“鼻を食べる時間” かが屋と白武ときおの「エロ自由律俳句」第3回



もう止められない、白武の句

じゃあ白武さんいきましょうか。

これは……(笑)。だいぶ突っ込みましたね。

すごいですねこれ。

行くって決めたのは自分だし……っていう。

「やっぱやめときます」は無理ですもんね。

行った瞬間「あっ」てなるけどもう止められない。

引けないですよね。

お返しがなくてもしょうがないですよね。

あ〜、お返しっていうのはリアクションというか今後の展開ですかね?

今後の展開ですよね。

僕はまったく見返りがなくてもいいかもしれないです。止められなかったら永遠にやってると思います。

ワンちゃんじゃん。

引けなかったことはないですね。

僕はサディストの気があるので、相手が「味がするからヤダ」って言ってきたら逆に行くかもしれないですね。

白武さん、ずっと身を切ってますね(笑)。

自由律俳句を考えてるときは予想してなかったんですけど、これについてちょっと説明するってなったら絶対、体験談をしゃべらなきゃ成立しないもんね(笑)。

それ言われたらもっと僕も身を削らないとでしたね。

いやいや、これは個々人のプレイスタイルがあるんで大丈夫ですよ。

男らしいと思われたい賀屋の句

では賀屋さん、どうぞ。

これはちょっとストレートですけど。

僕も前回『QJWeb』に載ったももので「何も調べてないパソコンにする」っていう俳句を出したけど、「ちょうどいい履歴」にはしないかも。

履歴を1回全部消して、さらに何かを検索して偽装工作するっていう。

手が込んでますね。加賀くんは履歴を全部消すだけだもんね。

そうですね、めんどくさいんで。

スマホを誰かに貸してって言われるときにヒヤヒヤしますよね。

ちょうどこの前、賀屋にスマホを借りたんですよ。検索窓を開いたら、完全に検索履歴の中に「Eカップ バスト」っていうのがあったんですよ。

それ調べてるときは賀屋くんは見てたんですか。

そう、画面も一緒に見てて。でもそのときには言えなかったんですよね。見られてドキドキしてるんだろうなぁと思いながら、「こいつ女の子にブラジャープレゼントする気なんじゃないか?」って想像が膨らみました。

そういう「貸して」って言われたときになんの気なしに貸したいんですよね。この人は履歴とか消去しないんだなって、男らしいなって思われたいんで、それを演出できたら。

加賀、すごいびっくりしたときの句

次、加賀くんお願いします。

これイントネーション的には、「直角でホテルに入ったぞ!?」って感じなんですけど。目の前を歩いてた人たちが急にふっと消えて、すごいびっくりすることがあるんですよ。その消えた地点まで歩いて横に首を振ったらホテルがあって。

なるほどなるほど。

自分の心の「入ったぞ!」のときもありますよね。

うんうん。

渋谷の円山町のホテルに直角に入ってやったぞっていう。

あーそうか! 僕はそれを見てる側だったから、見てる側の捉え方と入った側の捉え方があるかもしれないですね。

恵比寿にはラブホテルが3つしかなくて密集してるんですよ。そこだとだいたい、みんな直角で入っていきます。

はぁ……。

直前までは「そこには行かないよ」っていう顔をしたいってことなんですかね。

そうですね。

“最初の経験”が影響してる、賀屋の句


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原 航平

(はら・こうへい)ライター/編集者。1995年生まれ、兵庫県出身。映画好き。『リアルサウンド』『クイック・ジャパン』『キネマ旬報』『芸人雑誌』『メンズノンノ』などで、映画やドラマ、お笑いの記事を執筆。 縞馬は青い

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