Devil ANTHEM.:PR

『FNS歌謡祭』で示した“ライブアイドル”としての証明。実力の限界へ挑み続けた先にある、Devil ANTHEM.の現在地

2025.12.26

文=吉田可奈 撮影=飯田エリカ 編集=菅原史稀


2014年の結成以来、メンバー変遷を重ねながら「楽しく沸けるライブ」を追求してきたDevil ANTHEM.。2025年には『TOKYO IDOL FESTIVAL』×『FNS歌謡祭』のコラボで開催されたFNS出演権獲得決戦で優勝。ライブ形式での対決を制した彼女たちの「多くの人の思いを背負って、数分間のパフォーマンスにすべてをぶつけたい」という言葉は、“ライブアイドル”としての覚悟の表れだった。

今回はグループを代表して、竹越くるみ、安藤楓、水野瞳にインタビュー。新メンバー2名が加わって約1年、「Devil ANTHEM.はさらにパワーアップしている」と語る彼女たちに、ステージへ懸けるアツい思いを聞いた。

メンバー全員の撮り下ろしソロカットをチェック!

『FNS』舞台裏で新メンバーにもらった言葉

Devil ANTHEM.(デビルアンセム)6人組アイドルグループ。2026年より新スローガンとして「雲外蒼天~ライブシーンからの叩き上がる~」を掲げ、楽しく沸けるライブを追求している。上段左から時計回りに橋本侑芽、矢吹寧々、水野瞳、塩崎めいさ、竹越くるみ、安藤楓

みなさんは12月10日に放送された『2025FNS歌謡祭 第2夜』に初出演を果たしました。そのときの心境を教えてください。

実は私、緊張をしなかったんです。普段の対バンや単独ライブなどはものすごく緊張するんですが、今回は楽屋での待ち時間が何時間もあったので、みんなでカードゲームやボードゲームなどをしていたんですよね。そのおかげでだいぶリラックスができて、とてもいい状態で本番を迎えることができました。

私は本番前までが緊張で大変でした! 実は前日にMCを私がすることに決まったんです。最初は自分で考えて話すはずだったんですが、リハーサルは緊張しすぎてカミカミで……!

さらに時間もオーバーしてしまったので、スタッフさんたちと文章を考えて、前日の夜から何度も何度も復唱して練習していきました。なので、無事にMCを終えたときにホッとしてしまって、パフォーマンス自体は緊張することなく楽しめました。

この出演権は、『TIF×FNS歌謡祭 コラボ企画』で優勝して得たものなんです。ここで優勝するためには、ファンのみなさんの参加が必要だったんですが、どうしても優勝したいという私たちの気持ちを汲んでくれて、がんばって1位にさせてくれたんです。

その気持ちを受け取ったからには、絶対に爪あとを残してこなくちゃいけないと思ったんですが、プレッシャーに弱い私は押しつぶされそうになってしまって……。リハーサルが終わったあとも、どうしていいかわからなくなってしまい、「私、この世界に向いていないかも……」とさえ思ってしまったんです。

でも、いざ本番の日になり、全力でリハーサルをしていたら、本番はその延長線のように感じて、なんとかうまくできたように思います。

かなりネガティブになっていたよね。

うん。でも、新メンバーのふたり(矢吹寧々、塩崎めいさ)はまったく緊張していなくて、「なんで先輩たちは完璧なのにそんなに緊張するんですか!?」って純粋に聞いてきたんです(笑)。そのちょっぴりズレた言葉に、気持ちがほぐれて、楽しむことができました。

オンエアを観ましたが、とても堂々としていましたよ。

よかった~!

葛藤や不安が向上心へつながる

竹越くるみ(たけこし・くるみ)

そんなみなさんが思う、Devil ANTHEM.の魅力はどんなところにあると思いますか?

新メンバーは今年加入したんですが、私たち3人を含む先輩メンバーは、本当に長く一緒にいるんです。だからこそ、話さなくても、そのときの雰囲気で今日の様子がわかるんですよね。なので、たまにステージで歌詞を飛ばしてしまったときも、ほかのメンバーがスッと歌ってくれたり、お互いを支え合っているんです。

さらにコロナ禍でも配信でずっとライブを続けていて、いろんな感情を共有してきたからこそ、平場が強くなりました。たとえ、どんな会場で、どんな音響で、もしマイクがなかったとしても、私たちはちゃんとしたライブができるという自負があるんです。

そういった経験があるからこそ、ライブハウスで、マイクを使って、広く身体を使ってライブができることがどれだけありがたいことかもわかっているんです。そのありがたさに応えるために、日々自分たちが足りない部分を努力しているところや、今の自分たちにまったく満足していないところも、強みだと思います。

