黒羽麻璃央のマネージャーが目にした「奇跡の瞬間」とは? タレントマネジメントの極意と“辞められない理由”【求人ボックス×QJWeb】
表舞台で輝く俳優やアーティストを陰で支える、芸能マネージャーの仕事。一見華やかな印象があるが、どのような苦悩とやりがいを感じているのだろうか?
舞台や映像作品などで活躍する俳優・黒羽麻璃央を支え続けてきたマネージャー・佐藤毅一(TRUSTAR)に話を聞いた。
※本企画は求人ボックス×QJWebの連動インタビューです
現場同行や作品選び、テレビプロデューサーへの営業も!?

──芸能マネージャーの主な業務内容について教えてください。
佐藤 基本的には、担当しているタレントのスケジュール管理と、仕事現場への同行です。ただ、担当しているタレントのキャリアによってやることも変わってきます。
──たとえば、黒羽麻璃央さんのような俳優さんを担当するときはどのようなことをするのですか?
佐藤 黒羽はキャリアも長いので、新人のように「オーディションに受かるためにこんなことをがんばろうよ!」みたいな話ではなく、「5年後は芸能界の中でこういう位置にいたいよね。だったら来年はこういう作品をやろう」というような作品選びを一緒にしたりします。
あとは、たとえばドラマならテレビ局に行き、知っているプロデューサーを捕まえて「次はどういうドラマがあるんですか?」と話をし、合いそうな役があったら「黒羽、どうですか?」と営業をしたり。時にはタレント本人を連れて、テレビ局や代理店に顔見せに行くこともあります。

──今は、何人くらいのタレントさんを担当されているんですか?
佐藤 僕は本部長なので、直接担当しているのは黒羽くらいです。ただ、僕が管理している部署には20数名のタレントが所属しているので、先ほど言ったような営業は、黒羽以外のタレントでも全員やっています。
表向きは華やかだけど「日頃の積み重ねが大事」
──そもそも、佐藤さんが今のお仕事に就いたきっかけを教えてください。
佐藤 芸能事務所に入る前は、建設会社に勤めていました。そのときの先輩が会社を辞めて、芸能事務所に転職し、若手の俳優さんのマネージャーを始めたんですが、その俳優さんがある日バーンと売れて、ものすごく忙しくなったんです。
とにかくスタッフの人手が足りない、体力のある人間が欲しいと。それで僕に白羽の矢が立ちました。もともと僕もドラマや映画は好きだったので、楽しそうだなと思って二つ返事で転職しました。
そのあとはベテランから新人までいろんな俳優・女優を担当し、4〜5年前にTRUSTARに転職しました。

──マネージャーの仕事で大変なことはありますか?
佐藤 山ほどあります。芸能界って表向きは非常に華やかなんですが、裏側は意外と地味で、日頃の積み重ねがすごく大事だったりもするし。
決まったと思っていた仕事が、ちょっとした言葉のすれ違いでなくなってしまったこともありますし……。あとは、時間はどうしても不規則になってしまいます。
──たしかに、ドラマや映画の撮影は早朝から深夜までやっているイメージがあります。
佐藤 最近は比較的、早めに終わるようになりましたけどね。昔は3日連続徹夜とか当たり前でした。自分の家に帰っている時間も惜しいから、タレントを家まで送り届けて、その家の近くに車を停めて、車の中で寝たりしたこともありました(笑)。
あとは、自分の予定でなかなか動けないのがもどかしいこともありますね。何か打ち合わせをしようと思っても、日中は舞台の公演があるから動けなかったり。それで自ずと昼間にできなかった仕事を夜にやるしかなくて、夜遅くまで働くことになる……ということは多いです。

──お休みはちゃんと取れるのでしょうか?
佐藤 いわゆる土日休みの週休2日というのは、正直難しいです。でも逆にいうと、うちの会社はフレックス制なので、やることさえやっていればちゃんと休めますよ。
予想を100倍超える“奇跡の瞬間”があるから、辞められない
──今まで一番大きなお仕事を達成したエピソードを教えてください。
佐藤 一番と言われると難しいのですが、直近ですと黒羽のデビュー15周年イベント『黒羽麻璃央Presents MARI FES 2026 -15th Anniversary-』は達成感がありました。スタッフやバンドのみなさん、もちろん黒羽本人も、全員がイベントのためにすごくがんばっている姿を見て、ホロリときてしまいました。

──みんなでひとつのイベントを作るのは、達成感がありそうですね。
佐藤 「マネージャーって大変そうなのに、なぜ続けられるんですか?」と聞かれることもありますが、僕の中での答えは「奇跡の瞬間を間近で見ることができるから」なんですよ。
こういうイベントの成功もそうですし、ドラマや舞台の現場でも。事前にマネージャーも台本を読むので「こういうお芝居になるんだろうな」とだいたい予想がつくんですよ。
でも、本人がたまにその予想を100倍超えるお芝居をしてくるときがあるんです。一度そういう瞬間を目の当たりにしてしまうと、また見たいと思って辞められなくなりますよね。

──ずばり、佐藤さん自身は、夢を仕事にしてよかったと思いますか?
佐藤 当然、つらくて辞めたいなと思ったこともあります。ですが結局、僕はこの仕事しかできないなとも思います。タレントさんや俳優さんのために動き、奇跡の瞬間を一緒に作り上げていくのは、非常に楽しい作業です。
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