新作映画撮影延期!監督激白コロナとZoomと表現欲

2020.4.22
鈴木太一と鈴木太一

文=鈴木太一 編集=アライユキコ


4月7日「緊急事態宣言」が出された日、久々の新作映画の撮影延期が決定。新型コロナウイルスの感染拡大に翻弄される映画監督・鈴木太一の懊悩の日々。「映画の神様よ、俺に振り向いてくれ、お願い!」。絶望の監督をさらなる境地に誘ったのはZoom? それは希望? 激白です。


ついに映画を撮る! 絶対撮るんだ!

こんにちは。私は映画監督の鈴木太一と申します。2020年4月7日、7都府県に対して「緊急事態宣言」が発令され、それからの2週間、私がどのような暮らしをしてきたか、ということをここに綴ってみたいと思います。名もなき映画監督のステイホームな日常、といった感じでしょうか。こんなオシャレ媒体でどうでもいいおっさんの日常を長々と語るのはどうかと思いますが、よろしければ最後までお付き合いください。

でも、その前に長い前置きを綴らねばなりません。私は映画監督といっても最近まったく映画を撮っておらず、映画監督と名乗るのは恥ずかしいですが、こんな自分でも今年の5月に映画を撮影する予定でした。デビュー作の『くそガキの告白』を撮ってから9年ぶりの長編映画の撮影です。その映画は企画開発開始から5年ほど経ち、ついに、ついに撮影できる、念願の渾身のオリジナル作品です。

2017年ごろに、2020年は自分にとってかなり最高な年であるとゲッターズ飯田の占いに出ていることを知りました。私は、占いなんてどうでもいいと占いを信じないタイプの人間ですが、ここ数年、映画を撮れない現実の厳しさや自分自身の不甲斐なさを痛感しまくり、占いに頼らないとやってられないくらいの状態でした。どんなにくすぶりつづけても、2020年にはいいことがある!ってことは、ついに映画を撮る!絶対撮るんだ!ということだけを希望に生きてきました。

ゲッターズ神!って思っていました


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