叶姉妹、“なんの役にも立たないバッグ”や、“痛くて一歩も歩けない靴”を紹介。マツコ「哲学に近い」(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。

【関連】マツコ、ネットの批判「屁でもなくなるわね、ほかに信じれる人たちがいるから」


『マツコの知らない世界』

スーパーマイクロバッグを紹介する「何も入らないバッグの世界」で叶姉妹が登場。タイトルからしておもしろい。

マツコも「叶姉妹と同じ時代に生きてるってことに喜びを感じなきゃダメなのよ」「手を合わせて拝みたい」「今日は気の利いたこと言わない。普通に楽しむかも」という心酔っぷり。

彼女たちが雑誌に読者モデルとして登場した際、「『25ans』にとんでもない姉妹が登場したわよ!」とマツコの周辺では大きな話題になったそう。叶恭子「そうなんです、私たちは“発見”されたんです」。

バッグは「物を入れるためだけに存在するものではない」と恭子。目から鱗。マツコは「哲学に近い」と言い「『これが正しい』と思っているものを『そうなんだ』と信じ込んでしまうくらい人間がクリエイティブじゃなくなってしまうことはない」とつづけると、恭子も肯く。

そのあともバッグを紹介するたびに恭子は「なんの役にも立たないけれど」「単なる赤いやつ」などと言い放つ。さらには「履けない靴」も紹介。「痛くて一歩も歩けない」と。そういったものをなぜ買うのかと問われれば恭子「だって、履かなきゃいけないわけじゃないでしょ」。

マツコと叶姉妹のセンスの共鳴っぷりもおもしろかった。

『ハライチ×マッチング』

ゲストを招いて「マッチングゲーム」で化学反応を引き起こすという番組。

1組目のゲストはバカリズムと麒麟・川島。トークコーナーでは「自分がマンガだったらどの雑誌に連載されているか?」という話題。澤部は『ジャンプ』や『コロコロコミック』などの王道。バカリズムや岩井は『アフタヌーン』ではないか、と。「『バカリズム』を読んでるんだったら『川島明』も、(Amazonなどの)オススメで出てくる」。

彼らと行ったマッチングゲームは「マンガキャラ神経衰弱」。カードをめくると出てくるのは『北斗の拳』のサウザー、『美味しんぼ』の山岡、『男塾』の江田島平八、『キン肉マン』のラーメンマンなどのマンガキャラ。

絵柄の似ている『みゆき』の若松真人と『タッチ』の上杉達也が紛れ込んでいたり、混乱する要素があって楽しそう。

マンガキャラには強い川島だが「神経衰弱死ぬほど弱い」。直前にめくった山岡をまためくってしまう。そのあともことごとく一度めくったカードをめくる。「テレビで神経衰弱やるの今日で最後」と意外過ぎる弱点を露呈する川島に爆笑。

ほかのメンバーも同じようになかなかそろえられず、「途中から同じマンガならOK」「山岡をそろえたら終わり」など特別ルールができる始末。愛すべきおじさんたちの神経衰弱はやたらおもしろい。

2組目のゲストはブラマヨ小杉と陣内智則。実は岩井が「ネタをやりたいと思ったきっかけが陣内」と意外なことを告白。陣内の「羊を数えるネタ」の語呂合わせを観て「システマティックなお笑いを好きになった」そう。

マッチングゲームは定番「イントロクイズ」。だが、1問目から聞いたことのないメロディ。歌い出しまで聞いて初めてそれが「マル・マル・モリ・モリ」だとわかる。わからなかったのは「ボサノババージョン」だったからだ。そう、今回のイントロはアレンジバージョン縛りのイントロクイズ。盲点でめちゃくちゃいい企画。

イントロクイズも神経衰弱も定番のゲームのアレンジの仕方が絶妙で秀逸だった。 


明日観たい番組:『テレビ千鳥』で「芸人ポーカーGP」1時間SPなど

『テレビ千鳥』(テレ朝)「芸人ポーカーGP」1時間SP。

『アウト×デラックス』(フジ)ガールズケイリン選手・児玉碧衣。

『オドぜひ』(日テレ)「あのスーパー人間がついに海外へ」。

『川島・山内のマンガ沼』(日テレ)『JUMBO MAX』高橋ツトム。

『NEWニューヨーク』(テレ朝)「スキャンダル記者会見」。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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