「明るさで元気をくれる人」と「一番近しい“あなた”」。矢野妃菜喜&村上奈津実が考える、侑と愛がお互いに差し向けるまなざし【『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』特集】
ラブライブ!シリーズの3作目にあたる、グループではなくソロアイドルたちの活躍を描く『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(ニジガク)』。そんな彼女たちの、TVアニメシリーズから続く物語の先を描いた映画『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編 第2章』が、2025年11月7日に封切られた。
そこで今回は、ニジガク所属のスクールアイドルをサポートし、メンバーの楽曲も手がける高咲侑を演じる矢野妃菜喜と、運動神経抜群で面倒見もいい明るいギャルの宮下愛を演じる村上奈津実の対談を敢行。ふたりが演じるメンバーがどんな関係性を築き、どんな影響を与え合っているのか? そしてお互いのメンバーをどう捉えているのか? たっぷり語ってもらった。
2025年12月10日(水)発売の『Quick Japan』vol.181では、映画『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編 第2章』を特集。久保田未夢(朝香果林役)、村上奈津実(宮下愛役)、指出毬亜(エマ・ヴェルデ役)、矢野妃菜喜(高咲侑役)が“たこパ”を開催する姿を捉えた撮り下ろし写真、4名のSP座談会など、ここだけのコンテンツを掲載している。現在予約受付中!
目次
“声をかける側”なふたり

まず最初に、おふたりからは侑と愛の関係性がどのように見えているのかをお聞きしたいのですが。
このふたりって絡み自体はあまり描かれてはいないんですけど、一番最初に思いつくのは、愛がよく言うダジャレをゆうゆ(=侑)が一番笑ってくれるところですね。
そうですね。侑は笑いの沸点が赤ちゃんレベルなので、ずーっと笑い転げているんですよ(笑)。
あの声量で爆笑してくれる人、誰もいないから。あれは愛としてもうれしいし、めちゃめちゃ気持ちいいです(笑)。
私も、あそこは演じていて楽しいです(笑)。

あとは、愛もゆうゆもどっちもポジティブというか、ひとりで思い悩むようなことが少ない気がして。どちらかというと、ふたりとも声をかける側だよね。
うん。でもその愛ちゃんのある意味おせっかいなところは、描かれてはいないけれども、知らず知らずのうちに侑ちゃんは影響されていそうだなぁ……ってちょっと思ってましたね。たとえばドリンクを渡したりとか、そういうみんなを支えるためのサポートについて愛ちゃんから教えてもらってそうじゃないですか?
たしかに。愛は“部室棟のヒーロー”だから。
そうそう。経験があるからこそ、実は教えてもらっていたりするのかも……?なんて、勝手な妄想はありました。
その「ポジティブ」という点以外にも、侑と愛に通ずるようなところは思い浮かびますか?
実は……似てそうで一番似てないのかな?と思っていて。
え!? マジ? 一番?(笑)
でもそれがうまく言語化できないんだよね。明るいところはもちろん似ているんだけど……考え方なのかな?
なんだろうね? 愛はすごく自己アピールが強いけど、ゆうゆに関してはみんなをサポートしながらそのみんなからトキメキをもらって、それを自分の夢にも生かしているような感じがするから、その違いなのかな?
たしかに。愛ちゃんはもともと自分が持っているパワーで元気とかを届けていて、「自分を表現したい!」という感じだけど、侑ちゃんはどちらかというと自分を表現したいわけじゃなくて、同好会のみんなのために作ったものがたくさんの人に届いているというか……それこそ制服を普通に着ている侑ちゃんと、かわいく着崩してる愛ちゃんというところにも(笑)、それがちょっと表れてるのかも。
方向性が大きく違うわけではないんだけどね。でもゆうゆはあくまでも見てくれて応援してくれる“あなた”であって、愛からしたらゆうゆにも楽しんでほしいけど、ゆうゆが愛を楽しませようっていうのは……。
その意思はないだろうね。どちらかというと“好きなこと”を作って届けることで、自分自身が楽しんでる(笑)。

作曲を通じて人に楽しい気持ちみたいなものを与えているとは思うけど、意識してそれをやっているという感じではないんだよね。
そもそも「がんばりたい!」っていう想いを向けている先が、同好会のみんなという親しい存在で。それにプラスして“自分がやりたいこと”だと思うんだよね。それに対して愛ちゃんは、もちろん侑ちゃんも含んでいるけど、見てくれている全員に想いを向けているという……その矛先が少し違うのかもしれないね。
でもやっぱり、似てはいると思うんだよね。よく「かわいいよ」とか言うところもそうだし、「このゆうゆのセリフ、愛が言っててもおかしくないな」ということも多い気がするから。
「しっかりしなきゃ!」の意識がある人、そうでない人

そんなふたりが、お互い何か影響を及ぼし合っていそうに感じることはありますか?
やっぱり愛にとって侑ちゃんは一番近しい“あなた”なので、“ファン”という考え方を一番身近に感じられる存在だと思うんです。だから「まずはゆうゆが喜んでくれることをできれば、みんなも楽しませられるかな?」みたいな考えに行き着くような気がするので、侑ちゃんの意見はすごく大事にしていそうな気がします。
侑ちゃんはどうなんだろう……? もちろん、描かれていない部分も多いと思いますけど、やっぱり愛の明るさにはきっと元気をもらっているでしょうし。
たとえば(天王寺)璃奈ちゃんに対しての接し方とか“助け方”みたいなものは、意識せずとも学んでるのかなぁって。それに、根本的に侑ちゃんよりも愛ちゃんのほうが「しっかりしなきゃ!」みたいな意識があって、よりしっかり者に見えるというか。
えー!? そんなことない気がする(笑)。ゆうゆのほうが、芯がある気がするなぁ。
なんだろう? 「しっかりしなきゃ!」と思っている人と、そうは思ってない人の違いというか……。
たしかに! そうか、そうだ。
そのなかで、自然と「あ、そうやってみんなに与えているんだ」っていうことを感じて、自分なりに解釈して勝手に活かしてそうだな……というイメージはありますね。
ただ強いだけじゃないから、寄り添える

