最高のコントと最高の審査による、最高の大会だった『キングオブコント2021』(TBS)は空気階段が第14代キングに輝いた。
今回から松本人志以外の審査員4人が刷新され、歴代キングが審査員の席に座った。かつて自分たちが戦った舞台で、栄冠をつかもうとしている芸人たちを審査する。その内容は「賞レースでこんなにきれいな採点があるのか」と驚くものだった。
歴代最高点も飛び出したハイレベルな争いを、審査員の採点結果から振り返ってみたい。
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優勝も準優勝も歴代最高点という結果に
今回、新たに審査員となったのは山内健司(かまいたち)、秋山竜次(ロバート)、小峠英二(バイきんぐ)、飯塚悟志(東京03)の4人。審査員の顔ぶれは当日までシークレットで、同日の『お笑いの日』で順次発表された。
全ての採点を表にまとめてみよう。赤字はその審査員がつけた最高点で、青字は最低点。審査員ごとの平均点と標準偏差(点数のバラつきが多いほど値が高い)も合わせて算出している。
審査員の持ち点は1人100点。ファーストステージは5人×100点の500点満点で、ファイナルステージの採点も同様。ファイナルステージの勝敗は、ファーストステージとの合計で決まる。
まず目を引くのは、5人の審査員全員が空気階段の1本目に最高点数をつけていること。SMクラブで火事に巻き込まれた消防士(もぐら)と警察官(かたまり)の奮闘は、バカバカしくもドラマチックで、かまいたち山内も「伝説のネタ」と評すほど。486点という点数は、それまで審査員5人体制の最高点だった480点(2019年どぶろっくの「大きなイチモツ」)を超え、歴代最高点となった。
ちなみに、空気階段は2本目との合計(960点)も歴代最高点。準優勝の男性ブランコとザ・マミィによる935点も、準優勝の歴代最高点だ(それまでの準優勝最高点は2016年ジャングルポケットの930点)。
一方、昨年まで85点前後だった最低点は、「89点」と高い水準になっている。とはいえ、採点全体が底上げされたわけではない。5人の審査員の最低点と最高点の点差は、なんと全員が同じ8点差(うち4人は「最高97点、最低89点」まで同じ!)。点数のバラツキを表す標準偏差は全員ほぼ同じ水準で、突出して偏った点数をつけた人はいない。だからといって全員同じ傾向ではなく、どのコントを評価するか否かに個性を感じられる。
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