森田美勇人「ぼくのなつやすみ」【QJWebカメラ部】

森田美勇人【QJWebカメラ部】

文・撮影=森⽥美勇⼈


写真を撮ることにこだわりを持つアーティストやお笑い芸人による連載「QJWebカメラ部」。

土曜日はアーティスト、モデルとして活動する森田美勇人が担当。2021年11月に自身の思想をカタチにするプロジェクト「FLATLAND」をスタート、さらに2022年3月には自らのフィルムカメラで撮り下ろした写真をヨウジヤマモト社のフィルターを通してグラフィックアートで表現したコレクション「Ground Y x Myuto Morita Collection」を発表するなどアートにも造詣が深い彼が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。

自然の中での発見

森田美勇人【QJWebカメラ部】
写真=森田美勇人

第17回。

2022年の夏も、もうすぐ終わろうとしてますね。今年も暑かったなぁ。

真夏の蝉の合唱からだんだんと鈴虫の声が混ざってきて、初めて夜風の涼しさを感じました。

今年は川に入って泳ぎました。澄んだ水の流れが熱くくたびれた身体を洗い流して、浄化してくれました。

この歳になって、子供のように裸足になり川遊びをしてみると、いかに自分の身体がコンクリートの上で慣れてしまっていたかに気づきました。

森田美勇人【QJWebカメラ部】
写真=森田美勇人

足の裏が痛すぎる。笑

本当にびっくりするので皆さんもぜひトライしてみてください。いかに自分が日々、平べったく舗装された道の上を歩んできたのかがよくわかります。

そんな果てしなくつづく“自然の足ツボマット”に絶望しながらも違和感ある遊びをつづけていると自然の懐かしい力をやっと思い出しました。

いかに自分が普段、目まぐるしく変わる人工的な物やことに囲まれて生きているのか。そして自然を前にした無力な自分がいかに小さいのか。

人工と自然のバランス。

人間はこのバランスを取ることで今を生きていられる気がしました。

自然の逆らえない力と対面するのは怖いけど、人間の自然界においてのちっぽけさを感じることはひどく大切だと感じました。

共存こそが人間のテーマな気がしました。

そんな2022年、僕の夏休み自由研究でした。

【連載】QJWebカメラ部
【連載】QJWebカメラ部

加賀翔(かが屋)、中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、長野凌大(原因は自分にある。)、林田洋平(ザ・マミィ)、森田美勇人が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。

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