さて、ここからは楽曲についてお聞きしていきます。まずは矢野さんに、愛の楽曲について魅力的に感じられていることをお教えいただきたいのですが。
第一に「わかりやすく元気になれる!」というのはもちろんとっても魅力的だと思うんですけど、愛ちゃんの曲って明るくて元気で盛り上がれるのに、なぜかすごく泣けるというか。
あはは(笑)。
それが歌詞から来るのか愛ちゃんの歌い方から来るのかは見つけられていないんですけど、すごく胸にジーンとくる何かがあるんです。
もちろん盛り上がって元気になれるような曲もいっぱいあるんですけど、同時に「じーん……明日からもがんばろう!」みたいに(笑)、エネルギーをもらえるというか。不思議と胸に直接届いてくるような魅力があるように思うんですよ。特にライブを観ているなかでよくそう感じて、いつも「不思議だなぁ」って思います。
そういう感想、たまにくれるよね? ほかのメンバーも「なんか泣いちゃうわぁ」みたいなことを言ってくれるんです。私としては泣かせるつもりはまったくないんですけど(笑)、でも私自身も愛の曲を聴いて泣くことがけっこうあるので、気持ちはわかります。自分でパフォーマンスをしているときは本当にただただ楽しいので、不思議ではあるんですけどね。

ご自身で聴かれてぐっとくるのは、どんな曲ですか?
それが、ほぼ全部なんです(笑)。やっぱりただ明るいだけじゃなくて、ちょっと気持ちが弱ってしまった人たちに寄り添うような言葉がけっこう使われていたりするので……愛にはそういう“寄り添う力”があるんだろうなぁって思いますね。
そうだね。愛ちゃんってただ強いだけじゃないというか、ちゃんと弱さを知っていて寄り添える人で、歌詞にもそういう要素が反映されているからこそ泣けるというか。でもパフォーマンス自体はすごく元気でまっすぐだからこそ、伝わってくるものがあるような気がします。
では最後に、お互いが演じているメンバーについての「ぜひここを見てほしい!」というポイントをお伺いしたいのですが。
愛ちゃんって傍から見ていると完璧超人のように感じられちゃうかもしれないんですけど、きっとすごく努力して、紆余曲折があって今の優しくて元気な愛ちゃんになっているんだと思うんです。なので、意外と弱さが見えるときが好きというか……(笑)。そこから人間味も感じられますし、より身近に思えて、すごく好きになれるシーンが多いような気がするんです。
それはTVシリーズにもありましたし、第2章でも(優木)せつ菜ちゃんとかけ合うシーンは涙なしでは見られないし……あと、第2章の愛ちゃんかっこよくないですか?
あはは(笑)。王子様みたいだもんね(笑)。
ねぇ。衣装も楽曲もけっこう王子様っぽくて……そのあたりにも、ぜひ注目してほしいですね。
ゆうゆは、メンバーが悩んでいたり否定的になっていたりするときに即レスできる子なんですよ。たとえばせっつー(=せつ菜)が「ラブライブ!に自分のせいで出られない。だから自分が同好会を辞めるべきだ」と思っているときには、「だったらラブライブ!なんて出なくていい」ってなんの躊躇もなく答えられたり……それってなかなかできることではないじゃないですか? だからそれがすごくかっこよく感じて。
それぐらい、常に自分としての考えがちゃんとあって流されないというところは、ゆうゆの魅力だと思います。それに、自分のことに関してはちょっとぐるぐるしたりもするけど、人のことに関してはよく見ている子でもあって。
うんうん。そうだね。
「私は〇〇ちゃんをこう思うよ」とすぐ言えるようなところもすごくかっこいいと思うので、ぜひ注目してほしいです!

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『約束になれ僕らの歌』

発売日:2025年11月8日(土)
価格:3,300円(税込)





(C)2024 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会ムービー
【『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』特別カバー版】『Quick Japan』vol.181

【書誌情報】
書名:『Quick Japan』vol.181 SPECIAL EDITION 映画『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編 第2章』特別カバー版
発売日:2025年12月10日(水)
判型:A5判(並製)
ページ数:144ページ
価格:1,650円(税込)
※誌面内容は通常版と同じものとなりますが、4名の撮り下ろしビジュアルを使用した特別カバーが付きます
【販売店/予約情報】
■QJストア
URL:https://qjweb.myshopify.com/products/qj181_nijigaku
■アニメイト
URL:https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/3281715/
■ゲーマーズ
URL:https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10842553/
関連記事
-
「みんなで歌うとは?」大西亜玖璃と林鼓子が考える『ニジガク』のテーマと、『完結編 第1章』を観て感じたこと
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
「まさか自分がその一員になるなんて」鬼頭明里と田中ちえ美が明かす『ラブライブ!シリーズ』への憧れと、ニジガク『完結編』への今の想い
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
-
久保田未夢&指出毬亜が語る、果林とエマの“言わずに伝わる”関係性「自分にないものを持っているからこそ、惹かれ合う」【『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』特集】
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『約束になれ僕らの歌』:PR