その向上心は大事なことですよね。Devil ANTHEM.の曲は、勇気をもらえる曲が多いですが、歌いながら背中を押されることも多いのではないでしょうか。

ものすごくあります。自分のパートで泣きそうになってしまうこともあるんですよ。

それに、私たち自身がDevil ANTHEM.の曲が大好きで、常にどう伝えたらいいのかを話し合っているんです。なので、少しずつかもしれないですが、ステップアップできているのかなと感じています。

また新たなDevil ANTHEM.として前へ進めている感覚があるんですね。

はい。この6人になってからは、葛藤もありましたし、どうしていいか考えることもたくさんあったんです。でも、ステージを重ねることで少しずつ葛藤が解けたり、進んでいるなと実感できているので、成長できたのかなと思っています。

Devil ANTHEM.って、ものすごく推しがいがあるグループだと思うんです。今回の『FNS歌謡祭』の出演枠を懸けた企画も、ファンのみなさんにお願いしたら、一致団結して本当に1位を獲ってくれたんです! そんなことって、なかなかないと思うんですよね。

それに、私たちは全員がメンバーに弱音をぶつけることはなくて、それぞれ自分が悩んだときに、しっかりと自分で抱え込んで悩み抜いて答えを出しているんです。本当なら、メンバー同士で悩みを打ち明け合って解決するのが気持ち的にラクだとは思うんですが、一人ひとりちゃんと悩んで答えを出したからこそ、強くなり、戦闘力が高くなるんです。

きっと、今デビアン(Devil ANTHEM.)が気になっている方たちも、推し始めたらグッと深い世界に連れていくので、楽しいと思いますよ。

あと、私たちのプロデューサーさんは、10年間、常に“今のデビアンにどんな歌を歌わせたらいいのか”ということを常に考えてくれているんです。だからこそ、私たち自身も飽きることなく、いつも向上心を持って活動することができているんですよね。

たしかに楽曲がジャンルレスでありながら、最先端なものも多いですよね。みなさんも、新曲が来るたびにワクワクしているのではないでしょうか。

毎回、「挑戦だ!」と思いながら歌わせてもらっています。ただ、デモをいただいた段階で、ステージで歌っている未来が見える曲もあれば、想像できない曲もあって……。そういった曲は、顕著に歌割に出てしまうんです。きっと、レコーディング中に苦手意識が出ちゃうんですよね。なので、そういった曲がセットリストに入ると、毎回戦闘モードになるんです。

最近では平地孝次さんに「from again」という曲を作っていただいたんですが、これまでのデビアンにはない、ダークでストーリー性のある曲だったんです。もともと平地さんが手がけた楽曲を好きでよく聴いていたんですが、いざ歌うとなると、音程が高いわ、半音がたまに出てくるわ、音域は広いはで、かなりこんがらがってしまって……!

本当に難しい曲ではあるんですが、素敵な曲だからこそ、ライブのセットリストにはかなり入ってくるんです。なので、毎回かなり気合いを入れて歌っています。

私も、新曲が来るたびに、今の実力の限界を試されている感じがして、うまく歌えるか不安になるんです。いざレコーディングになると頭を抱えることも多いんですが、ライブを重ねることでどんどんうまくなっていったり、自分のものにしていく感覚はすごくうれしいですし、毎回難しい曲をくださることも、自分の向上心とつながっていくので、とてもありがたいなと思っています。

完璧な人ではなく、完璧に見えるアイドルでありたい

今改めて、みなさんはどんなアイドルでありたいですか?

私は「尊敬しています」と言われることがすごくうれしいんです。なので、そう言われるようになりたいんですが、どうしてもネガティブになってしまって……。でも、その悩んで考えているところが、人間臭くていいと言ってくれる方も多いんです。

なので、どんな自分も全部見せることで、聴いてくれた方が、自分もがんばろうと背中を押せるような、そんなアイドルになりたいですね。

くるみちゃんって、こんなに歌がうまくてスタイルもよくて、ダンスも上手なのに、なんでこんなにネガティブなんだろうって思うんですよ。

でも、自分が悩むタイプだからこそ、メンバーの長所もしっかりと理解してくれていて、ちゃんとそれを伝えてくれるんです。その言葉をもらって私はとっても救われているんですよね。くるみちゃんは、人を救える人です!

