、やっぱり目線が違います。その目線はファンの方と近いのかな、という気もしましたね。
──逆に自分の中で変わらない、再認識したような核の部分はありましたか。
渋谷 歌う上ではすべてを含めた曲が言いたいこと。……歌詞、とかではなく、曲が持っている雰囲気や空気感をつかむというか、曲に寄り添って歌う、ということは無意識にやっているんだと思います。自分ではわからないんですけど、曲によって声が違うと言われるのはそういうところなのかな、という気がします。
──ご自身では、そういう変化は意識せず?
渋谷 していないですね。自分としては、やっていることはどの曲でも同じなんです。「この曲は歌い方も含めて、こういう表現なんだろうな」という自分なりの解釈を一曲一曲やっているだけ。
──そういった解釈はどのあたりから始められるんですか。
渋谷 今回はデモをもらってからとにかく聴きました。レコーディングまでにかなり歌い込みましたし、その時間が大きかったですね。それで作ってくださった方の思いだとか、いろんなものを感じましたし、制作期間中は自分なりに解釈して、自分のものとして表現する、ということをやっていましたね。
――その過程でもディスカッションなどはあったんですか?
渋谷 レコーディングに至るまでにある程度、自分の中では作り込んでいっていたので。テイク自体は、多くても2、3テイクぐらいでした。その中で、スタッフの方と「この部分をたとえばこういうふうに変えてみたらどう?」なんて話して、それで聴いてみて、やってみます、ぐらいのやりとり程度でしたね。
──ちなみに、アルバム収録曲の中で難しかったかな、という曲はありますか?
渋谷 えっ、全部難しいな。……でも特に「Lov U」は難しかったかな。自分ではなかなかやらない表現だったりするので、人と一緒にやらせてもらったことでできたものだと思います。単純にメロディラインとしても複雑で難しかったんですけど、「Lov U」という曲の世界観を表現しきれるかな、という点ではちょっとチャレンジでした。
──ここ最近はテレビでの歌唱も多くありましたが、実際にテレビで歌われての手応えはありましたか。
渋谷 何ってことではないんですけど、楽しいなあ、と思って。たしかに久しぶりなんですけど……テレビ局の建物に入ることが久しぶりやな、と思って(笑)。いざリハーサルとか本番、カメラの前で歌うのは染みついていたものがあるのかわからないですけど、そこは普通の感じでしたね。
結局、人が好き
──1stアルバムから、今回のアルバムにかけて、音楽制作に対する考え方が変わった点はありますか。
渋谷 これまでの作品がとにかく自分と向き合ったものがほとんどだったんです。自分がそのときにやりたい表現とか、自分の内側に向いたものが多かったので、そこの変化はありますね。今回はファンの方にとにかく楽しんでもらいたい、という方向でした。楽曲に関しては自分の意見は何も言っていないですし、というところは変化ですね。
──気持ちの面ではいかがですか。
渋谷 すべて自分で作りたくてひとりになったので、アルバム3枚を自分で作れたということは自分の中で自信になりました。今回も1曲だけ入れてますけど、作ろうと思ったらいつでも作れるし、というところなので、それはそれでいいし。何か新しい表現はないかな、というのは常に頭の中にあることなので、それがトイズファクトリーさんとの出会いもあって、というところで、何かいいタイミングでしたね。
――渋谷さんの楽曲をお聴きしていると、「人間」そのものに対して、ストレートな思いを歌っていらっしゃる印象がこれまでありました。何か、渋谷さんが音楽を作る上で大切にされていることのひとつなのかな、と思ったのですが。
渋谷 やっぱり、人に伝えるために歌っているし、作っているし、自分が生きてきたすべてが歌につながると思うんです。結局、人が好きなんでしょうけど、だから難しいんですよね。自分ひとりだったら、「自分が自分」と感じられないから、難しい。思うようにいかないこともたくさんあるけど……苦手だと思う人がいたとしても、その人がいるからがんばれるし、結局は自分次第なんですよね。そういうことをずっと考えて生きています。みなさんはそんなことないんですかね。でも、僕みたいなのがいて、音楽として何か言われたときにハッとさせるような存在でいられたらいいな、と思います。僕も好きなバンドや、いろんな音楽からそうやって救われてきたので。
『Lov U』
2024年10月16日(水)発売
初回生産限定盤[CD+BD+Lov U Special Photo Book(28P)]6,600円(税込)
通常盤[CD]3,300円(税込)
公式HP:https://shibutanisubaru.com/
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