空気階段ラジオ、喫茶店巡り、幻の最終回ほか<今週のおすすめ記事>

2020.7.11

QJWeb編集部が本気で読んでほしい記事をピックアップする「QJWeb 今週のおすすめ記事」。新型コロナウイルス感染者増や、豪雨災害など、心休まらないニュースが多い昨今。そんな気分を少しでも払拭できるような記事たちをご紹介します。

今週のおすすめ記事

4年目に突入した『空気階段の踊り場』(TBSラジオ)、その魅力を、主要スタッフへのインタビューも交え深掘りするレビュー記事。『踊り場』を今まで聴いたことがなかったのですが、記事中の鈴木もぐらさんと妹のみいちゃんのエピソードに感動し、「収録に6時間かかったりしますから」というディレクター・越崎恭平さんのコメントが気になり過ぎて、さっそくラジオクラウドで聴いてみました。印象に残ったのは、もぐらさんの愛すべきダメさ加減、会話の端々に表れる優しさでした。杉作J太郎さんをもっとどうしようもなくしたような……こういう人が大好きです。水川かたまりさんのマザコン発覚回も、グッとくるものがありました。今日から、ラジオクラウドでバックナンバーを聴きまくりたいと思います。

肝臓のためにコーヒーを飲み始めたスズキナオさん。今まで目に入ってはいたが、訪れたことがなかった近所の喫茶店を巡ります。誰にでも、そんなお店がひとつやふたつあるのではないでしょうか。私はいくつもあります。ナオさんが2軒めに訪れる「パドレ」というお店の「『パ!ド!レ!』って感じのひさし」の写真が愛嬌たっぷりなので、ぜひ記事でご覧ください。

『テレ東 無観客フェス 2020』 にて行われた『勇者ああああ』(テレビ東京)の有料生配信イベントの舞台裏(執筆はイベント前日)を番組プロデューサー板川侑右さんが綴った本記事。「お客さんから1500円というお金をもらうからには、本気で満足させなければいけない」というプロ意識の高さが、コミカルな筆致でありながら、読む側にビシビシ伝わってきます。記事後半、『ピラメキーノG』最終回がお蔵入りになってしまった顛末から『勇者ああああ』有料生配信イベントのコンセプトができ上がるまでの思考の流れを描く部分の構成の巧みさは、お見事というほかないです!

アニメ評論家・藤津亮太さんが、『BNA』を題材に、「Racism」に揺れる世界を読み解く、クイックジャーナル。混迷極める時代にあって、アニメには何ができるのか、という問いかけに対し、藤津さんが出した答えは以下のようなものでした。「アニメ=in vitroで描かれたことを、それぞれ観客が真摯に受け止めたとき、現実を見る視線が変わる(中略)『視線』とは他人のものの見方、つまり他人の人生のことだ」これこそ、アニメに限らずエンタテインメント全般が社会において果たしてきた/果たすべき役割だと思います。そういう作品に触れていきたいし、そんな可能性を持つ「エンタメ」の作り手がこれからもどんどん出てきてくれることを望みます。

近年、アイドルにどハマリしているという、著述家の佐々木敦さん。でんぱ組.incに関する非常に熱いツイートを見かけてから、いつかその「でんぱ愛」について語ってほしいと思っていましたが、今回実現しました。大いに熱のこもった「佐々木敦流でんぱ評」となっています。

クイック・プレイバック

Base Ball Bearの小出祐介さんが元チャットモンチーの福岡晃子さんと2018年に始動したプロジェクト、マテリアルクラブ。そのデビュー作にゲストボーカルとしてトリプルファイヤー吉田靖直さんが参加。「トリプルファイヤーとペトロールズがいれば日本のバンドはもう十分。自分たちも含めて、ほかはもういらない」と語るほど、吉田さんのことが大好きな小出祐介さん。愛のあふれる対談です(本記事は、2018年10月24日に発売された『クイック・ジャパン』vol.140掲載の記事を転載したものです)。

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