本当にそう! メイクのちょっとした変化を気づいてくれますし、つねに誰かを褒めているんです。それに、新しいことをするときに、くるみちゃんが柱になってくれるので、私たちもその柱が壊れないように、支えるように同じ熱量でやれるんですよね。すごく信頼できる人です。

うれしい……! 私自身、嫌われたくないので、されて嫌なことは絶対にしないし、嫌なことはわかるんです。なので、敵にしたら怖いですよ……!

あはは!

では、話を戻して、安藤さんはどんなアイドルになりたいですか?

私は完璧な人ではなく、完璧に見えるアイドルでありたいんです。歌もダンスもできて、かわいいアイドルでいれば、相手のこともキラキラさせられると思うんですよね。私自身、小さなころから芸能界に憧れていて、どうしたら近づけるかを考えていたんです。そんなふうに、私も思ってもらえるようにがんばりたいです。

楓ちゃんは、デビアン愛がすごく強いんです! デビアンに対する自信はすごく大きいですし、ちょっと語彙は少ないですが(笑)、その頭の中の辞書にある精いっぱいの言葉で褒めてくれるので、みんなのモチベーションを上げてくれるんです。

安藤楓(あんどう・かえで)

素敵ですね。水野さんの目指しているアイドル像も教えてください。

最近になって、私たちのファンになってくれた方がいるんです。その方は、これまで女性アイドルを一度も推したことがなかったんですが、とあるきっかけで私たちのライブを見て、ライブに通うようになってくれたんです。そこでがんばっている私たちを見て、勇気を出して手は届かないと思っていた会社の面接を受け、内定をもらえたらしいんです。

その方のように、言葉にしていないだけで、私たちの活動が勇気になっている方はいると思うんですよね。これからもいろんな人の背中を押せるようなアイドルになりたいなと思います。

いつかそのファンの方が出世して、CMに起用してもらいたいですね!

してほしい~!(笑)

水野瞳(みずの・あきら)

さて『FNS歌謡祭』や、このインタビューでみなさんのことを知った人たちに、それぞれオススメの曲を教えてください!

私は先ほどもお話しした「from again」です。この曲をライブでパフォーマンスしていると、初見の方は“心を奪われた!”って顔をしてくださるんです。

曲の力ってすごいなって思いますし、こんなにいい曲を私たちの体験談のように歌えることがすごく素晴らしいことだと思っていて。熱意のこもった魂の歌声がこの曲に乗っかると、唯一無二の楽曲になるので、ぜひ体感してもらいたいです!

「FACT」は、リリースしたときから人気曲で、今でもセットリストに必ずといっていいほど入ってくる曲なんです。振り付けに、指差しをするところがあるんですが、ファンのみなさんと指を指し合って楽しい空間を作ることができますし、コールをするところもあるので、ぜひ一緒に盛り上がってほしいですね。新規さん射抜き曲です!

私は「雷鳴」をオススメします。ライブでもものすごく盛り上がりますし、最初からコールが入ったり、“マサイ”という、推しに向かってジャンプするところもあったりと、ライブ映えする曲になっているんです。見ているだけでも楽しいですし、一緒に盛り上がる、楽しめる曲だと思います!

それらの曲が聴けるかもしれない『Devil ANTHEM. 11th Anniversary TOUR 2025 「a story beyond」』のツアーファイナル公演が、12月29日にKT Zepp Yokohamaで開催されます。どんなライブになりそうですか?

このツアーファイナルは、このツアーで一番大きな会場なので、これまで来てくれたファンのみなさんともう一度集まって、改めて全員で楽しみたいんです。さらに重大発表もあるので、ぜひ見に来てもらいたいですね!

それは、ポジティブな重大発表ですか?

もちろんです! 楽しみにしていてください!

最新曲「SHOOT THE SKY」12月27日(土)0時リリース

配信でチェックする!※12月27日(土)0時配信スタート

『FNS歌謡祭』パフォーマンス曲「ar(2025ver.)」発売中

配信でチェックする!

最新アルバム『a story beyond』発売中

配信でチェックする! CDをゲットする!

Devil ANTHEM.ツアーファイナルが12月29日(月)に開催

『Devil ANTHEM. 11th Anniversary TOUR 2025「a story beyond」』ファイナル公演

日時:12月29日(月)16時開場/17時開演
会場:KT Zepp Yokohama

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吉田可奈

(よしだ・かな)エンタメ系フリーライター。著作『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん?』(共に扶桑社)が発売中。音楽、映画、声優、舞台、アイドル、オタク事が得意。現在は『InRed』、『steady.』(共に宝島社)、『NYLON JAPAN』(CAELUM)、『ダ・ヴィンチ』(KADOKAW..